寝転んで空を見る

山高きを厭わず 海深きを厭わない

秋の蝶ヶ岳へ 4th Day 寄り道編②

2011年12月11日 | 2011北アルプスの旅

10月10日AM7時『ホテル飯田屋』にて起床。

今日は松本城で行われている『そば祭り』を楽しんで帰路につく予定。

 

朝食を食べてAM8:30分、ホテルをチェックアウト。

昨日、足のマメから水を抜いておいた御かげで登山靴も履ける様になった。

これなら今日は歩ける。(でも自転車 笑)

バルトロ75?に入った登山道具はホテルに預け、松本城天守&市立博物館入場券400円もホテルにて購入(200円御徳)

更に無料貸し出し自転車『力車』もホテル飯田屋にて貸してもらう。

残念ながら松本で良く見かける『赤い力車』では無く(予約がいっぱい)少し古い『青い力車』だったが全然問題無し!

松本の無料貸し出し自転車には『すいすいタウン』と『力車』があるが、大名町商興会の『力車』の方が自転車が新しく快適だ。

因みに松本駅と城の周辺は自転車専用レーンが整備されており、これも快適。(神奈川より進んでんじゃん?)

 

AM9時前に松本城に到着。

Img_0972

この時間から城へ来たのには意味がある。

それは今だ上った事の無い天守の最上階へ上がる為である。

何度も上った天守だが、何時も凄い混み様と暑さに辟易して6階まで上がった事が無いのだ(笑)。(毎回5階位で断念・・・)

しかし今回は空いている!朝駆けで松本城を攻めた俺の勝利である。

急な階段を上って天守を見て回った。

Img_0974 天守の鉄砲挟間

『ここから二の丸に侵入した敵兵を狙撃する訳ね~』なんて思いながら覗いてみると、なるほどな作り。

そして最上階へ。

天守最上階6回から北アルプスの方角を眺めて見ると・・・・

Img_0982

おお、常念岳と蝶ヶ岳が見えるじゃないか!

中央ちょい右の三角の山が『常念岳2857m』。

常念からなだらかな稜線を左になぞって行った一番高い所が『蝶ヶ岳2677m』。

う~ん、天守から自分が登った山を振り返り見れただけで、この旅は満足。

しかし、そば祭りが俺を待っている。

 

天守を出て、そば祭り会場へ。

会場内27の蕎麦屋の中から店を選ぶ。

先ずは、『幻のそば』と言われる『富倉そば』と、殆ど(いや全て?)同じ『信州ぼくちそば石田屋一徹』のブースへ。

Img_0993 500円

おやまぼくち・ごんぼっぱ・やまごぼう等と言われる葉を粉末にした物を繋ぎにする、非常に強い腰と歯ごたえが特徴。

確かに歯ごたえが強い!美味い!(鉄腕ダッシュで富倉蕎麦を作っていたが、蕎麦を切るのも大変らしい)

しかし、蕎麦の香りが弱い・・・新蕎麦では無かった様だ(緑色をしていないし)

続いて『信州ゆかり庵』へ

Img_0998 十割蕎麦500円

こちらも美味いが、香りが・・・。

しかし地元で手打ち蕎麦なんて食べ様物なら1500円はする。

その事を考えれば満足。

その後も食べ歩こうと思ったのだが、結構腹が膨れる物である~。

同会場のスローフード・スローライフ物産展を見て周り、そば祭り会場を後にした。

 

松本城を後に、縄手通りを歩いて中町通りへ御土産を探しに向かった。

中町通りは小洒落た店が多いが、高い!(中町通りは、御土産屋街では無い)

しかし、松本城から本町通りを歩き中町通りへ入った直ぐの『和合』と言うアンティークの店前で良い物を見つけた。

それは店の前を借りて、古い和服の古布をリメイクした洋服を売っていたのだ。

以前、同じ中町通りで古布のリメイク作品を目にしたのだが数万円もして、流石に手が出なかった事がある。

しかしこの店は御手ごろ価格である。

更に『御袋への土産に』と言うと、店のお母さんが非常に良い方で『応援するわ』と12000円の服を9000円にして頂いた。

その他にも生地(絹)について色々説明してくれたり。(一時間くらい迷っていたのだが付き合ってくれた)

