西郷隆盛の弟に西郷従道(じゅうどう)がいる
兄は「大西郷」、それに対して弟は「小西郷」と呼ばれていたそうだ
それだけ兄にも引け劣らないほどの豪傑だったことが窺える
さて、この小西郷どんであるが、根岸の競馬場と深い縁がある
先にも書いたが、根岸競馬場の完成に伴い、「横浜レースクラブ」が発足、
明治8年、従道は、日本人で初めてクラブ会員となる
その当時、従道の役職は陸軍中将であり、明治9年に開かれるフィラデルフィア万博の
事務副総裁も兼ねていたので、外国人との交流も積極的に行う必要があった
そして、翌9年11月4日、根岸競馬場の第2レースは“未勝利馬景物800m”
出走馬は11頭だった。従道は愛馬ミカン号に騎乗して、見事に優勝をさらった!!
そのとき、スタンドにいた外国人も日本人の優勝に拍手喝采!をしたという
なにしろ、昔は、騎手と馬主が分離していなかった
そのため、馬主が騎手もつとめ、従道も騎手として出走することになったという
陸軍中将という役職から、従道は相当な乗馬の技術を身に着けていたと想像される
しかし、日本人として初勝利したときの馬名が“ミカン”とは如何にも日本的でいい!
ちなみに、従道はトビヒノ、草摺、桜香、そして、ミカンという4頭の持ち馬がいた
あれから150年!!(きみまろ風)
現在、根岸馬の博物館には“ミカン”という日本在来馬である野間馬が飼育されている
サラブレットにくらべればかなり小型であるが愛嬌のある顔をしている
また、ミカンのほかにも、道産子のゆきちゃん
そして、与那国馬のサンゴ
根岸の杜には、こうした絶滅が危惧される日本固有の在来馬が飼育されている
世の中‟猫ブーム”らしいが、馬もいい。根岸の杜・・・一度訪れてみては?