12月例会
ダウンロード → 2018n12tn.pdf
●2018年12月15日(土) 午後2時~6時
●四條畷学園小学校科学準備室
●参加者(18名)
渡辺慶二(福祉法人豊年福祉会・相談役)
西村寿雄(科学読み物・地学研究)
音田輝元(大阪府高齢者大学校理事・大阪科学の授業をたのしむ会代表)
岡部智子(高槻市小学校2年)
中嶋典子(枚方市小学校栄養教諭)
雁金 隆(四條畷学園小学校科学専科)
雁金美佐枝(「家政婦」)
木村直子(大東市小学校3年)
北村 修(枚方市小学校5年)
笠井 亮(大阪電気通信大学・ルネサンス大阪高校非常勤講師)
秦 由子(大学院生・山本正次研究家)
生源寺孝浩(元・大学教授)
中井哲郎(ルネサンス大阪高校理科非常勤講師)
山崎隆史(摂津市小学校理科専科)
永岡 修(四條畷学園小学校1年)
石本裕樹(守口市小学校教頭)
岡田准子(天文学研究家)
水口民夫(ルネサンス大阪高校理科非常勤講師)
★渡辺慶二(福祉法人豊年福祉会・相談役)
相談役としてホームに行きお年寄りたちとのふれあいを大切にされています。85歳のご高齢ですが,二次会でもおいしそうにお酒を飲まれていてみなさんとたのしい時間を過ごされています。
★西村寿雄(科学読み物・地学研究)
「地球の歴史唱歌」(詞=西村寿雄 曲 =鉄道唱歌)の簡略版をもってきていただきました。13番まであります。最後は「地球の磁場も逆転す/そのあと残る土の中/やがて地上に現れて/世界の指標チバニアン」で終わります。46億年の地球の歴史を歌で学ぶプランです。
★音田輝元(大阪府高齢者大学校理事・大阪科学の授業をたのしむ会代表)
教室日記「こころの天気図」には高齢者大学校での実践がたくさん紹介されています。子どもプラザ「動力学入門」での<ストロー吹き矢>の実験の写真をみると,板倉先生の「勉強好きの子どもを育てるには<勉強が面白い>という体験をたくさんさせることでしょう。<こういう勉強をすると楽しくてやる気がする>という体験をさせることです」という言葉が心にしみてきます。2月の「中一夫さんの会」では,音田さんの<自信と意欲の源泉>を語っていただく予定です。
★中嶋典子(枚方市小学校栄養教諭)
資料は,「肉の脂と違い,魚の油が健康に良いのはなぜ?」という日経ビジネスに掲載されたもの。「血管壁の細胞膜に直線的な構造のコレステロールが入ると硬くなるが,折れ曲がった構造のオメガ3脂肪酸が入るとしなやかになる」そうです。最近話題になっているアマニ油やエゴマ油には「オメガ3脂肪酸」が多く含まれています。
★木村直子(大東市小学校3年)
研究授業で「石ころってなぁに?」をしました。そのときの授業のようすを資料にまとめてもらいました。同勤されている学校に石好きの先生がいて,子どもたちの標本用にということでたくさんの種類の石を提供してもらったそうです。子どもたちの評価は,5=34人,4=1人,3=1人で,大成功でした。この授業のようすとプランの紹介は,2月の中さんの会で発表してもらう予定です。
★雁金美佐枝(元・四條畷学園小学校 現・自称「家政婦」)
11月30日,豊橋でおこなわれた「仮説実験授業 公開授業の会」(西尾仮説サークル主催)に参加しました。1時間目から6時間目まで連続で仮説実験授業を参観しました。ふつうの公開授業研究会では,とちゅうで飽きてしまいますが,仮説の授業は連続で参観してもそういうことはなく,とても充実した一日でした。翌日は講演会にも参加しました。中さんの会では1年遅れの退職記念講演をしていただくことになっています。
★北村 修(枚方市小学校5年)
担任の先生のサポート役として朝から子どもたちが下校するまでつきっきりで仕事をしています。理科専科の先生に<ふりこと振動>の授業書を紹介するなど,たのしい授業の普及にもつとめています。
