奈良散策 第565弾
8月31日に家族と奈良県田原本町にある多神社(多坐彌志理都比古神社;おおにいますみしりつひこじんじゃ)に行きました。ここは古代豪族の多氏(おお)の氏神様です。多氏は神武天皇の皇子神八井耳命(かんやいみみのみこと)を祖とする豪族で、全国各地にその子孫が分布していて、その一族が多いことから多氏と呼ばれるという説があるくらいです。ただ、この場所がもともとの場所ではなく、熊本出身の氏族ではないかと言われています(姓氏家系大辞典による)。古事記の編纂をした太安万侶は多氏の子孫です。
ここが神社の入り口です。
境内は広くて、しばらく歩くと鳥居があり、その向こうに拝殿が見えました。
拝殿の向こう側にある本殿は改修中でした。本殿は4つに分かれていて、それぞれ神武天皇、神八井耳命、神淳名川耳命、姫御神の4座の神を祀っているようです。このうち、神八井耳命が多氏の祖神です。
拝殿のところに、おそらく2012年の古事記献上1300年記念の際に用いられたと思われる太安万侶の人形が置かれていました。だいぶボロボロになっています。
神社を抜けると飛鳥川が流れていました。
多神社の南側には古事記献上1300年記念の際に創られた碑がありました。
その横は多神社の境外社で小杜(
小さな神社なのですが、実は、平安時代に作られた延喜式神名帳に多神社と一緒に載っています。ここは太安万侶を祀っている神社です。
この小杜神命神社の境内にこんな白いものが点々としていました。
大きさが15cmほどはある大型のキノコです。おそらく、オニフスベでしょう。初めて見ました。
同じく、林の中にあったヤブランです。
最後はルリタテハでした。31日はこの後、藤原京跡にキバナコスモスを見に行ったのですが、それは次回に回します。