林檎について聞いてみれば、安曇野の農家から頂いた林檎を皮をむいて食べさせてくれたり。

帰り際には林檎数個を頂もした。

更には、このお母さん『和合』と言うアンティーク物を扱う店の前を借りて服を売っているのだが

その『和合』の主人も出てきて商品である『籐で出来た壷』の値札(確か1000~円て書いてあった 笑)を剥がし

『これに林檎を入れて行きな』

そう言ってその藤で出来た壷をくれたのである。(林檎は入らなかったけど 笑)

その壷は現在実家で、仏壇に置き花瓶と花を入れて使っている。

 

因みに俺は、御二人を御夫婦と勘違いしたのだが、唯の知り合いだそうだ。

お母さんは(失礼だが優しげな雰囲気と良い笑顔から、こう呼ばせてもらう)

昔は山を登っていたらしく、神奈川出身で神奈川と安曇野とを行き来しているらしい。

自前(リメイク物)のピンク色の服を着ていた。

『和合』の御主人は大変ユニークな方で清の皇帝が着る様な豪華な服を着ていた。

その服も古布のリメイクだそうで、作られた方の形見なのだそうな。

 

最後に『お母さん』から『特急あずさ』の指定席切符を格安で手に入れられるお店を紹介してもらって御二人に感謝と共に別れを告げた。

 

御二人の写真を撮ったのだが、『お母さん』がいたく照れていた事もありブログに乗せることは控えておくとしよう。

変わりにその写真からトリミングした(切り取った)お母さんの作品をのせておく。

見切れているのは『和合』の御主人である(笑)

Photo お母さんの作品

和物が好きな俺からすれば男物も作って欲しいものだ。(今度行った時には御願いしておこう)

 

教えて頂いた販売機で購入した『特急あずさ乗車券+指定席』を購入。

指定席はいっぱいで座れなかったが、それでも大変御徳に家路につく事ができこの旅を終えた。

 

我乍ら毎度良い人に出会う物だと思う。

そうそう。

『和合』の店前に大きな壷があり、其処に『ナナカマド』(北アルプスでよく目にする)が指してあった。

それを『家の庭にも欲しい』(植えたいと言う意味だが)と言ったところ、御主人が壷から一枝を取り『持っていきな』『ザックに差していけばカッコいいよ』と、くれたりもしたっけ。

また松本へ行った時には、挨拶に行きたいと思う。

その時が楽しみだ。

 

今回も良い山を登ったし、良い人達に出会った。

良い旅だった証拠である。

満足満足。

 

                                                    おわり


秋の蝶ヶ岳へ 3rd Day 寄り道編

2011年12月04日 | 2011北アルプスの旅

日付変わって10月9日AM0時、今朝からこの時間までずーっと歩きどうしである。

松本到着したのがPM20時位、その後蕎麦の美味しい喫茶店『茶蔵伝』へ行って店じまいだと断られ・・・。

足の痛みと疲労に加えて空腹まで追加された体で街をさまよっていた。

朝まで寒さと夜露を凌げる24thの『おはしガスト』と『マック』は探しておいた。

しかし、朝まで粘れるほどの厚かましさは、残念ながら持ち合わせていない俺である。

そこで、0時まで街を彷徨い時間をつぶして、そこから4時間はガストで粘る!

そんな苦肉の策なのだ。

昔、サッカー練習や試合後に良く利用したし、数年前まではフットサル後のガストも定番だった。

4時間ぐらいの長居をさせてくれてもバチは当らない筈だ!と思う。

(問題は店員のプレッシャーに耐えられるかだ 笑)

 

こうして松本の『おはしガスト』で遅い夕食を済ませる。

そう言えば蝶ヶ岳で昼食を取っていなかった事を思い出す。

道理で腹は減るし、ばてる筈だ。

しかし、結局AM2時にガストを出る。(4時間粘れなかった 笑)

しかも980円だと思って頼んだセットの食事が2000円オーバー(店員さんちゃんと説明してくれよ)

『あずみの公園』のキャンプ料金をオーバー・・・。(キャンプしとけば良かった)

仕方なく、その後も街を彷徨い女鳥羽川の橋の下でうたた寝をしたりして朝まで過した。

(この日の松本は寒かった、ダウンを着たくらい!)

