前書きです。
自分の、表現力の無さを痛感しております。
語彙力がないまま、R指定を書こうというのが、
そもそもの、間違い
そのテの小説から、足を洗って、何年経つんだよっ!!っていう・・・。
極力、直接的表現は抜いてあります。
R指定にすら、なってないです。
想像力が、多分に必要な、小説となっております。
設定に、いささかの無理があるのは、
ひらにご容赦を。
私の能力では、ここが限界。
妄想の主人公は、私の中ではいつものヒトが相手ですが、
たぶん、これ、
誰を思い浮かべていただいても、
それなり、通じるかなあ、と。
なおかつ、
既婚者のほうが、入り込んでいただける、かと。
あれこれ言ってても、始まらないので、
続きから、本編です。
少し長くなりますが、
切りどころがないので、
一気にいきます。
彼女の口から、
細く、
途切れ途切れに、
声が、漏れた。
我慢して、我慢して、
耐え切れずに、
絞り出すような、
悲鳴にも似た、
彼女の、音。
それは、
もう間もなく、
終焉を迎える、
証。
「・・・!」
柔らかな肌、
しっとりと濡れた髪、
ほのかに香る体臭。
今、確かに俺を包み込む、
温かな、感触。
せやけど、それは、
俺のものじゃない。
決して、
俺だけのものには、ならない。
分かってるから、
なおさら、
激しく、欲情するんかもしれん。
俺の腕の中で、
目を閉じて、
余韻に酔うように、
ひとときの快楽に身をゆだねた彼女の、
その頬が、
ほんのりと、
濃い桜色に染まっていくのが、
薄明かりにも、よく見て取れた。
最後の一滴まで、
俺は俺自身を解放してやると、
そのまま、彼女から、離れた。
こんな濃密な時間。
ほんまのこと言うたら、
あってはならんこと、や。
これは、重大な裏切り行為やから。
せやけど、
もう、今さら、後戻りは出来ん。
このまま、水の底に沈もうとも、
彼女に溺れることを選んだんは、
俺、やから。
「これも、あなたの仕事、なの?」
夢か、現か、
耳元で、彼女の声がする。
「あのヒトの、命令なの?」
驚いて、
俺は、身体を起こす。
彼女は、愛されることすら、疑っている。
「執事の仕事に、そんな命令はないし、
あの方やって、
そんなことは、言いつけたりせえへんわ」
「そしたら、なんで・・・?」
その身体に、俺の跡を残したまま、
彼女は、
俺を見上げて、問い掛ける。
なんで・・・?
理由が、必要なんか?
俺は、
愛したもんを、手に入れたいと望んだだけや。
彼女は、
だったら、なんで、俺に抱かれた・・・?
「貴女が、俺に抱かれた理由と一緒、や」
「淋しい・・・ヒト、ね」
ひとこと、
そう言い置いて、
彼女は、ベッドを抜け出し、
バスルームへと、消えた。
かすかな水音が、
不規則なリズムを奏でている。
淋しいんは、
ほんまに淋しいんは、
きっと、
貴女の方や。
俺は、ぼんやりと考えた。
愛されたい人に、
手を差し伸べてもらえない辛さ。
身体は隣にあるのに、
心に気付いてもらえない口惜しさ。
光があたるほどに、濃くなる影。
そこに、彼女自身が、かくれんぼのように、
身を潜めて、じっとしている。
物欲も、
食欲も、
彼女を満たすことはなく、
ただ、
時季が過ぎるのを、
黙って、静かに受け入れるだけの生活。
澱んだ水面。
小石を投げ入れ、波紋を立てたのは、俺。
執事として働き始めた俺に、
命じられた仕事は、
彼女の、身の回りの世話やった。
世話といっても、
彼女は、もう、オトナやから、
俺にできるんは、
スケジュールの管理と、
細々した日常の手配くらいのもんや。
凛と背筋を伸ばして生活する、
昼間の彼女とは、うらはらに、
日が落ちてからの彼女は、
頼りないほど、儚げだった。
いつも、俺に、
そばにいて欲しがった。
ほんまに傍にいて欲しい人は、
仕事に夢中で、
ほとんど、家にも帰って来んのやから、
それも、当たり前と言えば、言えた。
俺を頼りきってくる、年上のひと。
そんな存在が、
いつしか、
仕事という枠を超えて、
大切な、
愛すべき者に変化するのに、
さほど、時間は必要なかった。
それが恋だと気付いたときには、
もう、
俺の後ろに、引き返す道は、無かった。
俺は、思い立って、バスルームに向かう。
彼女のシルエットが浮かぶドア。
水音が、彼女に降り注いでいる。
ドアを開けた俺に、
一瞬、彼女は振り向いたが、
気にする風でもなく、
横顔で、微笑った。
俺は、後ろから、彼女を抱きすくめる。
密着する肌。
まだ、かすかに泡の残るそれは、
俺の肌を吸い寄せる。
腰に回した手は、
絶えず、彼女を求め始める。
耳元から、首筋に降りていく俺の唇。
抗いもせず、
受け入れる彼女の、
しなやかな弾力。
堰を切って、流れ出す濁流。
押し流されていくのは、
俺か?
