ノエルのブログ

シネマと海外文学、そしてお庭の話

ハリソン・フォード

2015-03-08 20:07:30 | 映画のレビュー
先日、ハリウッドスター、ハリソン・フォードの自家用機が墜落したというニュースが。 幸い怪我だけだったようで、ほっとしたのだが、TVに大写しで現れたハリソンの顔を見ていると、しばしの感慨が……。

ハリソン・フォードは特にファンという訳ではないのだが、やっぱり好きなスター。何より顔がいい。 ロバート・レッドフォ-ドのようなとびきりの美男スターでもないし、オーソン・ウェルズやマーロン・ブランドのような「アクが強すぎる」個性派というのでもない。 でも、しみじみ眺めても「いい」顔をしている。 しいて言うなら、ポール・ニューマンがそうだったような、さらりとしたナチュラルさが魅力なのかもしれない。

ニュースの報道を見て、ハリソンが私の親と同じ年齢であることを初めて知って、これも驚いたのだが、「?」歳としては、とても若々しい表情ではないだろうか? 世界中のファンが胸を熱くした「スター・ウォーズ」のハン・ソロの、「インディ・ジョーンズの冒険」の未知の世界に飛び込んでいく考古学者インディの面影がくっきり残っている。  それだけでも、映画史に残るスターと言えるのだが、私の内では、彼は永遠に「刑事 ジョン・ブック」のジョンである。

今もアメリカ国内に異端といえる共同体を築いているアーミッシュ。彼らは、19世紀のままの生活様式をかたくなに守り、敬虔な信仰に生きている。そうした村に捜査のため、潜入する刑事ジョン・ブック。彼がそこで出会った黒衣の美しい女性――彼女を女優ケイト・マックギリスが好演していて、素晴らしかった――と恋に落ち、二人で静かにダンスのステップを踏むところは、初めて見た中学生の時以来胸に焼き付いている。 美しい自然とストイックなアーミッシュの村の風景描写が見事で、密かにハリソン・フォードの最高傑作と思っているのだが、この映画のDVDももうレンタルショップでは借りられないのかもしれない。 何十年ぶりかでジョン・ブックに再会したいのだけれど……。

あらためて、現在のハリソンの写真に目をやる私。かつてのシニカルな雰囲気を漂わせたアクション・スターは、銀髪が粋なナイス・ガイに。 アメリカの最良のエッセンスを感じさせる、類まれなスター!


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秘密です

2015-03-07 17:40:55 | ある日の日記
うんと昔、子供だった頃、秘密の楽しみ(?)にふけっていたことがある。それは、夏の盛りのうんと暑い日にするのが、いっそうよろしい。

一体、何かというと、外から汗だくでエアコンのきいた部屋に、私が入るとする。そして、本棚にそうっと忍び寄ると、一冊の図鑑を取りだすのだ。題して「爬虫類図鑑」! それをおそるおそる開いて、あるページに辿り着くのだ。 ここで、それが何かわかったあなたは、エライです。

そう、私が開くのは「世界の蛇」類のページ。世界最大級の大きさのアナコンダも、キングコブラも、ニシキヘビもてんこもりに載っている。 その不可思議な模様の浮き出た鱗や冷たい目を見て、ゾォーッと鳥肌を立てる私……蛇を見ていると、お化け屋敷に入るより面白い――いや、怖い!

アナコンダの太い胴体や、模様の浮き出た鱗をぞくぞくしながら見た後、ゆっくり手のひらをその写真の上に載せようとする……のですが、どうしても気持ち悪くてできない。 その癖、また別の暑い日に同じことをするのでありました。これって、遊んでいるというより、馬鹿みたいだな。

思うに、当時の私は「スリル」を楽しんでいたのかも。蛇って、気味が悪いながら、ある意味美しくて、魅力的な生物だから。のちになって、東南アジアのタイには、大規模な「蛇園」があると聞き、行ってみたくなったりして……。 シュルシュルと長い蛇が無数に這いまわっているさまは、壮観だろうなあ。
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春だ! イカナゴだ!

2015-03-05 21:18:51 | ある日の日記
毎年、三月の初め、家族で海へ出かけます。私が子供だった頃から、もう三十年くらい続いているこの行事――隣県に「イカナゴの釜揚げ」を買いに行くためでありますの。

春の海は、柔らかくかすむようで、水面はキラキラと輝いているのですが、そう言えば宮城道雄の曲に「春の海」とかあったような…(音楽についての知識はからきしありませぬ)。 冬の暗い海と違って、陽の光がまばゆく海面ではねかえる海で獲れるイカナゴも、春の味覚たっぷり! 海からあがったイカナゴや魚介類がどんどん売られていく売り場の二階で、ごはんを食べるのも、いつものことですが、ここで食べる天婦羅定食が、スゴーク美味しい! とれとれの魚や海老や野菜を揚げたばかりの天ぷらはすごい!としかいいようのないもの。

見ただけで「ド迫力!」の漁の幟や旗――う~ん、「おやじの海」の歌さえ聞こえてきそうだ…。「漁師料理」ってこんな風なの、と思いながら楽しく食べ終えました。いつも、外食といったら、パスタやカフェのランチがほとんどなので――。


さて、このイカナゴ。大量に買って、皆さんに配るのですが、今夜はそれぞれの食卓で「春の海」の潮の香りが漂ったでしょうね。
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眠りの天使

2015-03-05 20:58:51 | ある日の日記
自室のベッドであります。その上に、ちょこなんと座っているのは、誰あろうクマであります。
実はこれ、お腹を開けるようになっています。そこに、ラベンダーの香りつきのホッカイロみたいなヤツを電子レンジであっためて、湯たんぽがわりにするというしろものなのですが、そんなことするのもめんどくさアー。

という訳で、単なるテディベアと化しています。部屋をリフォームした時、離れから持ってきたのでありますが、こうしてベッドの上に置いているのも、「不眠症に利く」お守りとして霊験あらたかも…と思ったから。 今のところ、さほどの効果はないようでありますが――。

でも、ベッドカバーも傍らの窓にかかるカーテンも、「お!」といいたくなるほどおピンクの靴づくし。これで、楽しい夢が見られたら…と言いたいのですが、怪奇小説が好きなせいか、たまに見る夢も、ホラーがかっていたりしますの。
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ある日の日記

2015-03-01 20:11:29 | ある日の日記
くたびれてしまって、今日で4日も家にこもっています。やりたいことはあるのだけれど、体力がついていかない状態。

でも、先月半ばにベッドが届いてから、久しぶりに寝台の上に眠ることになり、だいぶ不眠症もよくなったみたいでうれしいな。

さて、今日の夕暮れの風景も二階の部屋から見ていたのですが、日が暮れて、あたりが暗くなる前のひととき、ぽうっと紫色に視界が染まり、白壁に映る夕闇も、どこか桃色を感じさせる色調に。 そう、これは春の訪れを告げる兆しなのであります。 私は、このどこか薄闇の中に紅を感じさせる夕暮れが大好きで、毎年、この時期になるとうれしくなってしまいます。

ノエルハーブガーデンにも、水仙が盛りを過ぎたと思ったら、アヤメの薄紫やスミレの鮮やかな色がそこここに…。冬の間、しんとしていたガーデンにも、春はそこまで来ているのであります。
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