表現64)Don't beat around the bush.(回りくどい言い方はやめてよ)
むかし、むかし、アメリカのあるところにGeorge(ジョージ)という一人のハンター(猟師)がいました。彼は山でウサギやキツネなどの小動物を獲り、その獲物を市場に行って売ることで生計を立てていました。彼が小動物を捕まえるのに使っていた道具は、猟銃です。彼の銃の腕前はなかなかのものでしたが、小動物は通常やぶの中に隠れているので、探すのにはいつも一苦労です。また、見つけても、その後に銃を構えて打たなくてはいけないため、タイミングが難しく、なかなか思うように獲物が獲れません。
悩んだ末に、彼の頭にある考えが浮かびました。「そうだ!草むらから出て来るところを狙っていて打てば、俺の腕なら百発百中だ。でも、どうしたら…うん、そうだ。俺は最初から銃を構えていて、獲物は誰かを使って追い出させればいいんだ。」
そう思ったジョージは、近所の子供に声をかけました。「どうだい、坊や。アルバイトをしないかい?いやね、することは簡単さ。俺と山に一緒に行って、俺が獲物がいそうなやぶを見つけるから、お前は俺が銃を構えている間にそこに行って、この棒でそのまわりをたたいてくれればいいんだ。獲物が出てきたところを俺がこの銃で確実にしとめるってわけさ。どうだい、簡単だろ?それだけで小遣いになるんだぞ。あ、ただし、やぶをたたく時は、上から直接たたいちゃだめだ。そのまわりから徐々に徐々に探るようにたたいていくんだ。そうすれば、動物はゆっくりやぶから出てくるだろ。そうなれば、もうこっちのものさ。百発百中間違いなしってわけさ。どうだい、坊や。やってみないかい?」
子供は小遣いほしさに早速オーケーし、それからというもの、ジョージは毎日たくさんの獲物を獲るようになり、村一番のハンターになったとさ。めでたし、めでた…いや、いや、これからが英語の話しですよ(冷汗)。
上のお話(もちろん、フィクションです)は、今回の表現、beat around the bushが生まれた背景を説明したものです。わかりました?さかのぼること、西暦1500年代には上のようなことが行われていて、棒を持ってたたく人の事をbeaterと言っていたそうで、本当にそんな仕事(役目)があったそうです。子供を使っていたことも本当ですよ。友人の英国人が子供の頃にそのアルバイトをしていたそうですから。
beat the bush(やぶを(直接)たたく)ではなく、beat around the bush(やぶのまわり、その周辺をたたく)ということは、大事なところ(場所→要点)を直接たたく(触れる)のではなく、たたくのはたたくが(それなりに触れてはいるが)、徐々に、徐々にその大事なところに近づいていくこと、つまり、要点に遠回りに近づいていくことを意味します。ですから、「さぐりを入れる」「遠回しの言い方(探り方)をする」「回りくどい言い方をする」といった意味になるわけです。通常、そんな言い方は否定的に見られますよね。なので、それを使う時は、「beat around the bush+しない(否定)」というコンビネーションで使われるわけです。え?その言い方がbeat around the bushでわかりにくい?わかりました!では、no more beating around the bushということで、以下の会話でその使い方、確認してくださいね。Here you go!
(George has just started dating with Betty after he broke up with Nancy/ジョージはナンシーと別れた後、ベティとつい最近付き合い始めたところである)
Betty: George, where were you last night?
(ジョージ、昨日の夜どこにいたの?)
George: I was out for shopping.
(買い物に行ってたけど)
Betty: With whom?
(誰と?)
George: Well, with John, Mark, Steve, and some others.
(そう、ジョンでしょ、マークでしょ、スティーブでしょ…まあ、あと何人かの連中とね)
Betty: Some others?
(他の連中?)
George: Yeah, you know, their girl friends.
(そう、ほら、奴らのガールフレンドとかね)
Betty: Don't beat around the bush, George.
(回りくどい言い方はやめてよ、ジョージ)
George: I'm not beating around the bush.
(別に回りくどい言い方してるわけじゃないよ)
Betty: Name the girls.
(女の子達の名前を言ってよ)
George: Okay. Judy, Susan, Chris, and…I wonder who…
(わかったよ。ジュディ、スーザン、クリス、そして…誰だっけな…)
Betty: And who?
(そして誰よ?)
George: Okay. Nancy was there, but we happened to have met her in the street and...
(わかったよ。ナンシーもいたよ。でも、彼女とは道で偶然出会ってさぁ、それでまぁ…)
Betty: I'm not going to beat around…but I will beat you right in the face. Here!
(私はbeat around(まわりをたたく)なんてしないわよ。ちゃんと顔を殴ってあげるわ。これよ!)