彼女か?
それとも・・・?
狭いバスルームに、
響く、
刹那の音。
「こんなこと、いつまでも続かないわね・・・」
離れ際、
彼女から、ため息とともに零れ出した言葉。
そうなんか?
いつまでも、続かへんのか?
俺の、彼女への気持ちが、
たとえ、本物でも、か?
彼女が、すでに、誰かのものである以上は、
それが、運命、なんか?
そしたら、俺の気持ちは、どこへ行くん?
どうやって、決着つけたら、ええん?
俺の感情を見透かすように、
今度は、彼女が俺を、
その白い腕で、包み込む。
「私は、
早く、生まれすぎたわ。
君が、遅刻をしてこなければ、
あるいは・・・」
彼女は、
運命の人に、
一刻でも早く、
逢いたくて、逢いたくて、
この世に、急いで生まれてしまった、と言った。
いらち、やな。
俺は、
待たせてることにすら、気付いてへんかったから、
今頃、
こんな後悔に苛まれるんやな。
ほんでも、
大遅刻はしたかもしらんけど、
こうして、出会えたやん。
運命は、
どうとでも変えられるんとちゃうんか?
それでも、まだ、
あの人を、求めてるんか?
貴女が逢いたかったんは、
あの人にか?
俺にか?
まだ見ぬ誰かか?
突如として湧き上がる炎に、
俺は、
焼き尽くされる気がした。
俺の真ん中で、
炎に怯えながらも立ち向かおうとする、
一匹の猛獣。
俺の顔を覆う温もりに、
強く接吻して、
俺の痕跡を、印す。
白い肌に、紅く滲んで、
小さな、華が咲く。
ひとつ、ふたつ、みっつ・・・。
それが、俺の刻印。
わずかな時間、
貴女を独占するために刻む、しるし。
俺は、ここにいる。
貴女の傍にいる。
ずっと、だ。
貴女の傍で、
貴女のことだけを、守る。
せやから、
もう怖がることはない。
独りとちゃうから。
泣きたい時は、この胸を貸してやる。
淋しいときは、この腕で包み込んでやる。
消えた刻印なら、
何度だって付け直したる。
言葉を欲しがるなら、
何千回、何万回だって、繰り返してやる。
眠れない夜には、
子守唄だって歌おう。
眠るために、身体を虐めたいのなら、
俺が、とことんまで、付き合ってやる。
たとえ、それが、
誰かの代わりだったとしても、
現実に貴女を抱いて、
温めて、
癒して、
眠らせてやることができるんは、
ここにいる、俺、だけや。
朝陽が昇り、
たとえば、
あのヒトの輝きに貴女が照らされている時にだって、
俺は、濃い影になって、
貴女の足元にいよう。
それが、遅れてきた俺に架せられた十字架なら、
全てを賭けてまっとうしてやる。
それが、
貴女を愛した、
俺の、
真実になる。
無駄に流れていく水を、身体に感じながら、
彼女は、俺を呑み込み、
俺は、
果てない闇に、堕ちていった。
FIN.