★笠井 亮(大阪電気通信大学・ルネサンス大阪高校 非常勤講師)
大阪電気通信大学「理科教育法」の講義通信には,<イオンと食べ物><宇宙への道>などの模擬授業のようすなどがのせられています。授業をしている学生さんの顔をみるとみなさん笑顔でたのしそうに取り組んでいます。<静電気と遊ぼう>(第2部)の体験講座をしました。改訂すべき点も見つかり,みなさんの意見を聞くことができてよかったです。
★秦 由子(大学院生)
現在,大学院で故・山本正次先生の研究をされています。個人紙「風のひとりごと」をもってきてくれました。そこには,子どものころに開催された「大阪万博」の思い出と2025年開催予定の万博にたいする秦さんの思いが綴られています。教師になって読み聞かせの面白さから万博跡地にできた「児童文学館」に足しげくかよっていたそうです。そこでは勉強会もあり詩人の谷川俊太郎さんの横にすわってお話もできたそうです。児童文学館は2010年に閉館になり秦さんの癒しと勉強の場がなくなったことは残念でしかたありません。
★雁金 隆(四條畷学園小学校科学専科)
「カーリーの4年科学通信」には<エネルギー入門><冬の星座>のことが書かれています。「カマキリの目」の構造について模型を使って説明してもらいました。漢字学習ゲーム「画取りジャンケン」はたのしい漢字学習プランとして注目に値すると思います。来年の3月で定年退職されるので,中さんの会では記念講演をしていただくことになっています。
★中井哲郎(ルネサンス大阪高校理科非常勤講師)
「民主主義に関する考察」(10ぺ)の力作の資料をもつてきてもらいました。学校の図書室で『民主主義』(径書房 1995年)という文部省著作の本を見つけて読みました。これは1948年から1953年まで中学・高校の社会科教科書として使用されました。この本で主張されていることと板倉先生の考えを対比させて「民主主義」についてまとめられています。資料は「今後の社会は「自分の判断を仮説とし実験的に確かめつつ生きていくよりほかない」と思うのです」という板倉先生の言葉で締めくくられています。
★岡部智子(高槻市小学校2年)
「ものづくりで子どもたちの笑顔」という資料には,「紙皿回し」「ストローロケット」「プラトンボ」「紙コップクラッカー」「紙ブーメラン」「まきごま」をして,教室中は笑顔がいっぱいです,と書かれていました。参加者のみんなで「紙コップクラッカー」を作って遊びました。
★石本裕樹(守口市小学校教頭)
「教頭先生も<たのしい授業>がしたい!」という資料には,4年のクラスの理科で<しゅぽしゅぽ>の授業のようすが感想文と写真入りで紹介されています。評価もよくて3クラスとも大成功でした。9月16日(日)に特別授業「流れ星の不思議」を約150名の児童・保護者を対象に体育館でやりました。また,PTAの会合では校長にかわって「矢八」や「エナジースティック」をつかい「たのしくてためになるお話」をしました。全校集会では「バンジーチャイム」を使って表彰式の雰囲気を盛り上げました。「いろんな人と,こんなにたのしい時間を共有できるようにしてくれた仮説実験授業,万歳!!」ですね。
★永岡 修(四條畷学園小学校1年)
「授業を見る会5」を2019年1月26日(土)に行います。この永岡さんの企画は「仮説実験授業を見たり見てもらったりして,改めて仮説実験授業について勉強しよう」という趣旨で始められたものです。2年で雁金美佐枝さんが<電池と回路>,1年で永岡さんが<空気と水>をします。お問い合わせ,お申し込みは永岡さんに直接お願いします。
★水口民夫(ルネサンス大阪高校理科非常勤講師)
「なわて仮説サークル創設30周年の年図」(決定版)「科学の本の読み方」(板倉聖宣/鈴木久さん編集・柳沢克央さんデジタル化)などを持って行きました。サークル年図づくりは楽しかったです。『たのしい授業』の88年以降のバックナンバーの研究会案内をすべてしらべてつくりました。2月の中さんの会では,「板倉聖宣研究史」とともに参加者の方に配布する予定です。
