Naoの誰でもわかる!英語の話

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「使える英語表現」(No. 75)「のどまで出かけてるんだけどな~」

2008-05-27 | Weblog
表現75)It's on the tip of my tongue.(のどまで出かけてるんだけどな~)

よく何かを思い出そうとして、思い出せそうなんだけど、思い出せない時ってありますよね。そんな時に使う表現が、今回の表現です。この表現、面白いでしょ。「それは、自分の舌の先(先端)の上にある」という言い方。もちろん、「それ」は、思い出そうとしているものですよね。それが、舌の先に上にあるんだけど、出てこない…ということですね。でも、思い出そうとしているものが、舌の上にあるとは…?

これと同じ意味の日本語は、冒頭にあるように、「のど(喉)まで出かけている」、つまり、のどまでは来ているけど、出てこないということ。英語では、舌の上、日本語では、のどまで…?さあ、皆さんはこの違いをどう考えます?そして、それらが意味するものは…?(ジャジァ…あ、サスペンスじゃないですね)。

ここからは、あくまで私、naoの推察に過ぎませんので、まずは、ご注意を。私は、これは、言葉の発声(発音)と深く係り合っているのではないかと考えます。まず、日本語で、のどまでは出かけている、と言う時、もうちょっとで発声(言うことが)できるはずなのだが、それが出来ないことを意味する。

「でも、なぜ、のど?」それは、のどに声帯があり、日本語は音節文字体系(50音が一つの母音と子音(音節)でできており、その組み合わせで言葉ができているということ)を持っているため、日本人が言葉を言うということは、すわわち、母音を発声することになる。そして、母音は有声音であるため、のどにある声帯を震わせないと言葉は言えない。

つまり、この場合、のどは、声帯を意味し、思い出せばのどを震わせて言うことが出来るが、その思い出そうとしていることが、のどに出かけてはいるが、なぜか出てこない…。このもどかしさが、「のどまで出かけているのだが…」の語源ではないかと小生は思う次第なのです(あ、ちょっと文学的?)。

「では、問題の「舌の先」は…?」はい、こちらは英語の発音を考えればいいのです。英語はアルファベット言語のため、語の発声で重要なのは、日本語のように母音(有声音)ではなく、むしろ出てくる息をコントールする諸器官(唇、あご、舌等)の方です。それらの動きによって個々の発音が変わります。そして、その中で極めて重要な役割を果たすのが、舌というわけです。舌の位置(前後、高低)で母音の音も変わりますし、その位置で子音の音も変わります。つまり、英語で「舌の先にある…」ということは、その思い出そうとしているものが、今舌の上にはあるが、それが何かわからないため、舌をどう動かせばいいのか、つまり、どんな音を作ればいいのかわからない…。このもどかしさが、「自分の舌の上にはあるのだか…」の語源ではないかと考えるわけです(ふ~)。

皆さん、どうでしょう、この推理。ま、賛同するかどうかは別として、こんなところで今回の表現、It's on the tip of my tongue. を覚えてもらえたらと思います。では、会話です。今回は結構ストレートフォーワード(まっすぐ、ひねりのない、素直)な内容だと思いますので、すんなり頭に入ってくると思いますよ。では…Here you go!

(at a party)
Micheal: John, we have to be very careful about the names of the people here. They are our very important customers.
(ジョン、ここにいる連中の名前にはくれぐれも気を付けろよ。みんな、うちのお得意様なんだからな)

John: I'm not good at names, Micheal. Help me, when I need it. Okay?
(おれは名前弱いんだよな~。マイケル、必要な時は助けてくれよな。)

Micheal: Sure, no problem. Here comes a lady.
(もちろん、問題ないよ。女の人がこっちにくるぞ)

Woman: Hello, John and Micheal. How are you, guys?
(ジョンとマイケルじゃない。どう、元気なの、二人とも?)

John: Oh, hello. I'm fine, thank you.
(ああ、どうも。元気ですよ。ありがとうございます)

Micheal: Good evening, Ma'am.
(こんばんは、奥様)

Woman: I have something to tell you, John. Could I speak in person?
(ちょっと話したいことあるんだけど、ジョン。二人で話せる?)

John: Sure, Ma'am. Micheal, who is she?
(もちろんですとも。マイケル、彼女、誰だっけ?)

Micheal: Well, I have met her before. It's on the tip of my tongue, but…
(え~と、前に会ったことはあるんだよな。のどまで出かけてるんだけどな~)

Woman: John! Over here.
(ジョン!こっちよ)

John: Yes, Ma'am. Micheal! Quick. Remember her name.
(はい、わかりました。マイケル!早くしろよ。彼女の名前、思い出せよ)

Micheal: I know, I know. It's still on the tip of my tongue.
(わかった、わかったよ。やっぱ、のどまで出かけてるんだけどな~)

John: Okay. I will get her name. Ma'am, I can't believe it, but, Micheal doesn't remember your name. What a guy!
(わかったよ。おれがなんとかするよ。奥様、信じられないんですけど、マイケルが貴女の名前を思い出せないなんて言ってるんですよ。困った男ですよね~)

Woman: Micheal, is it true?
(マイケル、それ、本当なの?)

Micheal: No, I…know…but…
(いえ、僕は、知ってるん…ですけど…)

Woman: Oh, Micheal. How disappointing! My name is …Oh, John, tell him who I am.
(なんてことなの、マイケル。がっかりしたわ。私の名前はね…そうだ、ジョン、彼に言ってくれる、私が誰か)

John: … (whomp)
(…(バタン!))

Woman: John! What happened?
(ジョン!どうしたの?)

Micheal: Good idea.
(いい案だ)

ビジネスでは、人の名前を覚えておくって、大事ですよね。特にお得意様の名前はね。僕は昔から人の名前が苦手で、いつも、It's on the tip of my tongue.状態です。困ったものです。でも、卒倒する真似まではする必要はないので、なんとか、いろいろな手を使って思い出そうとします。あ、ベストの方法はですね、「すみません。名詞、前にもらいましたが、もう一枚もらえますか?いやね、なくしたみたいなんですよ。(相手が出したらすぐにその名前を見て、「あ、すみませんね、○○さん」と言いながら、それを受け取るわけです。それで、めでたし、めだたし…。では、今回はこの辺で。Good-bye, guys, See you all in the next story. Good night! Nao