文字どうり、昔で言う無宿人である・・・・(苦笑)

ある意味、本当のビバークでもある。

 

AM4時前にマックへ行き(マクドナルド)朝食&時間つぶし。

電車が動き出した所で乗り込んで、『遠回りして』←(ここポイント)安曇野へと向かった。

 

AM10時過ぎ、大糸線の穂高駅へ到着。(昨日歩いて辿り着いた柏矢町の隣駅である)

Img_0970 帰りに撮影

駅の隣にある観光案内所でパンフレットを集めて目的地を決める。

『あずみの周遊バス』(おとな500円で一日乗り降り自由)へ乗り込み大王わさび農場へと向かった。

わさび農場前で、バスは渋滞にはまる・・・。

今年の安曇野は観光客で大賑わい、NHKの朝の連続テレビ小説『おひさま』の影響らしい。

正午前に『大王わさび農場』に到着。

Img_0957

しかし、行っておいて何だが、わさび田を見たところで『う~ん』って感じ・・・。

まあ、ただの『わさび田』。それ以上でもそれ以下でもない。

『山葵いっぱいだね』『山葵茶漬け食べたいね』って感じ。

続いて旅行パンフ等で目にする、安曇野の代表的な景色の場所(水車と蓼川)へ行くが~。

Img_0961 Img_0962

川が微かにドブ臭かったのには、ガックリと来た(笑)

と言っても特別臭い訳ではなく、普通の川のあの匂いである。

俺は勝手に、富士の『柿田川湧水群』の様な場所だと勘違いしていたのだった。

ここへ来る時バスが橋の上で(この川の上下流と思われる)に止まったのだが

川の中に橋の上から投げ込まれたと見える空き缶が無数沈んでいるを目にした。

観光客の仕業だろう。

自分が見て回る場所を汚してどうするのだろうか?

全く残念な事だ。

因みに『わさび田』の水は湧き水を使っている筈である。

 

まあ気を取り直して、名物?の『山葵ソフトクリーム』300円を食べてみた。

Img_0967 ワサビソフト!

正直、御当地の名産を無理やりねじ込んで来る名物食品は美味くない!ってのが俺の持論なのだが。

(ここでも普通のソフトがあったら、そっちを注文しただろう)

これは、美味かった!

ほんのりとしたワサビの風味と、甘さ控えめのワサビらしくサッパリした味が不眠と疲労に打ちのめされた体に染み渡る感じ。

(全く辛くない、ワサビの味は強くないので子供も美味しそうに食べている)

これは、お勧め!

 

そうこうして、一通り『大王わさび農場』を見て回ってここを後にする。

次なる目的地は八面大王の足湯と行きたかったが

そこで足の疲れを落とそうと考えたのだが(足湯程度では落ちやし無いだろうけど)

バスが行くんだか行かないんだか分からないのと、疲れも限界に近づき松本へ帰る事にした。

 

しかし、名物信州サーモン丼だけは、食べて行かなければ為らない。

観光協会で貰った『信州サーモン丼・料理まっぷ』を頼りに店選び!

穂高駅から歩いて10分程度に建つ店『食彩厨房 わたべ亭』へと向かった。

カウンター席に座り、信州サーモン丼定食1100円を注文!

Img_0968 信州サーモン丼!

写真では伝わり辛いがボリュームも中々、信州サーモン丼・なめこの味噌汁・巾着・香の物・茶碗蒸しを味わう。

因みに信州サーモンとは、ニジマスとブラウントラウトを掛け合わせて生み出されたサーモンである。

特徴としては、卵を産まない為にその栄養が味となる(鮭の鮭児と同じで)トロリとした食感と旨味が特徴だそうな。

それに本山葵をのせて頂く。(本山葵は辛味が弱いから沢山のせて味わう)

信州サーモン丼、確かに美味い!大満足!