「四條畷学園小のいいところ」 永岡 修
この学園小に勤めて早,四半世紀が過ぎました。その間たくさんの人数の子たちの担任をさせてもらい,その教え子たちもずいぶん大きくなりました。私立小の教師は,転勤と呼ばれるものがほとんどありません。ですので,定年までずっとこの小学校で教師を続けることが出来ます。卒業生たちの立場から考えると,学園小に来れば,退職していなければ,自分の小学校の時の担任とすぐ会えることが出来ます。他の公立の小学校と比べると,それは中々ないことだと思います。僕自身,教育実習で自分の母校に行ったとき,小学校を卒業して10年余りだったのですが,僕が在学していた時の先生は全員転勤されていて,知っている先生は誰もいませんでした。とてもさみしい思いがしたのを覚えています。それを考えれば,学園小の卒業生たちは,この学園小を訪れれば,元担任の先生と会うことができ,その当時の思い出話などができます。教師である僕にとっても卒業生たちが会いに来てくれるのは嬉しいことです。昨年の春,卒業生が,「結婚して娘が生まれました。」と報告しに来てくれました。まだ,僕が教師に成り立ての頃,5,6年を担任させてもらった子です。その頃の面影を残しながらも,しっかりとしたお母さんの顔になっていました。小学生時代の話,僕の若い?担任ぶりの話など,昔話に話がはずみました。中でも印象的だったのは,飯ごう炊さんの話です。学園小学校には,飯ごう炊さん場があり,そこには大きな鍋も火にかけられるかまどが6つほどあり,そこでカレーを作ったり,お芋を焼いたりといろいろできます。今でもそうですが,男の子女の子関係なく薪に火を付けたり,火の番をさせたりと何でもやらせていました。そんな火の扱いなどお手の物だったのですが,中学生,高校生になって火の番をしている彼女に周りの子はびっくりするそうです。
「どうして,そんなことできるの?」
と不思議がられたそうです。小学校の時の体験を自慢することが出来たと誇らしげに語っていました。教えてきた僕たちにとっても嬉しいことです。
会いに来てくれる子もいれば,街でバッタリ会うということもあります。息子と二人でラーメン屋に入ったときの話です。 二人でカウンターに座りラーメンを待っていると,突然,僕の隣の席に座っていた男の人が話しかけてきます。
「間違っていたらごめんなさい。もしかして,永岡先生ではないですか?」
一瞬ドキッとしましたが,相手の男の人の顔をよーく見ると,もうおじさんになっていたのですが,小学生のころのやんちゃな男の子の面影が残っています。僕が担任した男の子でした。どうやら,私たちがお店に入ってきたときから,もしかしたらそうかなと思っていたようです。僕と息子との話を隣で聞いていて,僕が小学校の教師をしているということが分かり,間違いないと思ったようです。何と二十年ぶりの出会いです。その後,近況などを聞き,「また小学校に遊びにおいで。」と遊びに来る年ではないのですが,そう言って別れました。小学校の担任を覚えてくれていて,しかも声をかけてくれるなんて嬉しいことです。
駅で教え子とばったりということもあります。小学校時代から大病を患い,僕が担任した年も数ヶ月入院していて,しばらく小学校に来られない時期もあった子です。その当時,病院にお見舞いに行った際に,〈びっくり箱〉をプレゼントして,
「これで周りの看護婦さんたちを驚かせよう。」
と,そんな悪いイタズラを一緒に計画した思い出があります。
「あのびっくり箱は面白くて,看護婦さんたちの話題になった。」
と覚えてくれていました。その後,中学,高校でも入退院を繰り返しながらも,がんばっていた子です。久しぶりに会ったのですが,
