舞台鑑賞「ブンナよ木からおりてこい」劇団青年座
主催:こどものあしたプロジェクト
この世にはもっともっと広く、平和で、仲間の殺されない未知の国がある。そんな思いを胸に、トノサマ蛙の子ブンナは、住みなれたお寺の境内にそびえ立つ椎の木に登る。やっとの思いでてっぺんまで這い上がったブンナ。太陽が輝き、もぐり込む土もある、うまい虫までが飛んでいる。天国だ!
しかし、そこはトビの餌蔵だった。次々と連れてこられる傷ついたスズメ、モズ、ネズミ、ヘビたち。いずれは餌として食べられる運命にある彼ら。自分は生きたい。自分だけは生き延びたい。こいつから先に食べてくれ。「死」を前に壮絶な戦いを繰り広げる小さな動物たち。お芝居ではあるが、命ある生き物、みんなこのような感情は持ち合わせているのだろう。
誰しもが生きるために相手の命を奪うのだが、生態系頂点の絶対君臨者“人間”ほど、身勝手な生き物はいない。肉や魚、虫、自分が生きていくために、それを当たり前のように殺している。自分が生きるためには、消えてしまう命があること、それを忘れてはいけない・・・。素敵な舞台でした。
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