Naoの誰でもわかる!英語の話

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「使える英語表現」(No. 63)「事態をさらに悪くしちゃったね」

2008-05-12 | Weblog
表現63)You have added fuel to the fire.(事態をさらに悪くしちゃったね)

この表現(add fuel to the fire)とほぼ同じ日本語の表現、ありますよね~。さて、それは何でしょう?え?fuel(フューウル:正しい発音は確認してくださいね)ですか?それは、「燃料」って意味ですね。ということは?「あなたは火に燃料を加えた…」そう、それで直訳はいいですね。で?日本語の意味は?「寒いからたき火にまきをくべた」…ブー!冒頭の日本語訳をもう一度見てください。「(もともとよくなかった事態を)さらに悪くした」わけでしょ。だから…「あ、わかった!火に油を注ぐだ!」ピンポン!ピンポン!(あ、はしゃぎ過ぎ…反省)

ということで、日本語では「火に油を注ぐ」、つまり、もともと状況が悪いところに、それに油を注ぐように何かをして状況をもっと悪くする、そういうことですね。日本語では「油」と言うところを、英語では、「燃料」という一般的な言葉を使います。油も燃料ですから、その比喩的な使い方はほとんど同じと言えますね。同じ人間(human)ですから、文化は違っていてもその発想は似かよっているという好例ですね。

この表現、始めて使われたのは、なんと何千年も前のローマ時代だったそうで、その時のfuelは油ではなく、石炭とかまきだったそうです。火は、もちろん、問題とかトラブルを指し、そこに石炭やまき(さらなる火種となる何か)をくべる…結果、状況がさらに悪化するというわけですね。

この表現の意味、使い方はstraightforward(ストレートフォーワード/まっすぐ、複雑でない、わかりやすい)なので、これ以上の説明はいらないと思います。あ!fuel(フューウル)は数えられない名詞(不可算名詞)なので、aとか、複数形を作る-sは付きませんし、この場合は特定の燃料を意味していないので、theも付きませんので、念のため。え?じゃあ、どうして「火」(fire)にはtheが付くのかって?いい質問ですね~。

我々は誰かが「火」と言ったら、同じ「火」のイメージを描くでしょう。つまり、誰もが同じ「火」のイメージを持つことから、fireという単語は、そもそも「特定されている」わけです。ですから、「特定されている」単語(名詞)にはいつもtheが付くことになるわけですね。いいかな、これで?

では、会話文で今回の表現、その使い方を確認してくださいね。Here you go!

John: Hi, Sam. Have you seen Mary?
(ハイ、サム。メアリー見かけなかった?)
Sam: Yeah. She was here for some time and she was so upset about your not coming.
(見たよ。ここにしばらくいたけど、君が来ないって、ずいぶん怒ってたよ)
John: I was very late. Where did she go? Do you know?
(かなり遅くなっちゃってさ。彼女どこ行ったか、知ってる?)
Sam: She said she would be going home.
(家に帰るって、言ってたけど)
John: Really? Well, I have to do something to make it up.
(ホント?何か埋め合わせをしなくちゃなぁ)
Sam: Sounds like a good idea, John.
(それがよさそうだね、ジョン)
John: Oh, I have an idea.
(そうだ、いい考えがある)
(John takes out his cell phone and begins to write something/ジョンが
ケイタイを取り出して何かを書き始める)
John: Okay. Now, send it. Done.
(よ~し。これで、送れば…おしまい)
Sam: What kind of message did you send her?
(彼女にどんなメッセージを送ったの?)
John: Well, I said, “ I'm very sorry about today. I will make it up big time tomorrow on your birthday. Love you.” How about that?
(え~と、書いたのは、「今日は本当にゴメン。明日の君の誕生日にはその埋め合わせをたっぷりするからね。愛してるよ。」どう、これ?
Sam: John. What day is tomorrow?
(ジョン。明日は何日?)
John; It's May 13.
(5月13日じゃん)
Sam: Right. And when is Mary's birthday?
(だよね。で、メアリーの誕生日はいつ?)
John: What are you talking about? Thirteenth, of course.
(何言ってるの。もちろん、13日じゃん)
Sam: Yeah, but, in what month?
(そうだけど、何月の?)
John: May, of course. Wait! It's not May. It's June.
(5月だよ、もちろん。ちょっと待てよ!5月じゃない。6月だ)
Sam: Right. You have added fuel to the fire, John.
(そう。事態をさらに悪くしちゃったね、ジョン)
John: Oh, my god!
(なんてこった~)

最後の日本語訳は、ちょっと古かったかな~?ん!ま、いいでしょ、その感じがわかればね。ということで、今回は日本語の「火に油を注ぐ」にあたる英語についてのお話しでした。え?上の会話があんまり長過ぎて、その表現がわからなくなった?しょうがないですね~。(何かが、あるいは、誰かが)add fuel to the fireですよ。一度自分で文章を作ってみてくださいね。そうすれば、その使い方、すっきりわかると思いますよ。それでは…This is all for today. See you in the next story, folks. Bye! Nao