「この4月から大学に通い始めます。少し不安もあるのですが,先生の顔見て,元気が出ました。」
と言ってくれました。元気が出たのは反対にこちらの方でした。
卒業生が同僚(学園小の先生)として小学校に帰ってくるという嬉しいこともあります。僕が1年生を担任した時に受け持った子です。何と,1年生の時のことを覚えてくれているのです。当時,小学校の入学式の日に隣の子とケンカをして僕と手をつないで保健室に連れて行ってもらった話とか,大阪で珍しく雪が降って小学校の運動場が真っ白になった時,1時間目は国語の時間なのに,
「外に遊びに行くぞー。」
と1時間雪遊びをしたことなど色々覚えてる,と話してくれました。あの当時は小さかった彼ですが,今はとっても大きくなって立派になって学園に帰ってきました。小学校時代のしかも1年生の時のことを覚えてくれているなんて嬉しい限りです。学園小の卒業生たちは,小学校時代の懐かしく楽しい思い出をたくさん語ってくれます。恥ずかしい話ですが,僕自身は四十数年前になりますが,僕自身の小学校時代のことなどほとんど全く覚えていません。かろうじて仲良くしていた友だちのことは覚えていますが,担任の先生など,うっすらとしか思い出せません。学園小の卒業生たちは,この小学校で過ごした思い出を今でも覚えていてくれている,それだけ思い出に残る時間を過ごしていたのではないでしょうか。学園小学校はそんな存在であってほしいという願いでもあります。小学校時代の楽しい思い出を大きな核として,これからの人生に生かされていくと思っています。
そしてもう一つ,教師たちも立場は違いますが,その当時の思い出を覚えています。卒業生たちが訪れてきてくれた時,昔話に花が咲きます。どんなに昔でも卒業生たちの一人一人に思い出があります。
教師と生徒が何年たっても共有できる思い出がここにあるということ。それがこの学園小のいいところと思っています。(終)
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●2018年12月15日(土) 午後2時~6時
●四條畷学園小学校科学準備室
●参加者(18名)
渡辺慶二(福祉法人豊年福祉会・相談役)
西村寿雄(科学読み物・地学研究)
音田輝元(大阪府高齢者大学校理事・大阪科学の授業をたのしむ会代表)
岡部智子(高槻市小学校2年)
中嶋典子(枚方市小学校栄養教諭)
雁金 隆(四條畷学園小学校科学専科)
雁金美佐枝(「家政婦」)
木村直子(大東市小学校3年)
北村 修(枚方市小学校5年)
笠井 亮(大阪電気通信大学・ルネサンス大阪高校非常勤講師)
秦 由子(大学院生・山本正次研究家)
生源寺孝浩(元・大学教授)
中井哲郎(ルネサンス大阪高校理科非常勤講師)
山崎隆史(摂津市小学校理科専科)
永岡 修(四條畷学園小学校1年)
石本裕樹(守口市小学校教頭)
岡田准子(天文学研究家)
水口民夫(ルネサンス大阪高校理科非常勤講師)
★渡辺慶二(福祉法人豊年福祉会・相談役)
相談役としてホームに行きお年寄りたちとのふれあいを大切にされています。85歳のご高齢ですが,二次会でもおいしそうにお酒を飲まれていてみなさんとたのしい時間を過ごされています。
★西村寿雄(科学読み物・地学研究)
「地球の歴史唱歌」(詞=西村寿雄 曲 =鉄道唱歌)の簡略版をもってきていただきました。13番まであります。最後は「地球の磁場も逆転す/そのあと残る土の中/やがて地上に現れて/世界の指標チバニアン」で終わります。46億年の地球の歴史を歌で学ぶプランです。
★音田輝元(大阪府高齢者大学校理事・大阪科学の授業をたのしむ会代表)