大将・女将さんと会話をしながら味わった。(女将さんは俺と同じ神奈川出身だそうだ)

店の入り口まで見送ってくれた御二人に『美味しかったですよ!』と言葉を残して店を後にした。

人と料理、共に味わい深い良い店である。

大糸線で再び松本へ。

 

PM13時過ぎに松本到着。

この日の宿は駅から徒歩1分の『ホテル飯田屋』を予約済み。

しかしチェックインは15時だか16時の筈、それまでが長い・・・。

御土産屋等を見て回り15時半にチェックイン。(やっと寝れる・・・よ)

シャワーを浴びてナイフで足の裏に出来た8~9個のでっかいマメの水を抜く。

これで少しは歩きやすくなる筈だ。

そしてPM19時まで寝ようと、ベットに倒れこむ。

人間この瞬間が一番幸せなのかも知れないと思う時がある。(この日は特に!!)

 

一旦19時に眼を醒ますも再び眠りにつく~

21時過ぎに目を覚ますも行こうと思っていた馬刺しを売っている生肉店は当然店じまい。

蕎麦やも店じまい・・・。

睡眠欲は食欲に勝った訳である。

仕方が無いので駅前にある『松屋』で夕食を、コンビニで信州の地酒大雪渓(2合)を購入。

ホテルでTVを観ながらの松屋のカレーと牛丼、我ながら侘びしいものだ。

 

AM1時前に就寝。

明日は『松本そば祭り』を楽しんで帰るとしよう。

Img_0960  

                                                    つづく


秋の蝶ヶ岳へ 2nd Day

2011年11月25日 | 2011北アルプスの旅

10月8日、夜明け前に起床。

キノコのパスタと抹茶ラテの朝食を済ませてテント撤収。

今朝は快晴。

外へ出てみれば雪化粧した奥穂が美しい。

Img_0922

こんなローケーション!

小梨平は最高のキャンプ場だ。

 

テントを撤収したらAM6:54分蝶ヶ岳へ向けてスタート。

去年の秋は徳沢から長塀山経由で蝶ヶ岳へ登り、横尾へ下りて涸沢・奥穂・前穂へと旅をしたが

今年は横尾から登る事にした。

理由は、こっちの方が楽そうだから(笑)。

 

AM7:57分、徳沢へ到着。

Img_0925

写真では確認できないが、この時期に黄色く染まっているはずのカツラの葉が、赤くとろけていた。

急な冷え込みで、そうなってしまったのだろうか?

秋は日が短い、兎に角先を急ぐ。

 

AM9:06横尾に到着。

Img_0932

毎度の事だが凄い人の数。

殆どの人達が涸沢の紅葉が目当てで、残りが槍ヶ岳へ向かうと言った感じだろうか。

ここから見る前穂も美しい、と言うかゴツゴツしてカッコイイ!

因みに、今年の涸沢の紅葉は『いまいち』らしい・・・。(なので俺は紅葉より蝶ヶ岳へ!)

 

さて、ここ横尾から蝶ヶ岳まで樹林帯の急登になる。

一般平均で3時間20分樹林帯を登って行けば、森林限界の稜線に出る。

そこから稜線を南に30分歩けば『蝶ヶ岳2677m』の山頂だ。

稜線に出て北へ向かえば『常念岳2857m』である。

 

その樹林帯をすこし登ると、槍の穂先が顔を見せた。

Img_0935 Img_0936

この眺めに感動しようとする自分を『未だ早い』と押さえつけて更に登って行く。

今回は縦走じゃないから足も荷物も軽い。(心は何時も軽い)

この先からは、槍は再び木々の陰にその姿を隠してしまった。

 

AM12:06、森林限界を越え稜線に出て振り返ると再び槍ヶ岳と再会。

稜線には雪がほんの少し残っているのを目にした。

Img_0938 クリックしてアップ!

朝からの晴天が続いてくれた事に感謝!

なだらかな稜線を歩いて蝶ヶ岳山頂へ向かう

Img_0945 蝶ヶ岳へ!

