寝転んで空を見る

山高きを厭わず 海深きを厭わない

やめられない とまれない

2012年08月26日 | 登山関連

この夏の山旅は剱岳に登って室堂へUターン。

そのまま去年と似たルートで~

五色ヶ原→薬師→黒部五郎→三俣蓮華→双六→槍→北穂→奥穂→ジャンダルム→Uターンして前穂。

そんなルートを心の地図に画いていましたが・・・

日程的に断念、無念。

 

次に、立山から入山して剱沢で一泊後、剱岳を登る計画を立てました。

これは非常に楽な日程だったんですが・・・これまた断念。

理由は、御金が惜しくなった

今年の秋から始めたい『エギング』!(エギを使ったアオリイカ釣り)

秋に伊豆諸島でキャンプをしながら『エギング』をしたい。それには先立つ物が必要なんです。

(これ、去年から言ってたな~)

  

しかし、アルペンルート(信州側)の料金は高すぎだと思うのは、俺だけ?

信濃大町から室堂まで往復11200円(片道だと7030円)+手回り品料金って・・・ちょっとしたツアー行けるぜ?

 

まあそれは置いといて、やっぱ北アルプスには行きたい!

なので今回は珍しく縦走はせず、上高地から日帰りできる山『焼岳』でも登って来ようと思ってます。

その後は涼しい上高地でキャンプ。(これ大好き!)

これなら御金も節約できそう。

何気に焼岳は100名山だそうな。(しかし、100名山・・・興味無いから・・・ねぇ )

実は焼岳、上高地から近すぎて登った事が無い山なんで、いい機会かな。

  

今年はちょっと残念な夏の山旅ですが、28日から行って来る心算。

28日は『涸沢フェスティバル』の最終日、上高地でバスが渋滞するかな~?

 

相変わらず遣りたい事はバンバン増えていくけれど、遣れる事は何時も一つずつで追いつかない。

でもきっと、これは幸せな事なんだろうなぁ。

 

やめられない とまれない がむしゃらwainding労働♪

上り坂下り坂 泣いて笑って楽しんで♪

やめられない とまれない 僕らの毎日は♪

無駄な事なんてない♪

やりたいことやれる幸せ♪

 

カサリンチュの歌でも歌いながら登ってきます!

 


誘惑を断ち斬って?

2012年08月24日 | 登山関連

26日から28日にかけて山と渓谷社主催の『涸沢フェスティバル』が2年ぶりに開催されます。

ホームページは、『涸沢フェスティバル』で検索してみてちょーだい。

 

以前から良く参加している方に『おいで!』と誘われては居るんですが~。

26日に徳沢会場で行われる石塚真一さん(岳の作者)や、翌27日の四角友里さんのトークイベントは魅力だし!

今まで北アルプスで2度遭遇した『べっぴんさん』もスタッフとして参加するだろうし?

(雑誌ランドネ他、白馬大使、セブンイレブンのCMの彼女ね!)

ああ、涸沢のキャンドルナイトも良いなー。

ちゅー事で、参加したい気持ちは山々なんですが・・・

 

如何せん、あのテンバの混み様には耐えられそうも無いんです。

どっちかって言ったら静かな方が好きだしね。

 

ゴンタさん!

今年も行けないけど、フェスの写真でゴンタさんを探すよ

 

この夏俺は、同じ北アルプスでも涸沢から少し離れた所に行く心算です。

避暑に上高地でキャンプして帰るプランも計画中!

 

そうそう、秋にやりたい事があるので富士登山は断念&残念!

