すっかり乗り慣れたレッドラインで信義安和にやって来た。台北101が紫紺に輝いている。
賑やかな信義路から南へ下ると、ぽつりぽつり洒落た店を見つけることができる。
コンクリート打ちっ放しに丸窓を穿って、山男(Yamasan)もそんな店のひとつだ。
毛だらけの足にハイソックス(たぶんブリーフ姿)男の股の間から夏の太陽が覗いている。
このシュールなエチケットは “恋夏365”、グアバのテイストのみずみずしいクラフトビールで始める。
カルパッチョは、サワラ?とトマトにミントを散らして、なかなかいいね。
鮑の蒸し物、オクラとクリームチーズの小鉢を並べて突っいてみる。
スパイシーでジューシーな鶏肉、パリッと焼けた皮、わさびのソースをつけて美味しい。
少ないリストから “ラ・ヴァレンティーナ” ってイタリアの白を択ぶ。タコのマリネサラダといい感じだ。
なす、つくね、トマトのベーコン巻き、適当に串物を焼いてもらって、ゆるりとワインを楽しむ夜なのだ。
お洒落だけどちょっと明るすぎ、お客さんもスタッフも、どこか意識高い系の若者が多い。
旧き善き酒場を愛する呑み人は択ばないタイプの店かな。お酒も押しが強いせいかラインナップは少なめだ。
でもね、料理はどれも(かなりのレベルで)美味しい。それこそオープンキッチンにでもしたら良いかも。
さほどお酒にこだわらない方、2〜3度目のデートの店を探している方、には良い選択かも。
台北を訪れて、そろそろ台湾料理にも飽きてきたら、そんな山男(Yamasan)を訪ねたらいかがだろう。
<40年前に街で流れたJ-POP>
バージンブルー / Sally 1984