教室日記「こころの天気図」には高齢者大学校での実践がたくさん紹介されています。子どもプラザ「動力学入門」での<ストロー吹き矢>の実験の写真をみると,板倉先生の「勉強好きの子どもを育てるには<勉強が面白い>という体験をたくさんさせることでしょう。<こういう勉強をすると楽しくてやる気がする>という体験をさせることです」という言葉が心にしみてきます。2月の「中一夫さんの会」では,音田さんの<自信と意欲の源泉>を語っていただく予定です。
★中嶋典子(枚方市小学校栄養教諭)
資料は,「肉の脂と違い,魚の油が健康に良いのはなぜ?」という日経ビジネスに掲載されたもの。「血管壁の細胞膜に直線的な構造のコレステロールが入ると硬くなるが,折れ曲がった構造のオメガ3脂肪酸が入るとしなやかになる」そうです。最近話題になっているアマニ油やエゴマ油には「オメガ3脂肪酸」が多く含まれています。
★木村直子(大東市小学校3年)
研究授業で「石ころってなぁに?」をしました。そのときの授業のようすを資料にまとめてもらいました。同勤されている学校に石好きの先生がいて,子どもたちの標本用にということでたくさんの種類の石を提供してもらったそうです。子どもたちの評価は,5=34人,4=1人,3=1人で,大成功でした。この授業のようすとプランの紹介は,2月の中さんの会で発表してもらう予定です。
★雁金美佐枝(元・四條畷学園小学校 現・自称「家政婦」)
11月30日,豊橋でおこなわれた「仮説実験授業 公開授業の会」(西尾仮説サークル主催)に参加しました。1時間目から6時間目まで連続で仮説実験授業を参観しました。ふつうの公開授業研究会では,とちゅうで飽きてしまいますが,仮説の授業は連続で参観してもそういうことはなく,とても充実した一日でした。翌日は講演会にも参加しました。中さんの会では1年遅れの退職記念講演をしていただくことになっています。
★北村 修(枚方市小学校5年)
担任の先生のサポート役として朝から子どもたちが下校するまでつきっきりで仕事をしています。理科専科の先生に<ふりこと振動>の授業書を紹介するなど,たのしい授業の普及にもつとめています。
★笠井 亮(大阪電気通信大学・ルネサンス大阪高校 非常勤講師)
大阪電気通信大学「理科教育法」の講義通信には,<イオンと食べ物><宇宙への道>などの模擬授業のようすなどがのせられています。授業をしている学生さんの顔をみるとみなさん笑顔でたのしそうに取り組んでいます。<静電気と遊ぼう>(第2部)の体験講座をしました。改訂すべき点も見つかり,みなさんの意見を聞くことができてよかったです。
★秦 由子(大学院生)
現在,大学院で故・山本正次先生の研究をされています。個人紙「風のひとりごと」をもってきてくれました。そこには,子どものころに開催された「大阪万博」の思い出と2025年開催予定の万博にたいする秦さんの思いが綴られています。教師になって読み聞かせの面白さから万博跡地にできた「児童文学館」に足しげくかよっていたそうです。そこでは勉強会もあり詩人の谷川俊太郎さんの横にすわってお話もできたそうです。児童文学館は2010年に閉館になり秦さんの癒しと勉強の場がなくなったことは残念でしかたありません。
★雁金 隆(四條畷学園小学校科学専科)
「カーリーの4年科学通信」には<エネルギー入門><冬の星座>のことが書かれています。「カマキリの目」の構造について模型を使って説明してもらいました。漢字学習ゲーム「画取りジャンケン」はたのしい漢字学習プランとして注目に値すると思います。来年の3月で定年退職されるので,中さんの会では記念講演をしていただくことになっています。
★中井哲郎(ルネサンス大阪高校理科非常勤講師)
「民主主義に関する考察」(10ぺ)の力作の資料をもつてきてもらいました。学校の図書室で『民主主義』(径書房 1995年)という文部省著作の本を見つけて読みました。これは1948年から1953年まで中学・高校の社会科教科書として使用されました。この本で主張されていることと板倉先生の考えを対比させて「民主主義」についてまとめられています。資料は「今後の社会は「自分の判断を仮説とし実験的に確かめつつ生きていくよりほかない」と思うのです」という板倉先生の言葉で締めくくられています。
