
トキの島で観測史上最大という風速43メートルの暴風。年寄りが経験ないという4月に入っての連日の降雪。抱卵したトキの巣が風で煽られ「抱卵を中止した」という。こんな中でも、春は少しずつだが歩み寄っていた。花の百名山(田中澄江のエッセイ集による)のドンデン山登山口アオネバ峠では鮮やかな青紫のキクザキイチゲが咲いていた。
7日の朝、トキの島の実家は前夜の雪が少し残っていたが、薄日も射す穏やかな天気。ところが、本土の寺泊から車に乗ると雪が混じる悪天候。長岡辺りまで来ると、かなりの降雪と風。高速道路はチェーン規制。スタッドレスタイヤはスキー後に履き替えた。仕方なく、国道17号を群馬に向けて走る。小千谷市の辺りが最悪。猛烈な降雪で吹雪状態。湯沢辺りでの宿泊?チェーンを買う?・・かなり大変だった。一番大変だったのは、湯沢を過ぎてから田代スキー場の辺りまで。氷点下2-4度Cで道路は真っ白。4駆車(フルタイムだが・・)だったのと、登り道が多かったのが幸いし、危険を感じることはなく走行できた。苗場に入ると道路に雪はなく、心配した三国峠は安心して降りることができた。
「青紫色のキクザキイチゲ」を見つけた。ドンデン山への県道はアオネバ峠の入り口(両津側からの登山口)で冬季の通行止め。この近くの道路の側面に鮮やかな青紫のキクザキイチゲが20株ほどの小群落を作っていた。この花色の個体を見るのは、戸隠自然公園の中以来。嬉しくて何枚もシャッターを切った。すぐ近くには白花のイチゲも咲いていた。

キンポウゲ科イチリンソウ属の多年草。雪融け直後から花を白から紫色まで変化の多い咲かせる。落葉樹林の肥えた林床を好み、日本海側に多いという。周囲の木々の葉が茂る頃には消えてしまい、地下茎で新たな春まで過ごすスプリングエフェメラル。10枚ほどの花びら(ガク)に気高さを感じる。
両津港の近く加茂湖から眺める大佐度の山は未だ雪がかなり残っている。ただ、山裾では様々な植物が芽吹き出し、花を咲かせている。

※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます