前号では、フライパンで出来る、実山椒としらすを使った「ちりめん山椒」の作り方を取り上げた。今週は実山椒を使った「粉山椒」の作り方を紹介したい。
土用の丑の日に、うなぎの蒲焼きに粉山椒を振りかけて食べられた方も多いのではないだろうか。
この食文化の始まりは室町時代まで遡る。うなぎの風味を引き立てる役割があることは言うまでもないが、漢方薬としても用いられる山椒には、胃腸を温め、消化を助ける効果があり、栄養豊富で脂がのったうなぎの消化を助けると同時に、山椒が持つ抗菌作用も期待されていたという。
粉山椒は、夏の終わりから秋まで樹上に残した山椒を使うのが一般的であるが、実山椒でも十分な味わいを楽しめる。
作り方は簡単。冷凍保存してあった実山椒を常温で解凍し、フライパンで水分が飛ぶまで焦げないように炒る。指で押して硬さを感じる程度になり、外皮がカサカサし、香ばしい香りがしてくれば、乾燥できた証。
続いて、すりこぎで粉々になるまでよく擦れば出来上がり。擦り切れずに残る外皮が気になる方は、ふるいやザルにかけると、市販されているような粉末状にすることができる。
一度は冷凍保存した実山椒であるが、香り高く特別感のある味わい。使用する際に都度調理するのが最も香りを楽しめるように思うが、胡椒を挽く際に使用する手頃なサイズのミルに、乾燥させた実山椒を入れ、その都度ミル挽きにして使用する方法もある。
9月頃に収穫される熟した山椒(乾燥山椒)であれば、乾燥の処理をせず、ミル挽きできる。乾燥山椒を手に入れるのは容易では無さそうだが、機会があれば味わいの差を感じてみたいところ。
実山椒を活用した楽しみ方の数々。ぜひ、試してみてほしい。
(次田尚弘/和歌山市)
実山椒を使った粉山椒
土用の丑の日に、うなぎの蒲焼きに粉山椒を振りかけて食べられた方も多いのではないだろうか。
この食文化の始まりは室町時代まで遡る。うなぎの風味を引き立てる役割があることは言うまでもないが、漢方薬としても用いられる山椒には、胃腸を温め、消化を助ける効果があり、栄養豊富で脂がのったうなぎの消化を助けると同時に、山椒が持つ抗菌作用も期待されていたという。
粉山椒は、夏の終わりから秋まで樹上に残した山椒を使うのが一般的であるが、実山椒でも十分な味わいを楽しめる。
作り方は簡単。冷凍保存してあった実山椒を常温で解凍し、フライパンで水分が飛ぶまで焦げないように炒る。指で押して硬さを感じる程度になり、外皮がカサカサし、香ばしい香りがしてくれば、乾燥できた証。
続いて、すりこぎで粉々になるまでよく擦れば出来上がり。擦り切れずに残る外皮が気になる方は、ふるいやザルにかけると、市販されているような粉末状にすることができる。
一度は冷凍保存した実山椒であるが、香り高く特別感のある味わい。使用する際に都度調理するのが最も香りを楽しめるように思うが、胡椒を挽く際に使用する手頃なサイズのミルに、乾燥させた実山椒を入れ、その都度ミル挽きにして使用する方法もある。
9月頃に収穫される熟した山椒(乾燥山椒)であれば、乾燥の処理をせず、ミル挽きできる。乾燥山椒を手に入れるのは容易では無さそうだが、機会があれば味わいの差を感じてみたいところ。
実山椒を活用した楽しみ方の数々。ぜひ、試してみてほしい。
(次田尚弘/和歌山市)
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます