「痴漢犯人生産システム」鈴木健夫 2001太田出版
会社員の立場で無実を訴えた。
会社での扱い。
著者の手記と弁護士による解説、そして判決文。
手記の書き始めの数ページで「この人本当に冤罪被害にあったのか」と疑ってしまうような文章だが、それはどうやら素人が人に読ませる文章を作ろうと無理をしていたのだろうと気付く。なんか勘違いして小説風にしようとしたんだろう。それに気付くとその拙さが冤罪被害者(著者)の平凡さを浮き上がらせ、そのような人間を食い物にする社会のシステムに怒りを感じるような効果を出しているかもと思えた。
弁護士の解説部分になると、<ヤメ検>の目から見た事件の概要が窺えて面白い(不謹慎か)
簡単なのか難しいのかわからない事件でしたね。信じたいけど、真相もなんだかわからないし。
題名の通り痴漢冤罪を作り出すシステムになっているんだな~
悪者を探せば全てともいえるし、誰も悪くないとも言えなくもない。
全員が加害者(原因)であり、被害者だな。
特に冤罪被害者が一番割を食う。
冤罪を証明して無罪を勝ち取っても、職をなくし(変り)経済的な損失もわずかしか補填されない。
著者はその後、宗教に嵌って(?)いくらしい。(ブログもあり)
なお、この件についてもう一冊本を書いているらしい。
不起訴は前歴だが、認めた場合は前科になる。ああ、そりゃそうだ。
やってなくても認めちゃっている人が多いと思うんだけど、
認めちゃったら、生涯トラブルがあるたびに不利になるんだな。前科者として。
警察内では、2010年現在、どこまで改善されてますかね~
変わってなさそうな気がする。