★岡部智子(高槻市小学校2年)
「ものづくりで子どもたちの笑顔」という資料には,「紙皿回し」「ストローロケット」「プラトンボ」「紙コップクラッカー」「紙ブーメラン」「まきごま」をして,教室中は笑顔がいっぱいです,と書かれていました。参加者のみんなで「紙コップクラッカー」を作って遊びました。
★石本裕樹(守口市小学校教頭)
「教頭先生も<たのしい授業>がしたい!」という資料には,4年のクラスの理科で<しゅぽしゅぽ>の授業のようすが感想文と写真入りで紹介されています。評価もよくて3クラスとも大成功でした。9月16日(日)に特別授業「流れ星の不思議」を約150名の児童・保護者を対象に体育館でやりました。また,PTAの会合では校長にかわって「矢八」や「エナジースティック」をつかい「たのしくてためになるお話」をしました。全校集会では「バンジーチャイム」を使って表彰式の雰囲気を盛り上げました。「いろんな人と,こんなにたのしい時間を共有できるようにしてくれた仮説実験授業,万歳!!」ですね。
★永岡 修(四條畷学園小学校1年)
「授業を見る会5」を2019年1月26日(土)に行います。この永岡さんの企画は「仮説実験授業を見たり見てもらったりして,改めて仮説実験授業について勉強しよう」という趣旨で始められたものです。2年で雁金美佐枝さんが<電池と回路>,1年で永岡さんが<空気と水>をします。お問い合わせ,お申し込みは永岡さんに直接お願いします。
★水口民夫(ルネサンス大阪高校理科非常勤講師)
「なわて仮説サークル創設30周年の年図」(決定版)「科学の本の読み方」(板倉聖宣/鈴木久さん編集・柳沢克央さんデジタル化)などを持って行きました。サークル年図づくりは楽しかったです。『たのしい授業』の88年以降のバックナンバーの研究会案内をすべてしらべてつくりました。2月の中さんの会では,「板倉聖宣研究史」とともに参加者の方に配布する予定です。
「四條畷学園小のいいところ」 永岡 修
この学園小に勤めて早,四半世紀が過ぎました。その間たくさんの人数の子たちの担任をさせてもらい,その教え子たちもずいぶん大きくなりました。私立小の教師は,転勤と呼ばれるものがほとんどありません。ですので,定年までずっとこの小学校で教師を続けることが出来ます。卒業生たちの立場から考えると,学園小に来れば,退職していなければ,自分の小学校の時の担任とすぐ会えることが出来ます。他の公立の小学校と比べると,それは中々ないことだと思います。僕自身,教育実習で自分の母校に行ったとき,小学校を卒業して10年余りだったのですが,僕が在学していた時の先生は全員転勤されていて,知っている先生は誰もいませんでした。とてもさみしい思いがしたのを覚えています。それを考えれば,学園小の卒業生たちは,この学園小を訪れれば,元担任の先生と会うことができ,その当時の思い出話などができます。教師である僕にとっても卒業生たちが会いに来てくれるのは嬉しいことです。昨年の春,卒業生が,「結婚して娘が生まれました。」と報告しに来てくれました。まだ,僕が教師に成り立ての頃,5,6年を担任させてもらった子です。その頃の面影を残しながらも,しっかりとしたお母さんの顔になっていました。小学生時代の話,僕の若い?担任ぶりの話など,昔話に話がはずみました。中でも印象的だったのは,飯ごう炊さんの話です。学園小学校には,飯ごう炊さん場があり,そこには大きな鍋も火にかけられるかまどが6つほどあり,そこでカレーを作ったり,お芋を焼いたりといろいろできます。今でもそうですが,男の子女の子関係なく薪に火を付けたり,火の番をさせたりと何でもやらせていました。そんな火の扱いなどお手の物だったのですが,中学生,高校生になって火の番をしている彼女に周りの子はびっくりするそうです。
