啄木鳥の詩

里山の自然と山野草・高山植物、低山歩きと野鳥観察

雪融けに咲く「ユキワリソウ」

2012-04-09 08:20:05 | 山野草

花の百名山「ドンデン山」への登山口の一つとなるアオネバ峠入り口。道路は此処で冬季閉鎖されている。4月2日は穏やかな日だったので、大群落があるというシラネアオイが見られるかもと思い訪ねたが全くの見当違い。峠への登山道には1,2人が歩いたと思われる踏み跡がある程度で、30センチ以上はある雪の中。登山口周辺で雪解け水がチョロチョロ流れる川沿い、日当たりの良い雪融けが進んだ場所にはユキワリソウ、フクジュソウ、フキなど可愛い花をつけていた。

「雪割草(オオミスミソウ)」はキンポウゲ科ミスミソウ属の多年草。大きく3つに分かれる切れ込みがある葉、日本海側に多い大型の種(ミスミソウに対し)であることから名が付いている。低山の肥えた広葉樹林で少し湿気多い場所が適地のようだ。

通称でユキワリソウ(雪割草)と呼ばれるが、3-4月に雪融けの山で真っ先に咲き出す可憐な花。花の色は変化が大きく白から(赤)紫まで多様。スプリングエフェメラルの一種と思いがちだが、葉が緑で冬を越すので短命(エフェメラル)とは言えず、仲間に入らないのだそうだ。

濃い青紫の花の後ろ(写真)に見えるのは4,50センチはある積雪。周辺には白やピンク系など花色の異なる株がいくつもある。雪を割って咲き春を告げる「スプリング・フェアリイ(春の妖精)」と呼んでいいと思う。

近くには、フクジュソウも咲いていた。トキの島の早春の里山にはこの花があちこち咲いている。今日の写真の雪割草と福寿草は自宅に咲いているのを既に掲載したが、自生しているものはどこか違うような気がする。トキの島から持ち帰り3年ほど。藤岡に慣れた雪割草は12月に一度葉を枯らしてしまい、2月中ごろには花芽を先に出して乾燥しきった寒空に花をつけるようになった。

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