常念岳↓を背にピークへ向かう

Img_0950 常念岳

稜線を30分歩いて

PM12:40、『蝶ヶ岳22677m』登頂。

Img_0940 Img_0941

蝶ヶ岳の山頂や槍・穂高連峰のビュースポット瞑想の丘からこの眺めを堪能。

この日は空気が澄んでいたので槍穂以外にも遠く名だたる山々を眺める事が出来た。

 

蝶ヶ岳瞑想の丘から撮影した動画(風の音が凄いので音量注意!)

本日は、蝶ヶ岳山頂から直ぐの稜線に建ち、この景色が眺められる蝶ヶ岳ヒュッテのテン場に宿泊予定だったが・・・。

Img_0954 蝶ヶ岳のテント場

(上写真の奥、高くなっている所が山頂)

去年は、俺だけ一人だったテン場が、今年は賑やかだった。(去年は熊が出たけどね・・・)

雄大な景色を眺めつつ、ここで静かな時間を過ごす予定が・・・

未だ日は高いし、このテン場に泊まると寒いので(氷点下になります)安曇野へ下山する事に決定。

動画でも分かるが、南北に列なる蝶&常念の東には安曇野の地が広がっている。

Img_0943 蝶ヶ岳から見下ろす安曇野

(あそこ迄、歩くわけ?)

蝶ヶ岳から国営アルプス安曇野公園(麓の辺りが)を突っ切って大糸線の線路に突き当たろうと言う、我ながらアバウトなアイディアである。

唯、今夜の宿が心配だった(これもアバウトだねぇ)明日は松本のホテルを予約済み。

そうと決めれば急がなければならない。

秋は日が短い、去年身を持って味わっている(笑)

 

地図によると蝶ヶ岳山頂から登山口のゲートまで、下山3時間10分の道のりらしい。

この登山道を滑らない様に靴の中で足をふんばり、しかし急ぎ足で下りて行った。(登山道は一部凍結)

おかげで足の裏がマメだらけに為ってしまったが、日がくれる前にゲートへ辿り着く事が出来た。

此処からは車で~と言うのはマイカーで来ている人の話で、俺は更にここから街まで歩かなければならない・・・・。

 

舗装された鳥川林道を安曇野公園とそのずっと先の大糸線へ向かい歩いていると、背後から来た車が俺のすぐ右で止まった。

車に乗っているのは、下山中に言葉を交わした群馬から来ていたご夫婦だった。

『何処まで行くんですか?乗っていきませんか?』と嬉しい言葉を掛けてくれた。

(実は期待していたんです・・・笑)

望んでいない事でも人の好意は素直に受けるのが信条な俺は、勿論乗せていただく!

(この時は勿論『望んでいた』事だが 笑)

こうして国営アルプス安曇野公園内にある、ウエストン像の前まで送っていただいた。

この近くのキャンプ場で一泊する心算で降ろしてもらったのだが料金がバカ高い為、結局最寄り駅まで歩く事に・・・・。

(駅まで送ってもらえば良かった~大失敗!)

 

この公園の周囲は静かで幾つか野宿スポットが目に付いたのだが、大糸線で松本へ向かいホテルを探す事にした。

(この判断が結果色んな意味で高く付く事に)

ウエストン像から大糸線の柏矢町駅を目指し、直線にすれば約5km?の道のりを歩いた。

柏矢町駅へ向かい歩いた道には、バス停はおろか飲食店、歩道すらない事には辟易させられた。

それでも何とかPM19:13分、柏矢町駅に辿り着いた。

Img_0956

今朝6:54分に上高地を出て、蝶ヶ岳を越え柏矢町駅に・・・

12時間以上歩いた事になる。

お陰で長期縦走でも筋肉痛になったりしない俺が、最近のトレーニング不足もあってボロボロである(笑)

特に両足の裏に『でっかいマメ』が4~5個づつ出来て痛い!

 

柏矢町から大糸線で松本に向かった。

兎に角、宿である。

松本到着後、痛む足を引きずって松本の町をぐるぐるとホテルの空室を探し巡り歩いた。

しかし何処も彼処も満室・・・(連休であり、松本は観光地&『そば祭り』開催中)

安価で夜露を凌げると聞く、健康センターやネットカフェも松本には無い・・・・。

 

これは、やばい!