「どうして,そんなことできるの?」
と不思議がられたそうです。小学校の時の体験を自慢することが出来たと誇らしげに語っていました。教えてきた僕たちにとっても嬉しいことです。
会いに来てくれる子もいれば,街でバッタリ会うということもあります。息子と二人でラーメン屋に入ったときの話です。 二人でカウンターに座りラーメンを待っていると,突然,僕の隣の席に座っていた男の人が話しかけてきます。
「間違っていたらごめんなさい。もしかして,永岡先生ではないですか?」
一瞬ドキッとしましたが,相手の男の人の顔をよーく見ると,もうおじさんになっていたのですが,小学生のころのやんちゃな男の子の面影が残っています。僕が担任した男の子でした。どうやら,私たちがお店に入ってきたときから,もしかしたらそうかなと思っていたようです。僕と息子との話を隣で聞いていて,僕が小学校の教師をしているということが分かり,間違いないと思ったようです。何と二十年ぶりの出会いです。その後,近況などを聞き,「また小学校に遊びにおいで。」と遊びに来る年ではないのですが,そう言って別れました。小学校の担任を覚えてくれていて,しかも声をかけてくれるなんて嬉しいことです。
駅で教え子とばったりということもあります。小学校時代から大病を患い,僕が担任した年も数ヶ月入院していて,しばらく小学校に来られない時期もあった子です。その当時,病院にお見舞いに行った際に,〈びっくり箱〉をプレゼントして,
「これで周りの看護婦さんたちを驚かせよう。」
と,そんな悪いイタズラを一緒に計画した思い出があります。
「あのびっくり箱は面白くて,看護婦さんたちの話題になった。」
と覚えてくれていました。その後,中学,高校でも入退院を繰り返しながらも,がんばっていた子です。久しぶりに会ったのですが,
「この4月から大学に通い始めます。少し不安もあるのですが,先生の顔見て,元気が出ました。」
と言ってくれました。元気が出たのは反対にこちらの方でした。
卒業生が同僚(学園小の先生)として小学校に帰ってくるという嬉しいこともあります。僕が1年生を担任した時に受け持った子です。何と,1年生の時のことを覚えてくれているのです。当時,小学校の入学式の日に隣の子とケンカをして僕と手をつないで保健室に連れて行ってもらった話とか,大阪で珍しく雪が降って小学校の運動場が真っ白になった時,1時間目は国語の時間なのに,
「外に遊びに行くぞー。」
と1時間雪遊びをしたことなど色々覚えてる,と話してくれました。あの当時は小さかった彼ですが,今はとっても大きくなって立派になって学園に帰ってきました。小学校時代のしかも1年生の時のことを覚えてくれているなんて嬉しい限りです。学園小の卒業生たちは,小学校時代の懐かしく楽しい思い出をたくさん語ってくれます。恥ずかしい話ですが,僕自身は四十数年前になりますが,僕自身の小学校時代のことなどほとんど全く覚えていません。かろうじて仲良くしていた友だちのことは覚えていますが,担任の先生など,うっすらとしか思い出せません。学園小の卒業生たちは,この小学校で過ごした思い出を今でも覚えていてくれている,それだけ思い出に残る時間を過ごしていたのではないでしょうか。学園小学校はそんな存在であってほしいという願いでもあります。小学校時代の楽しい思い出を大きな核として,これからの人生に生かされていくと思っています。
そしてもう一つ,教師たちも立場は違いますが,その当時の思い出を覚えています。卒業生たちが訪れてきてくれた時,昔話に花が咲きます。どんなに昔でも卒業生たちの一人一人に思い出があります。
教師と生徒が何年たっても共有できる思い出がここにあるということ。それがこの学園小のいいところと思っています。(終)