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「ジェニーの中の400人」SUFFER THE CHILD

2014年04月20日 22時22分22秒 | 読書とか

「ジェニーの中の400人 SUFFER THE CHILD」ジュディス・スペンサー(1989)/訳:小林宏明 1993早川書房

解離性同一性障害

何人いたのは定かではない。統合は終わっていない。

ビリー・ミリガンが嫌なことを押し付けあっているのに対して、ジェニーの中の人格たちは役割を引き受けているように(はじめは)見えた。それは分裂が容易だったからそう見えるだけのことか。やはり、結局は嫌なことからは逃げていた。

時代に遅れている宗教が全ての元凶だとも考えられるわけです。
宗教と言うのはその時代の苦しみから人々を救済するのが目的なんだと思うが、社会の急激な変化がある時代には修正が追いつかないんだろう。(教義と社会に酷く解離があると思われ、それが弱者を傷つけるのだろう)

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20140420

2014年04月20日 19時27分40秒 | ニュース7

2014年04月20日(日) NHKニュース7

  • 商船三井大型運搬船差押え(中国裁判所)「戦中船利用料未払い」
  • 韓国旅客船沈没(16日)事故5日目 死者58人、不明244人
    • 捜索活動ようやく加速、窓を割って船内に
    • 新たな交信記録公開
  • 女子ゴルフ 勝みなみ、15歳9か月でツアー優勝~鹿児島県生まれ、祖父の影響でゴルフを始める~ まだWikipediaのページなし
  • 福島第一原発 廃炉への道
    • 燃料取り出しへ除染が必要
      • 内部調査ロボット(遠隔操作)建屋内へ
        • 汚染状態の確認
      • ドライアイスブラスト(除染ロボット)
  • ウクライナ暫定政権大統領代理演説 衝突続く
  • 航空自衛隊新部隊
  • 天安門事件写真展(香港)
  • 北京モーターショー 環境対応車
  • 男子100m桐生10秒26「改良点見つかった」
  • プロ野球6試合
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「ビリー・ミリガンと23の棺」ダニエル・キイス

2014年04月20日 15時15分15秒 | 読書とか

「ビリー・ミリガンと23の棺(上下)」ダニエル・キイス 1994早川書房
「THE MILLIGAN WARS」1994 アメリカに先駆けて出版

ちょっと、これは客観的に見たらどうよ。
下巻の訳者あとがきにもあるけど、ダニエル・キイスはビリー・ミリガンに肩入れしすぎ!
ここまで一方的な書き方をされてしまうと、いちいち訝しんだり怪しんだりしてしまうんだな。
(まあ、ダニエル・キイスも母親から受けたトラウマがあったりして、同輩として感情移入したのではないか)

制度的な落ち度とか、政治利用とかはあると思う。
日本のこれからだって、介護施設での暴行がどんどん問題になってくるだろう。病院での患者への暴行もあるようだし、暴行まではいかなくても扱いの酷いものはわたしも目撃している。おそらくはそういった形の人材(予算)不足による歪みはどこにもあって、外から見えない閉鎖空間では、弱い者に対してはさらにそれが起こりやすくなるわけだ。
・・・ビリー・ミリガン(と作者)は、それを利用したのではないか。

やっぱりね、25人目がいたんじゃないかと疑うね。
語らない部分ね。
作者(かなり作っていると思うからそう呼ぶ)も何か気付いている、または知っているのではないか。
なぜ、彼は患者(囚人)や介護人たちから慕われたのか。(下巻P113みたいなことをこつこつと?)
なぜ、長い間殺されなかったのか。
闇社会とつながる25人目が、裏から手を回してもらっていたのではないか。
作者が事実確認をしていない表面に見えるところでも。(P229ボーデンは本当に生きているのか)

また、彼は操りやすい人間を嗅ぎ取る能力も高かったのだろう。
結婚は騙されたことになっているが、実は財産保全のために隠させたのではないか。
批判的な人間の溜飲を下げ、社会の同情を買う計算だったのかもしれないじゃないか。

作中で悪者にされていた人物や事柄が、その表現に見合っただけの捜査と罰を受けただろうか。

結局、統合は治療によるものではなく、死のうとした(絶食)ことで達成されたことになる。
この絶食だって、死なないような措置が取られるという計算ずくだったと疑う。最高のタイミングで要求を繰り出しているしね。

ラストが美しすぎる。『考えた』感が漏れ出ている。(まあ、作品だから…)
自分の犯した罪(強姦)の被害者への悔恨と祈り、分裂の原因を作った義父への許し。
この義父の死も、怪しいと言えばあやしいんだよね。
エピローグのタイトルが「悪魔は手を伸ばした……」だから、作者もそれを疑っていたのかもしれない。でも、それを書くわけにはいかなかったんだろうね。依頼者の利益を守る肩入れする立場から、それは墓までもっていかなければならないのだろう。

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「24人のビリー・ミリガン」ダニエル・キイス

2014年04月20日 05時05分05秒 | 読書とか

「ある多重人格者の記録 24人のビリー・ミリガン(上下)」ダニエル・キイス(1981) 1992早川書房

ノンフィクション小説なのだけれど、フィクションのように読ませるよ。

ビリー・ミリガンの立場からの聞き取りによる記述になるわけで、弁護調になるのも仕方ない。
続編でその後のことも書かれているそうだ。

さて、本当に24人だけなのだろうか。
もっと恐ろしい人格が潜んでいたとしたら、
そして、24人よりもずっと頭の切れる存在だったなら。

(下)の巻末の「内面の分裂と外側の統一(香山リカ)」でも触れているように、周囲(社会)のビリーへの対応は『そこに至った経緯は了解の範囲を超えていない』のは、ビリーの存在とその行動からすれば当然であり、ビリーの側から見れば理不尽と思えたとしても、他の人間からすれば当然の動きだったと私も思う。
この作品を読むことでビリーの立場に立ってみて、初めて理不尽かもしれないと感じる。しかし、そのビリーは少しも反省をしていない。反省をできる治療がなされない不幸はあるが。
多重人格者を裁く方法と、社会的安心のために必要な措置は何か。そこには社会的な負担も絡んでくる。ビリーの場合はその才能により、充分な資金を手にしていたようだが。

この作品(上下巻)では『統合』が完成することなく後退してしまうのだが、『統合』が才能の低下を招くような記述から、「アルジャーノン」を連想したのはわたしだけではないだろう。そして、ビリーの場合は、それにより罪を償う責任を負うことにもなるのだ。そこには、やるせなさも感じる。治療するよりも生涯閉じ込めておいた方が、ビリーにも社会のためにもなるような気がしてしまう。(本人は自由を望むが

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