アメトーク観たら登りたくなったけど、節約しないとねぇ・・・

 

このイベントで、初めて北アルプスに来る人も多いいのでしょう。

『涸沢フェスティバル』は、始めての北アルプスにベストなタイミングかも知れないですね。

北アルプスの魅力に取り付かれちゃう人が出るんだろうな~。 


酔いどれ次郎八

2012年08月15日 | 本と雑誌

山本周五郎の短編小説を北アルプスの山中、テントの中で読んでいる事は以前にも書きました。

元々は山に持って行きたい本が思い当たらず、兄貴の本棚から拝借して行ったのが山本周五郎作品との出会いです。

 

その山本周五郎作品の中で感動的な物語は幾つもあるのですが、最近特に感動したのが

新潮文庫『花匂う』内の『風車』と『酔いどれ次郎八』内の『酔いどれ次郎八』です。

 

周五郎作品の主人公(男)は本当に爽やかな、夏の稜線を吹き抜ける風のような男達です。

その男達に一途で直向きな想いをよせる妻や許婚の女性達。

北アルプスで周五郎作品を読んでいると、そんな主人公にチョッピリ近づけた気にさせてくれます。

 

でも、酔いどれ次郎八』は、ちょっと異質。

ほんと切ない・・・物語です。

正に日本の情緒、ラストに余韻を残す素晴らしい作品です。

その感動の切ないラストをここで『ぶちゃけたい』気持ち満々ですが、そこはぐっと我慢。

文庫本裏表紙にあるストーリーだけを御紹介!

 

藩の名刀を奪い、役人を斬って薩摩藩に逃げ込んだ侍を上意討ちにする命をおびた矢作次郎八と岡田千久馬。

二人は首尾よく本懐を遂げるが、薩摩藩士に取り囲まれ退路を断たれる。

千久馬を逃がし、その場で死んだと思われていた次郎八が二年後に藩に姿を現した時、

かつての許婚は千久馬のもとに嫁いでいた―。

次郎八のとる意外な行動を描く表題作。

 

読み終えると、感動です。やるせない・・・。

俺がもし、次郎八と千久馬の共通の友である欣之助だったなら、黙っていられないのは間違い無し。

ラスト、欣之助が発する言葉は、この物語を読んだ者の想いでもあると思います。

その言葉だけでもブログに乗せて、この記事をしめたいと思います。

 

『これ程の武士を、――』

欣之助は咽びながら云った、

『みすみす悪名に朽ちさせるのか』


初めての北アルプス 何処に連れて行く?

2012年08月10日 | 登山関連

初めて北アルプスへ行く人に勧めるならどの山か?

俺が、登山経験の無い人を夏もしくは秋に北アルプスへ連れて行くなら?

今回はそれについて書いてみました。

 

北アルプスの山には日帰りで登れる山も幾つかあります。

しかし今回は、登山経験が無い(若しくは乏しい)人を連れて行く事を想定しているので

一泊二日以上で考えてみたいと思います。(日帰りでも立山の雄山等は余裕を持って登れると思います)

 

登山経験の無い友人が『一泊二日で北アルプスに行ってみたい』そう言ったら・・・

その人が普段特別な運動をしていない女性なら、まずは北アルプスの聖地秋の涸沢へ連れて行きます。

無論涸沢で一泊です

Img_0942 蝶ヶ岳から見た涸沢カール

涸沢は氷河が作り上げたお椀型の窪地です。(写真中央の窪地、標高2300m程)

上高地から涸沢へ至るコースタイムは6時間10分ですが、(この時間だけ見ると長そう・・・)

スタート地点の上高地から横尾大橋を渡った少し先までは粗平坦である為

『登り』になるのは実質3時間程度で、尚且つ登山道は整備され『健康な人なら誰でも行ける』

そう言われているほどです(疲労を感じず登れる訳では無いので注意)

そして何より秋の涸沢を進めるのは『日本一』とも言われる自然の紅葉を目に出来る事がその理由です。

秋晴れの空と涸沢を囲む穂高の山々(前穂・奥穂・涸沢岳・北穂)

ハイマツの緑・ダケカンバの黄色・ナナカマドの赤が織り成す紅葉を目にすれば一生の思い出になるでしょう。

Img_1537_2 涸沢のキャンプ指定地

北アルプスが大好きになってくれる事間違い無し。

紅葉を堪能するにはザイテングラート手前までやパノラマ道途中までの散歩がお勧め。(パノラマ道は鎖場あり)

 

『でも、やっぱり山頂に立ちたいよ!』と言う人には、少し物足りないかも知れません。

その場合、もう一泊しましょう!

