殿は今夜もご乱心

不倫が趣味の夫と暮らす
みりこんでスリリングな毎日をどうぞ!

昭和の女

2009年04月05日 20時01分01秒 | みりこんぐらし
口紅を春らしくしてみよう…と思い立つ。

買いに行くのが面倒だったので

ガサゴソ探したら、濃いピンク色のを発見。



さっそくつけてみる。

ブラシなんか使わない。

口紅の位置はそのまま

クチとクビを動かしてにゅる~っと塗る。

同じ顔と長年つきあっているからこそ出来る秘技。


あ~ら!いい感じじゃな~い?

ここんとこずっとベージュ系だったから

赤みの強い色を塗ると

肌や歯の色が白く映えるように見えますがな。


でも…なんか…違和感が…。







ひ~っ!これは…!

昭和やんけ!


太マユ、ラーメンみたいな髪…ソバージュとか言ったっけ。

スカーフに肩パット

ショルダーバッグなんかぶら下げて

口紅はなぜかみんな「ローズピンク」だったあの時代…。


田舎もんなんだから

よくわからんならおとなしくしときゃいいものを

スケベ心を出してあれこれやらかしては

自分を見失っていたあの頃…。


恥ずかしい写真あったど~!

ハダカのほうがよっぽどマシだわい。


そうだ!このソバージュの後、刈り上げにしたんだっ!

おぞましや…。






あぶね~あぶね~…

昭和へバックトゥーザフューチャーするとこだったわい…。


「これが好き」という頑固

「もうトシだし」というあきらめ

「もったいない」という妥協

この三つが女をダメにすると思っていたが、もうひとつ発見。

「あったから」という怠惰。


これで違和感を感じなくなったら

おしまいなのだ。

ふ~…今日はかなり危険だった。

なにしろ事前に気付かず、つけてしまったからな~。

しかも「いい感じ…」とまで思ってしまったからな~。


昭和から無事生還したものの

「単なる年寄り」よりも怖い恐怖の最高峰…

「姉ちゃん婆ちゃん」ラインにニアミスしてしまった。

それは…自分の若かりし時代を再現し続ける妖怪だ。


なんとなく不機嫌になる私であった。
コメント (20)
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