いろはにぴあの(Ver.3)

ピアノを趣味で弾いています。なかなか進歩しませんが少しでもうまくなりたいと思っています。ときどき小さな絵を描きます。

世界最高のピアニスト

2011年09月04日 | 読書

 今日書店の音楽コーナーに、許光俊氏著の『世界最高のピアニスト』という本が置いてありました。「世界最高」とは相当独断的なタイトルだと思いながらも手に取ってみました。前書きには


「ピアノは、誰が弾いても同じ音が出る?ピアノを習っていたから、曲や演奏のことはよくわかる?-それは大きな勘違い。天才たちの音は時に常識を超え、聴く者を惑わせ、心を動かす」


とありました。そして序章には「ピアニストによってこんなに演奏が変わる!」とありました。


紹介しているピアニストは


ヴァレリー・アファナシエフ 子供に聴かせてはならないピアニスト


イーヴォ・ポゴレリッチ 異常な領域に突入したピアニスト


ヴィルヘルム・ケンプ ヘタと言われ続けた名ピアニスト


ヴラディミール・ホロヴィッツ 芸人だけれど芸術家


フリードリヒ・グルダ 奇行で知られた天才


マウリツィオ・ポリーニ ガツンと来る蒸留酒の味


マルタ・アルゲリッチ ピアノ界のカルメン


マリア・ジョアン・ピリス 禅僧か賢者か


クリスチャン・ツィメルマン 優等生の坊やにあらず?


マレイ・ペライア 強烈な意志の人


グレン・グールド エクスタシーの音楽家


ファジル・サイ 国境も時代も超えるピアニスト


中国のピアニスト 対照的な新旧ふたりの音楽家(ラン・ランとフォー・ツンでした)


それ以外の名ピアニストたち


 目次を見ただけでも辛口な感じです。紹介ピアニストは著者の許氏が「最高」と選んだピアニスト、コメントも内容も著者の独断と偏見がかなり含まれていすが、なんだか面白そうだったので買ってしまいました。ピアニストにあまり詳しくない私にも参考になるかも、と思いました。そして内容を読んだら予想通り、情報源は確かだと思われるのですが書きたい放題、反論も出そうな気がするのですが面白いです。8月20日に出たばかりなので情報も新しいです。
ただ、この本、買ったあとで気づいたのですが、最後の「それ以外の名ピアニストたち」では、私がいいと思っているピアニストのことをいいように書いていないところもあったりして残念でした。ひとまずそういうのもありかもしれない、と思いながら読みましたが。この「それ以外の名ピアニストたち」のところは、表現が大雑把だったり、乱暴に思えるところもあったので、そのコーナーは読み飛ばしたほうがいいかもしれません。(中には投げ出す人もいるかもしれません(汗))個性の強い著者の意見にすっぽりとは飲み込まれないように、学べそうなところや共感できそうなところから目を向けようと思いました。ピアノ鑑賞CDの紹介もありました。


 著者の許氏はまさに音楽評論家、あとがきによると、本人は練習は嫌いだけど聴くのは大好き、本書は「ピアノ嫌いのためのピアノの楽しみ方」であり「飛び抜けた天才へのオマージュ」とありました。ここの記事を自分のピアノに生かそうということを考えるのはやめたほうがよさそうですが、CDも含め、まったく聴いたことないピアニストもいるので聴いてみたくなりました。


 


 そして凡人のピアノ練習。ハイドントリオの楽譜になかったのは強弱だけではなくて指使いもでした。クラシックでまったく指使いが書かれていない楽譜に出会ったのは初めてかもしれません。強弱とともに弾きやすい指使いを考えながら練習です。ちなみに今日はなんと、ハイドンのソナタ47番ロ短調(Hob.XVI32)がコーヒーショップでかかっていて驚いたとともにとても嬉しくなりました。大好きな曲で、横浜に来たばかりのころ、弾きたいと思っていながらも保留していた曲でした。


 リストのほうは、指でちゃんと弾けないところが目立たないようにうまくごまかして聴こえるための指使いを考案中です。こちらは指使いだけではなくて足使いもです。敏捷性が鍛えられそうです。


 


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