K先生からお借りした本。最初、私の嫌いなハウ・ツー本かと思ったのだけれど、さにあらず。百年以上前の1912年に若くして亡くなった英国の哲学者が、書き遺した本だということ。一世紀以上も、静かに読まれ続けていて、隠れたロングセラーなのだとか。おまけに著者のジェームズ・アレンの生涯は、ほとんど謎のヴェールに包まれているとか・・・。
何だか、凄く面白そうでしょう? こういうエピソードがあると魅力的きわまりない本のよう。
ところがであります。哲学者が書いたというせいか(?)言葉の表現が極めて抽象的で、詩的な引用も多く、意味がわかりにくいところも。でも、よーく集中して読めば、言いたいことはおのずと明らか。つまり、「あなたが心の持ち方を変えれば、環境(あなたのまわりの世界)も変わり、それがあなたを成功に導くということ」--そんなこと、当たり前じゃないか。小難しい表現をやたら使って、言わなくても誰でも知っていることだよ――と言いたくなったのだけれど、最後まで読むことにしました。
「良い思いや行いはけっして悪い結果を発生させませんし、悪い思いや行いは決して良い結果を発生させません。…この法則が自然界の中で機能していることは誰もが知っています」
「夢は現実の苗木です。この世界で」これまでに達成された偉大な業績のすべてが最初はたんなる夢にすぎませんでした。樫の木は、しばらくの間ドングリの中で眠っています。鳥たちは、しばらくの間、卵のなかで待っています。そして、人間の美しいビジョンのなかでは、それを実現させようとして、天使たちがせわしなく活動しています」
本文中から少し引用したのだけれど、すごく当然のことを格調高く、まわりくどく言っているでしょう? 真実のことは、誰が言っても同じことなのでは?
--というのがこの本を読んでの感想なのですが、気になったのは著者のアレンの表現が、神秘主義的な感じがすること。巻末に説明された生前のエピソードを読んでも、アレンは毎朝夜明け前、丘の上まで散歩に出かけ、神と交信していたという不思議な生活を送っていたそう。 20世紀初めといえば、精神医学や心霊主義が静かな熱病のように蔓延し、人々が心の神秘に思いをはせた時代。そうした時代が、このような興味深い人物を生んだのでしょうね。
何だか、凄く面白そうでしょう? こういうエピソードがあると魅力的きわまりない本のよう。
ところがであります。哲学者が書いたというせいか(?)言葉の表現が極めて抽象的で、詩的な引用も多く、意味がわかりにくいところも。でも、よーく集中して読めば、言いたいことはおのずと明らか。つまり、「あなたが心の持ち方を変えれば、環境(あなたのまわりの世界)も変わり、それがあなたを成功に導くということ」--そんなこと、当たり前じゃないか。小難しい表現をやたら使って、言わなくても誰でも知っていることだよ――と言いたくなったのだけれど、最後まで読むことにしました。
「良い思いや行いはけっして悪い結果を発生させませんし、悪い思いや行いは決して良い結果を発生させません。…この法則が自然界の中で機能していることは誰もが知っています」
「夢は現実の苗木です。この世界で」これまでに達成された偉大な業績のすべてが最初はたんなる夢にすぎませんでした。樫の木は、しばらくの間ドングリの中で眠っています。鳥たちは、しばらくの間、卵のなかで待っています。そして、人間の美しいビジョンのなかでは、それを実現させようとして、天使たちがせわしなく活動しています」
本文中から少し引用したのだけれど、すごく当然のことを格調高く、まわりくどく言っているでしょう? 真実のことは、誰が言っても同じことなのでは?
--というのがこの本を読んでの感想なのですが、気になったのは著者のアレンの表現が、神秘主義的な感じがすること。巻末に説明された生前のエピソードを読んでも、アレンは毎朝夜明け前、丘の上まで散歩に出かけ、神と交信していたという不思議な生活を送っていたそう。 20世紀初めといえば、精神医学や心霊主義が静かな熱病のように蔓延し、人々が心の神秘に思いをはせた時代。そうした時代が、このような興味深い人物を生んだのでしょうね。