悪い予感がするぞ。。。。

松本で、街で人生初の遭難か?

 

なんてこったい

 

                                                    つづく


秋の蝶ヶ岳へ 1st Day

2011年11月12日 | 2011北アルプスの旅

今年(2011年)も10月7日から秋の北アルプスへ行ってきました。

本当は尾瀬へ行こうか迷ったのですが、結局北アルプスへ。

残念ながら今回は時間の都合上、縦走ではありません。

目的地も紅葉の涸沢か槍か迷ったのですが、結局去年も登った蝶ヶ岳へ登る事にしました。

その後は安曇野と松本そば祭りへ(気持ち的に今回は、こっちがメインか?)

それでは、以下山旅の記録。

 

10月7日始発の電車で松本駅へ向かい、バスターミナルから上高地へ。

(何時も新島々からバスに乗るので松本から乗るのは初)

去年は新島々でステーションビバークしたなぁ~なんて想い出が甦る。

明日から三連休とあってバスは臨時便を出さないと乗り切れないほどの人出。

10:25分初のバスに乗り込み、隣に座った御高齢の男性旅行者と話しながら正午に上高地へ到着。

Img_0906

この日は上高地でキャンプが目的。

明日朝一で蝶ヶ岳へ登る予定なので早速お馴染みの小梨平キャンプ場で受付を済ます。

ここは設営料700円で水もトイレも0円のナイスなテンバである。

おまけに風呂まであったりする。

(上高地のお高いホテルは・・・と言う方にはここのバンガローも、お勧めだ)

 

その後はビジターセンターで遊んで過した。

そうそう!小梨平に流れる小川『中川』に小さな橋が架かっているのだが、そこには何時も必ず山女(ヤマメ)が居る。

この日も美しい『山ガール(ヤマメ)』さんの姿が!(岩魚かも?)

動画撮影したのがこちら↓

偶然、流れて来た虫か木の実を食べる所を撮影できました。

因みに山女(ヤマメ)は、体の側面にある小判型のパーマークが特徴で渓流魚の女王といわれている美しい魚で

岩魚(イワナ)は雪のような白い斑点が美しい!

いや~俺って毎度毎度、北アルプスでは美しい山ガールに出会うね(笑)。

まあ上高地では何時もこんな感じで遊んでいる。

 

さて、山の状況は?と言うと。

18時前になると穂高にかかっていた雲が消えてその姿を見せてくれた。

Img_0910

穂高連峰の辺りは数日前に初雪が振ったそうで、昨日とこの日も雪が降ったらしい。

秋は日が暮れるのが早い。

Img_0912 17:47分でこんな感じ。

俺のテントの側で焚き火をしている外国人がいた(小梨平キャンプ場は焚き火OK)

俺も暮れ行く景色を眺めながら炎を見つめて物思いに耽りたいけど、明日は早い。

何時もの様にフリーズドライの夕食を味わって18:30には就寝。

 

                                                    つづく

 


2011夏の大縦走~帰り道・寄り道編~ (12&13th Day)

2011年10月17日 | 2011北アルプスの旅

8月9日早朝、小梨平のテントを撤収して7時から外来入浴可の上高地温泉ホテルへ向かった。

入浴料800円、タオル200円。

その後、五千尺ロッジで土産を購入(ジャムや『岳クッキー』 笑)

上高地を後に松本へ。

Img_0621

正午前に松本へ到着、先ずは無料貸し出し自転車を借りに行った。

松本の無料貸し出し自転車には、松本市観光温泉課の『すいすいタウン』と大名町商興会の『力車』がある。

今回も『すいすいタウン』を選択。

しかし、街中で新品の赤い『力車』を見るにつけ強く後悔・・・次は力車を選択しようと心に誓った。

 

そんなボロ自・・・『すいすいタウン』に乗って、そば屋へ向う。

まずは、ネットランキング等で上位の『そば処浅田』へ。

十割の『ざるそば』1000円を味わう。

Img_0623

この量で1000円は、ちょっと高いと感じる。

勿論、不味くは無い。(でも、もう行かないだろう) 

 

続いて一昨年の秋にも行った観光協会の女性お勧め店『女鳥羽そば』へ。

『三重そば』1365円と『蕎麦うす焼き』を注文。

Img_0625  Img_0627

『三重ね蕎麦』は上から『ざるそば』『とろろそば』『抹茶かけそば』の三段重ねになっている。

凄いボリュームに喜んで一段目を食べて二段目にかかると、あれ?

