
「ヒルザキツキミソウ」 アカバナ科
東京国立博物館にて、特別展、茶の湯が開催中。昨日は妹と共に楽しんだ。私ごとき者が、“立派なお道具でした”というのも憚られるが…とにかく、立派なお道具でした。かつての部将や茶人が手にしていた、数々の名品がずらり。茶入など、国一つと交換できるほどの価値があったというから、相当なものです。ところで、見学中、私の隣で年配のご夫婦の会話から一つ。
「釜の両側の耳みたいなもの、ありゃあ何だい?」と御主人。“あれはね、あそこに、わ(形を手で必死に説明)を入れるのよ”と奥様。「何の為にだい」“釜を持ち上げる為よ”「どうして?」“釜を持ち上げなかったら、どうすんのよ。アンタ、何年茶室みてんのよ~”。…声を出して笑いそうなのを、必死にこらえて、知らん顔してましたよっ。因みに、その耳みたいなものは、鐶付と申しますです。はいっ!
種をまいた記憶はないけれど、鉢の中の毎年咲いているヒルザキツキミソウ。薄い花びらのピンクが可愛いらしい。丈夫で水さえくれていれば、手間入らず。多年草で、北アメリカ原産という。月見草は昼間は萎んでしまうけれど、個体は昼間にも開花している事からの命名。ともすれば、雑草のごとく抜いてしまうところだが、あまりの儚い色に、むしってしまいには気がとがめる。