George: Ouch! Gee. Don't, Betty! Stop! Stop…
(いて!ちょっと。やめてよ、ベティ!やめてって!やめて~)
人はやはり正直な方がいいですよね、皆さん(Poor George...)。あやまる時はすぐにあやまる方が傷は浅くてすむ…かな?どちらにしても、beat around the bushしても、いいことはないようですね。物事ははっきり言いましょう!ところで、今回の表現の中心的人物の名前、気づきました?そう、Georgeです!そして今回の表現の中心的単語は…そう、bushですね。だから…George Bush…おあとがよろしいようで…。I beat Bush, no, I don't beat Bush, no, I don't beat around the Bush, no, I don't beat around the bush…(…やりすぎ?…)See you soon, guys. Bye-bye! Nao
むかし、むかし、アメリカのあるところにGeorge(ジョージ)という一人のハンター(猟師)がいました。彼は山でウサギやキツネなどの小動物を獲り、その獲物を市場に行って売ることで生計を立てていました。彼が小動物を捕まえるのに使っていた道具は、猟銃です。彼の銃の腕前はなかなかのものでしたが、小動物は通常やぶの中に隠れているので、探すのにはいつも一苦労です。また、見つけても、その後に銃を構えて打たなくてはいけないため、タイミングが難しく、なかなか思うように獲物が獲れません。
悩んだ末に、彼の頭にある考えが浮かびました。「そうだ!草むらから出て来るところを狙っていて打てば、俺の腕なら百発百中だ。でも、どうしたら…うん、そうだ。俺は最初から銃を構えていて、獲物は誰かを使って追い出させればいいんだ。」
そう思ったジョージは、近所の子供に声をかけました。「どうだい、坊や。アルバイトをしないかい?いやね、することは簡単さ。俺と山に一緒に行って、俺が獲物がいそうなやぶを見つけるから、お前は俺が銃を構えている間にそこに行って、この棒でそのまわりをたたいてくれればいいんだ。獲物が出てきたところを俺がこの銃で確実にしとめるってわけさ。どうだい、簡単だろ?それだけで小遣いになるんだぞ。あ、ただし、やぶをたたく時は、上から直接たたいちゃだめだ。そのまわりから徐々に徐々に探るようにたたいていくんだ。そうすれば、動物はゆっくりやぶから出てくるだろ。そうなれば、もうこっちのものさ。百発百中間違いなしってわけさ。どうだい、坊や。やってみないかい?」
子供は小遣いほしさに早速オーケーし、それからというもの、ジョージは毎日たくさんの獲物を獲るようになり、村一番のハンターになったとさ。めでたし、めでた…いや、いや、これからが英語の話しですよ(冷汗)。
上のお話(もちろん、フィクションです)は、今回の表現、beat around the bushが生まれた背景を説明したものです。わかりました?さかのぼること、西暦1500年代には上のようなことが行われていて、棒を持ってたたく人の事をbeaterと言っていたそうで、本当にそんな仕事(役目)があったそうです。子供を使っていたことも本当ですよ。友人の英国人が子供の頃にそのアルバイトをしていたそうですから。
beat the bush(やぶを(直接)たたく)ではなく、beat around the bush(やぶのまわり、その周辺をたたく)ということは、大事なところ(場所→要点)を直接たたく(触れる)のではなく、たたくのはたたくが(それなりに触れてはいるが)、徐々に、徐々にその大事なところに近づいていくこと、つまり、要点に遠回りに近づいていくことを意味します。ですから、「さぐりを入れる」「遠回しの言い方(探り方)をする」「回りくどい言い方をする」といった意味になるわけです。通常、そんな言い方は否定的に見られますよね。なので、それを使う時は、「beat around the bush+しない(否定)」というコンビネーションで使われるわけです。え?その言い方がbeat around the bushでわかりにくい?わかりました!では、no more beating around the bushということで、以下の会話でその使い方、確認してくださいね。Here you go!
(George has just started dating with Betty after he broke up with Nancy/ジョージはナンシーと別れた後、ベティとつい最近付き合い始めたところである)
Betty: George, where were you last night?
(ジョージ、昨日の夜どこにいたの?)
George: I was out for shopping.
(買い物に行ってたけど)
Betty: With whom?
(誰と?)
George: Well, with John, Mark, Steve, and some others.
(そう、ジョンでしょ、マークでしょ、スティーブでしょ…まあ、あと何人かの連中とね)
Betty: Some others?
(他の連中?)
George: Yeah, you know, their girl friends.
(そう、ほら、奴らのガールフレンドとかね)
Betty: Don't beat around the bush, George.
(回りくどい言い方はやめてよ、ジョージ)
George: I'm not beating around the bush.
(別に回りくどい言い方してるわけじゃないよ)
Betty: Name the girls.
(女の子達の名前を言ってよ)
George: Okay. Judy, Susan, Chris, and…I wonder who…
(わかったよ。ジュディ、スーザン、クリス、そして…誰だっけな…)
Betty: And who?
(そして誰よ?)
George: Okay. Nancy was there, but we happened to have met her in the street and...
(わかったよ。ナンシーもいたよ。でも、彼女とは道で偶然出会ってさぁ、それでまぁ…)
Betty: I'm not going to beat around…but I will beat you right in the face. Here!
(私はbeat around(まわりをたたく)なんてしないわよ。ちゃんと顔を殴ってあげるわ。これよ!)
George: Ouch! Gee. Don't, Betty! Stop! Stop…
(いて!ちょっと。やめてよ、ベティ!やめてって!やめて~)
人はやはり正直な方がいいですよね、皆さん(Poor George...)。あやまる時はすぐにあやまる方が傷は浅くてすむ…かな?どちらにしても、beat around the bushしても、いいことはないようですね。物事ははっきり言いましょう!ところで、今回の表現の中心的人物の名前、気づきました?そう、Georgeです!そして今回の表現の中心的単語は…そう、bushですね。だから…George Bush…おあとがよろしいようで…。I beat Bush, no, I don't beat Bush, no, I don't beat around the Bush, no, I don't beat around the bush…(…やりすぎ?…)See you soon, guys. Bye-bye! Nao