涸沢は有名な奥穂高岳3190m・北穂高岳・前穂高岳等へ登る人達の山岳基地になっている土地です。

同地には山小屋が二つも建ってますし、広いキャンプ指定地もあります。

4~5時間の登山が出来る体力があり、高所恐怖症でなければ北穂奥穂へ登る事をお勧めします。(鎖場あり)

 

しかし、一日に5時間程度の登山が出来るならば、北アルプス(夏・秋)の大抵の山は登れる事になっちゃいます。

そうなったら、もう俺は2泊で槍ヶ岳3180mへ連れて行きますね!

あのとんがった岩山の姿、頂から見れる景色、そこに立ったという経験は人生の宝になるはずです。

上高地から槍沢ルートならば一日目の殆どは粗平坦な道を行くだけ。

二日目は高低さ1000m程度を登りますが、稜線歩きでは無いので、安全かつ歩きやすいです。

Img_0194 槍沢ルートの登りです

槍の肩までは富士登山の感じと想像してください。(わからんか・・・)

肩から先の山頂へは、一見絶壁を登っている様に見えますが、実はそうでも無いんです。

浮石も殆ど無く、取り付くと分かるのですが登りやすいんです。(整備してくれる人のお陰)

(注:山頂には浮石があります。石は絶対に落とさない様にして下さい)

 

槍ヶ岳に登る度に『初めての北アルプスが槍ヶ岳』って人に多く出会います。

登山自体殆ど経験が無いと言う人も多いですね。

そんな時、『登れますかね?』と、よく聞かれるんですが、俺はこう答えます。

『高さ10mのジャングルジムを想像して下さい。恐いけど登れる、そう思えるなら大丈夫です』

槍の穂先は高さが凡そ100mありますが、垂直な壁を登る訳ではありません。

10mのジャングルジムの方が少し恐いと俺は思います。

5mのジャングルジムの方がピッタリな感じなんですが、穂先の高さと余裕をみて10mと言います。

『恐怖は感じるけど、登れる』そこが重要です。むしろ『へっちゃら』と考える人が危ないかも。

夏や秋の槍ヶ岳は人で混雑している事が珍しくありません。

『初めてなんです』そう言えば大抵の人がアドバイスやサポートをしてくれるでしょう。

また、『早く行けよ!』なんて言う狭量な人はこの素晴らしい景色の中に、まず居ません。

落ち着いて楽しんで登ってください。 

 

『涸沢経由で奥穂や北穂を、または槍沢から槍ヶ岳を登りたい』そう思っても

『一日5時間はキツイかも・・・』って事なら一泊を二泊に、二泊を三泊にすれば良い訳です。

例えば、一日目は槍沢ロッジ泊で二日目は少し頑張って槍ヶ岳の頂に登って槍ヶ岳山荘泊。

三日目は早朝もう一度山頂に登って下山開始、槍沢ロッジ若しくは横尾山荘泊。

これなら大抵の人が楽に行けると思いますし、日の短い秋でもOKでしょう。

四日目は早朝から上高地散策も楽しめます。

要は自分と仲間の体力を正しく理解して、それに合った計画を立てれば問題無いんです。

 

さて、最後に一番お勧めの上高地から一泊二日で登れる初心者向けの山を御紹介。

それは以前にも何度か紹介した蝶ヶ岳2677mです。

この山の魅力は何と言っても山頂(と言うか稜線全て)から目に出来る大パノラマでしょう。

穂高連峰と槍ヶ岳の北アプスのスター達が並んでる姿が見れるんですから!