自分の、表現力の無さを痛感しております。
語彙力がないまま、R指定を書こうというのが、
そもそもの、間違い
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そのテの小説から、足を洗って、何年経つんだよっ!!っていう・・・。
極力、直接的表現は抜いてあります。
R指定にすら、なってないです。
想像力が、多分に必要な、小説となっております。
設定に、いささかの無理があるのは、
ひらにご容赦を。
私の能力では、ここが限界。
妄想の主人公は、私の中ではいつものヒトが相手ですが、
たぶん、これ、
誰を思い浮かべていただいても、
それなり、通じるかなあ、と。
なおかつ、
既婚者のほうが、入り込んでいただける、かと。
あれこれ言ってても、始まらないので、
続きから、本編です。
少し長くなりますが、
切りどころがないので、
一気にいきます。
彼女の口から、
細く、
途切れ途切れに、
声が、漏れた。
我慢して、我慢して、
耐え切れずに、
絞り出すような、
悲鳴にも似た、
彼女の、音。
それは、
もう間もなく、
終焉を迎える、
証。
「・・・!」
柔らかな肌、
しっとりと濡れた髪、
ほのかに香る体臭。
今、確かに俺を包み込む、
温かな、感触。
せやけど、それは、
俺のものじゃない。
決して、
俺だけのものには、ならない。
分かってるから、
なおさら、
激しく、欲情するんかもしれん。
俺の腕の中で、
目を閉じて、
余韻に酔うように、
ひとときの快楽に身をゆだねた彼女の、
その頬が、
ほんのりと、
濃い桜色に染まっていくのが、
薄明かりにも、よく見て取れた。
最後の一滴まで、
俺は俺自身を解放してやると、
そのまま、彼女から、離れた。
こんな濃密な時間。
ほんまのこと言うたら、
あってはならんこと、や。
これは、重大な裏切り行為やから。
せやけど、
もう、今さら、後戻りは出来ん。
このまま、水の底に沈もうとも、
彼女に溺れることを選んだんは、
俺、やから。
「これも、あなたの仕事、なの?」
夢か、現か、
耳元で、彼女の声がする。
「あのヒトの、命令なの?」
驚いて、
俺は、身体を起こす。
彼女は、愛されることすら、疑っている。
「執事の仕事に、そんな命令はないし、
あの方やって、
そんなことは、言いつけたりせえへんわ」
「そしたら、なんで・・・?」
その身体に、俺の跡を残したまま、
彼女は、
俺を見上げて、問い掛ける。
なんで・・・?
理由が、必要なんか?
俺は、
愛したもんを、手に入れたいと望んだだけや。
彼女は、
だったら、なんで、俺に抱かれた・・・?
「貴女が、俺に抱かれた理由と一緒、や」
「淋しい・・・ヒト、ね」
ひとこと、
そう言い置いて、
彼女は、ベッドを抜け出し、
バスルームへと、消えた。
かすかな水音が、
不規則なリズムを奏でている。
淋しいんは、
ほんまに淋しいんは、
きっと、
貴女の方や。
俺は、ぼんやりと考えた。
愛されたい人に、
手を差し伸べてもらえない辛さ。
身体は隣にあるのに、
心に気付いてもらえない口惜しさ。
光があたるほどに、濃くなる影。
そこに、彼女自身が、かくれんぼのように、
身を潜めて、じっとしている。
物欲も、
食欲も、
彼女を満たすことはなく、
ただ、
時季が過ぎるのを、
黙って、静かに受け入れるだけの生活。
澱んだ水面。
小石を投げ入れ、波紋を立てたのは、俺。
執事として働き始めた俺に、
命じられた仕事は、
彼女の、身の回りの世話やった。
世話といっても、
彼女は、もう、オトナやから、
俺にできるんは、
スケジュールの管理と、
細々した日常の手配くらいのもんや。
凛と背筋を伸ばして生活する、
昼間の彼女とは、うらはらに、
日が落ちてからの彼女は、
頼りないほど、儚げだった。
いつも、俺に、
そばにいて欲しがった。
ほんまに傍にいて欲しい人は、
仕事に夢中で、
ほとんど、家にも帰って来んのやから、
それも、当たり前と言えば、言えた。
俺を頼りきってくる、年上のひと。
そんな存在が、
いつしか、
仕事という枠を超えて、
大切な、
愛すべき者に変化するのに、
さほど、時間は必要なかった。
それが恋だと気付いたときには、
もう、
俺の後ろに、引き返す道は、無かった。
俺は、思い立って、バスルームに向かう。
彼女のシルエットが浮かぶドア。
水音が、彼女に降り注いでいる。
ドアを開けた俺に、
一瞬、彼女は振り向いたが、
気にする風でもなく、
横顔で、微笑った。
俺は、後ろから、彼女を抱きすくめる。
密着する肌。
まだ、かすかに泡の残るそれは、
俺の肌を吸い寄せる。
腰に回した手は、
絶えず、彼女を求め始める。
耳元から、首筋に降りていく俺の唇。
抗いもせず、
受け入れる彼女の、
しなやかな弾力。
堰を切って、流れ出す濁流。
押し流されていくのは、
俺か?
