およそ1300年の長きのわたって、守り伝えた宝物・・聖武天皇と光明皇后ゆかりの宝物、染織美術、名香、琵琶、工芸・・約110点程の宝物が、東京国立博物館にやってきた(本日最終日)。1300年の時を経たとは思えない美しい品々。魅惑的な光を放ち、古の世界へといざなう。まさに、天平の至宝だ。
なかでも、平螺鈿背八角鏡は、世界の宝石がちりばめられている豪華な鏡、竜首水瓶、紫檀木画槽琵琶も素晴らしかったが、心をとらえて放さなかったのは、白瑠璃碗。美しいカットガラスの碗は、裏から光を当てると反射して、それは輝かしい光を放ち、あっという間に心を魅了してしまった。そして、初めてみた蘭奢待。全長156cm、重量11㎏。「足利義政って、ひでぇ~な、こんなに切りやがって。織田信長の方がすくねぇ~よ。いい香りっていうけど、嗅いだ事ね~から、わかんね~な」と私の隣で見学していた男子の声。ごもっとも! 切り口には、他に明治天皇の名も記されてあったが、秀吉? 家康?・・天下の権力者はどうしたものか。
さらに驚いたのは、これらの宝物は、シルクロード、ペルシャ、中国などを経て日本に伝わったものかと思っていたが、さにあらん。なんと、9割以上が日本で作られたものという。確かに、歴史の窓を開ければ、当時の権力者が憧れていたのは、唐や新羅の優れた文化。宝物を創ることにより、国内の権力闘争から、政治の安定をはかったのかもしれない。
毎年、秋には奈良国立博物館で、正倉院展が開催され、何度か訪れたが、宝物が見られる唯一の機会、今回、また新たな宝物に心が躍った。
なかでも、平螺鈿背八角鏡は、世界の宝石がちりばめられている豪華な鏡、竜首水瓶、紫檀木画槽琵琶も素晴らしかったが、心をとらえて放さなかったのは、白瑠璃碗。美しいカットガラスの碗は、裏から光を当てると反射して、それは輝かしい光を放ち、あっという間に心を魅了してしまった。そして、初めてみた蘭奢待。全長156cm、重量11㎏。「足利義政って、ひでぇ~な、こんなに切りやがって。織田信長の方がすくねぇ~よ。いい香りっていうけど、嗅いだ事ね~から、わかんね~な」と私の隣で見学していた男子の声。ごもっとも! 切り口には、他に明治天皇の名も記されてあったが、秀吉? 家康?・・天下の権力者はどうしたものか。
さらに驚いたのは、これらの宝物は、シルクロード、ペルシャ、中国などを経て日本に伝わったものかと思っていたが、さにあらん。なんと、9割以上が日本で作られたものという。確かに、歴史の窓を開ければ、当時の権力者が憧れていたのは、唐や新羅の優れた文化。宝物を創ることにより、国内の権力闘争から、政治の安定をはかったのかもしれない。
毎年、秋には奈良国立博物館で、正倉院展が開催され、何度か訪れたが、宝物が見られる唯一の機会、今回、また新たな宝物に心が躍った。