旅の途中

にいがた単身赴任時代に綴り始めた旅の備忘録。街道を歩いたり、酒肴をもとめてローカル線に乗ったり、時には単車に跨って。

天神さまの梅と餃子とスカイツリーと 東武亀戸線を完乗!

2022-02-12 | 呑み鉄放浪記 私鉄編

黄色のボディーに橙色の帯を纏って、なんとも派手な8000系2両編成が曳舟駅の5番線から走り出す。
亀戸線は3.4kmを10分毎にシャトルしている。所要は7分だから折り返し時間は3分、のんびりしていられない。

駅を出ると曳舟川通りを跨ぐ。見上げる先にはスカイツリーが聳えている。
短い亀戸線の旅は、下町の家並みの合間からスカイツリーを仰ぎながらの車窓になる。

下町の地上に敷かれた亀戸線は踏切が多い、直線区間のずっと先までシグナリングが点灯している。

鉄路が丸八通りに寄り添い緩やかに左カーブすると東あづま駅、ここで上り下りの電車が行き違う。

反対方向から走ってきたのは、橙色のボディーに黄色の帯、これまたド派手な車両ですね。

 

東あづま駅と亀戸水神駅の間で北十間川を渡る。遮るものがないこの辺りからのスカイツリーの眺めは良い。
風がない日には、川に映る逆さスカイツリーが楽しめるポイントでもある。

2両編成が徐行しながら急カーブを曲がると終点の亀戸は近い。
レールと車輪がキーンキーンと高い音を響かせて通り過ぎる。モーターから焦げたオイルの匂いがするね。

橙色の帯を纏った黄色の電車は、駅ビルに突き刺さるかのように亀戸駅に執着する。乗車時間は僅かに7分だ。

亀戸は「梅まつり」の季節を迎えている。
亀戸天神社を訪ねる。鳥居の「朱」紅梅の「紅」ツリーの「銀」、色彩と新旧のコラボレーションが良い。

太鼓橋(男橋)を渡ると梅の香りが漂ってきた。白梅が見頃を迎えている。

参拝の列が途切れない本殿前の梅はまだツボミ、梅の周りには合格祈願の絵馬が満開になっているね。

名店「亀戸餃子」を訪ねる。ここはひたすら餃子だけいただく、ビールと餃子は最強の組み合わせだと思う。
オーダーは二皿縛りで、姐さんがタイミングを見て二皿目を重ねてくれる。和がらしを付けるのが亀戸流だ。

三皿めに合わせて “老酒” をいただく。芳醇な香りを愉しみながら、短い短い亀戸線の旅を締めるのだ。

東武鉄道・亀戸線 曳舟〜亀戸 3.4km 完乗

<40年前に街で流れたJ-POP>
言葉にできない / オフコース 1982