彼女か?
それとも・・・?
狭いバスルームに、
響く、
刹那の音。
「こんなこと、いつまでも続かないわね・・・」
離れ際、
彼女から、ため息とともに零れ出した言葉。
そうなんか?
いつまでも、続かへんのか?
俺の、彼女への気持ちが、
たとえ、本物でも、か?
彼女が、すでに、誰かのものである以上は、
それが、運命、なんか?
そしたら、俺の気持ちは、どこへ行くん?
どうやって、決着つけたら、ええん?
俺の感情を見透かすように、
今度は、彼女が俺を、
その白い腕で、包み込む。
「私は、
早く、生まれすぎたわ。
君が、遅刻をしてこなければ、
あるいは・・・」
彼女は、
運命の人に、
一刻でも早く、
逢いたくて、逢いたくて、
この世に、急いで生まれてしまった、と言った。
いらち、やな。
俺は、
待たせてることにすら、気付いてへんかったから、
今頃、
こんな後悔に苛まれるんやな。
ほんでも、
大遅刻はしたかもしらんけど、
こうして、出会えたやん。
運命は、
どうとでも変えられるんとちゃうんか?
それでも、まだ、
あの人を、求めてるんか?
貴女が逢いたかったんは、
あの人にか?
俺にか?
まだ見ぬ誰かか?
突如として湧き上がる炎に、
俺は、
焼き尽くされる気がした。
俺の真ん中で、
炎に怯えながらも立ち向かおうとする、
一匹の猛獣。
俺の顔を覆う温もりに、
強く接吻して、
俺の痕跡を、印す。
白い肌に、紅く滲んで、
小さな、華が咲く。
ひとつ、ふたつ、みっつ・・・。
それが、俺の刻印。
わずかな時間、
貴女を独占するために刻む、しるし。
俺は、ここにいる。
貴女の傍にいる。
ずっと、だ。
貴女の傍で、
貴女のことだけを、守る。
せやから、
もう怖がることはない。
独りとちゃうから。
泣きたい時は、この胸を貸してやる。
淋しいときは、この腕で包み込んでやる。
消えた刻印なら、
何度だって付け直したる。
言葉を欲しがるなら、
何千回、何万回だって、繰り返してやる。
眠れない夜には、
子守唄だって歌おう。
眠るために、身体を虐めたいのなら、
俺が、とことんまで、付き合ってやる。
たとえ、それが、
誰かの代わりだったとしても、
現実に貴女を抱いて、
温めて、
癒して、
眠らせてやることができるんは、
ここにいる、俺、だけや。
朝陽が昇り、
たとえば、
あのヒトの輝きに貴女が照らされている時にだって、
俺は、濃い影になって、
貴女の足元にいよう。
それが、遅れてきた俺に架せられた十字架なら、
全てを賭けてまっとうしてやる。
それが、
貴女を愛した、
俺の、
真実になる。
無駄に流れていく水を、身体に感じながら、
彼女は、俺を呑み込み、
俺は、
果てない闇に、堕ちていった。
FIN.