少ない(笑)

Img_0626 写真は『抹茶そば』

二段目三段目は少ない。

『そばうす焼き』はボリュームがあって、俺の腹は満腹となった。(二店目だし当然か 笑)

女鳥羽の蕎麦は十割では無い、だからこ『つるつる』とした食感が暑い夏の日に好ましい。

(因みに『ざる蕎麦』も二段重ね)

 

この時ふと思い当たった事がある。

それは地元の人が進める『そば屋』と、ネットランキングの『そば屋』の違いだ。

ランキングの『そば屋』は、『少々高級で観光客目当ての店』って感じ。

地元の人が進める(好む)店は、『美味いは当たり前で、お得感のある店』が多い。

因みに、地元の人に進められた松本駅周辺の『そば屋』さんは以下。

『茶蔵伝』 『弁天本店』 『女鳥羽そば』 『まつした』 『佐々木』

近いうちに全てめぐって見るつもり。

 

蕎麦で腹を満たした後は、旧開知学校・松本城・松本市立博物館へ向かう。

Img_0629  Img_0651

旧開知学校内にも初めて入って見た。

しかし、この日の松本はとにかく暑かった・・・。(観光協会の方曰く35℃)

北アルプスの涼しさに馴れた体には辛い、おまけにザックは重い!ショルダーハーネスが臭い・・・(笑)

そこで一旦、観光協会に紹介されたホテルに15時過ぎにチェックイン。

シャワーと着替えでサッパリしてから『縄手道り』、『中町道り』をブラブラ歩いて回った。(自転車は返却)

Img_0654 『ホテル1-2-3よろづや』の部屋

Img_0655  Img_0658

『縄手通り』は良く行くけど『中町通り』は初、お洒落な店が立ち並んだ通りだった。

その後、夕食は『エスパ松本店』内のイタリアン食べ放題の店で軽く済ませて一旦ホテルへ帰る。

22時過ぎから縄手通りにある居酒屋『『悠々』へ。

その店で『地酒(大信州等)』や『馬刺し』と『山賊焼』を味わいながら、大阪出身の店主と松本話が盛り上がった。

Img_0669 悠々

Img_0666 山賊焼

Img_0667 馬刺しと地酒

『山賊焼』はニンニク醤油ダレ(味噌を使う場合も)に漬けた鳥のから揚げ。(松本のB級グルメ)

これって偶然にも、まんま実家の『から揚げ』と同じ。違いがわからなかった(笑)。

しかし、馬刺しと信州の地酒は美味い!

店主曰く、この店よりも美味しい地物を食べさせる店はいっぱいあると言っていた。

確かにその様だが、そう言える店主が良いじゃんか!

美味い信州名物をもっと出す店になれば、立地も良いから観光客に人気の店になるだろう。

『また来ますよ』

そう言って、ほろ酔い加減でホテルへ帰って就寝。

 

 

翌8月10日、7時前に起床。

ホテルの朝食を食べてチェックアウト。

電車に乗り松本から岐阜・愛知二県を経由して静岡県浜松へ向かった。

目的は、この山旅最後の寄り道、浜松で行われるDewのLive

『Watermark Sessions』!

朝だと言うのに暑い!