(眺めれるのは槍穂高だけだと思ったら大間違いですよ~)

Img_0941 蝶ヶ岳から見た槍

もう、ファインダーに収まり切らない大パノラマです。

そして上高地から入山すれば、徳沢(長塀山ルート)か横尾までは殆ど上り下りの無い道を2~3時間歩いて

徳沢からだと4時間40分の登りで山頂(山小屋)に。

横尾からなら登り3時間20分で稜線に出て(大パノラマを見ながら)、なだらかな稜線を歩き30分で山頂へ到着。

登りの殆どが樹林帯の登りになるので、落石や滑落の心配は少なく、雨風の影響も受けにくいのもお勧めの理由です。

但し、この登りは木の根等段差があり樹林帯の為、体力的にも精神的にも厳しい物があります。

(横尾からのルートでは振り返ると、とんがり帽子の様な槍の穂先が見れるポイントがあります)

一泊で蝶ヶ岳を登る場合、山頂の蝶ヶ岳ヒュッテ泊になりますが、体力的に不安ならば二泊の行程がお勧めです。

その場合、徳沢ルートなら徳沢園or徳沢ロッジ泊、横尾ルートなら横尾山荘泊となります。

 

色々書いて来ましたが、北アルプスの魅力を堪能するのであれば、やっぱり2泊はする事をお勧めしたいですね。

2泊すれば登れる山がグンと増えて来ますから。

 

最後に注意点とアドバイスを・・・

夏は午後の夕立と雷に注意して下さい。

昼過ぎには山小屋へ到着したいところです。

秋は雪が降る事も多々あります(10月の一週目頃、深くは積もりませんが)防寒具(ダウン)は必須。

日没時間を考えて計画を立てて下さい。(特に秋には)

山を登る時には、登山靴(トレッキングシューズ)・ザックとザックカバー・レインウエアーは必須です。

お勧めなのが、トレッキングポール&サポートタイツの組み合わせと、サプリメントのアミノバイタルです。

(もう登山では当たり前になっていますね)

特にトレッキングポールは足腰への負担を大幅に軽減してくれます。

 

どの山を登ろうか、地図を眺めルートを考える時間も楽しい時間です。

自分と同行者の体力を考えて計画を練り、自分のペースで山旅を楽しんでください。


何故一人で山に行くの?って聞かれます

2012年08月09日 | 登山関連

去年立山から上高地への縦走を記した記事にアクセスが多くなってます。

きっと、この夏か秋に同じ様な縦走を考えている人達が情報を求めてるんでしょうね。

不安もあるのでしょう。

大丈夫!

広大な景色に感動し、満天の星空に心を震わせる、沢の水がビールと同じくらい好きで・・・。

雨に濡れても雲の切れ間に青空や素晴らしい景色が見れれば力が湧いて来る。

北アルプスを大縦走する人達は、きっとそんな人だから

楽しめる事を補償します。

 

長期縦走なのでソロの人が多い事でしょう。

一人の山旅はキツさが倍増します。(特にテント泊は・・・)

しかし、感動は独り占めです!

この素晴らしさ!

 

例えば~、素晴らしい景色を前にしても周りに人が何人もいて『ワイワイガヤガヤ』していたらその感動は薄らぐ。

逆に例えるならば~

幽霊を一人で見たら恐いですよね?

でも十人の仲間と見たらそれ程恐くない

感動も同じ。

恋人と二人では良いけれど!

やっぱ独り占めが一番。

自然の中で得る感動には、恐れ(畏敬)も含まれますからね。

それを味わいたければ、やっぱりソロなんだと思っています。

  

人は、困難や喜びを分け合う生き物。

でも、一人山を旅する者は困難を自分で背負い、感動は独り占めして、広大な景色の中に一人佇みたい。

そんな欲張りの人達ですからねぇ・・・

 

素晴らしい山旅を終えた後、次は大切な人をその場所に連れて行き感動を分け与えれば良いのじゃないかと。

 

北アルプスを旅する人達へ(ソロでもパーティーでも)

自分なりの楽しみ方で、最高の山旅を楽しんで来て下さい!