松本のホームの待合室で電車を待つことに。

Img_0673

エアコンの効いた待合室には、白人女性が一人座っていた。

その女性、俺が入るなり流暢な日本語で話しかけてきた。

女性『暑いね!でも此処は涼しいね!』 俺『そうですね、暑いですねぇ~ 

ここから彼女は物凄い勢いで喋り出した・・・(笑)

 

彼女はアメリカのカリフォルニア州フェニックス出身で、現在は姫路で英語教師をしているそうだ。

これまで日本各地を旅している様で、今回は青森の『ねぶた祭り』を見に行き、昨日は『上高地』を友人と観光してきたらしい。

彼女曰く、京都等の静かな祭りや踊りよりも、賑やかな『ねぶた祭り』や『阿波踊り』みたいな『元気な』祭り踊り?が好きだと言っていた。

北は北海道、南は沖縄も旅した事があるそうで、特に日本の祭りが大好きな様だった。

俺に何処へ行ってきたのかと聞くので、北アルプスを縦走してきた事を話し、地図でそのルートを示すと、彼女は目を丸くして驚いていた。

俺は、『あなた程この国を旅したことは無いよ』と言ったところ。

『私も自分の国では何処にも行った事は無い』と笑って言った。

確かに、そんなもんだよね。

 

この国の文化・歴史・自然が大好きで誇りに思っている俺には、彼女との会話は短い間とは言え、非常に楽しい時間だった。

時間があれば、日本の歴史や文化について教えてあげたい所だった。

因みに、祭り好きな彼女に『おわら風の盆』を進めようとした俺だったが・・・。

話しぶりからすると、賑やかな踊りが好きな様子・・・・(ここはゼスチャーと英語から判断)

言葉をのんだ(笑)。

  

彼女は、今入ってきた特急に『あれに乗るの』と指を差し

『お金ないから自由席』と言って、手を振りながら待合室を出て行った。

『俺なんか鈍行列車だよ(笑)!』そう言って俺も手を振った。

 

彼女を見送った後、俺は鈍行列車を乗り継いで浜松へ向かった。

Img_0674 列車で食べた『岩魚寿司』

中仙道沿いを通り岐阜・愛知を経て、17時過ぎに浜名湖で有名な『浜松』に到着。

Liveの行なわれる酒蔵『天神蔵』へ歩いて向い、18時半からのLiveを楽しんだ。

 

今回行なわれたDewのLive『Watermark Sessions』はDewの自主イベント。

会場選びから整理券作りまでを、Dewの二人で作り上げたイベントだ。

運営、スタッフも友人達によって行なわれているのだそう。

観客も抽選に当選した数十人、小さな、だけどちょっと洒落た酒蔵のスペースで行なわれたプライベートライブ。

俺が座った席(木製のベンチ)は最前列の左端だったが、立ち上がり手を伸ばせばピアノを弾く春菜さんに届く程の距離。

間近に二人の歌を聴けた事は、これまた旅の楽しい想い出になった。

 

俺の隣に座った老夫婦が曲に合わせ体を揺らせながら聴いている姿は(後ろの小学生も)

Dewの『全ての世代を超えて純粋な想いを伝えたい』と言う願が届いている様を見た思いだった。

Img_0676 天神蔵

Dewの歌を聴きながらこの旅を思い返した後、帰路に就くべく浜松駅へ向かった。

しかし30分程歩いて、駅とは真逆へ向かっている事に気が付いた・・・。

歌と旅に『ほうけて』居たのかも知れない。(街では良く遭難するんです)

Uターンして1時間以上歩いただろうか?浜松駅に到着。

最終の新幹線で家路に就く事が出来た。(鰻を食べることが出来ず)

客車の中で今回の山旅を思い返しながら0時頃、帰宅。

こうしてこの山旅を終えた。

 

この旅を終えて今、『失敗したー!』と思う事がある。

それはスタートを立山(室堂)ではなく、『親不知』にすれば良かったと・・・。

そうすれば『北アルプス縦断』が出来た事になるからだ。

来年の夏は『北アルプス縦断』に決まり・・・いや、『知床縦走』も魅力的だ。

 

一つ山を登ると次の山が見えてくる。

だから、行きたい場所がどんどん増えて行く。

あの場所に立ちたい。

あそこから見た景色は、どんなだろうか。

どんな体験が待っているか。

それを楽しめる自分であるのか。

あー、エベレストを見たくなって来た。

旅をする度に世界が大きくなっていく。

 

まいったねこりゃ~ (笑)

 

                                                    おわり