本日の天気は。でも、すんごい風で、自宅チャリのカヴァーが5件先まで舞い上がって飛ばされました
今日は新スキームの入力作業をおこなう。
「新スキーム」ってなに?と業界人でない方は思うことであろう。
いや、不動産鑑定士のわたしでさえも、もうすでに制度はじまって3クルー目に入っているので「新」しい話じゃないし、大体「スキーム」っていうのも、そもそも本当に適当な言葉なのかさっぱりわかってないんだが。
かんたんに説明する。つっても、端折れない部分もあるんだけどね。
不動産の売買を行うと、所有権を移転することを記録する不動産登記というものがおこなわれる。
そして、その登記情報が国土交通省、つまり不動産鑑定士の管轄省に送られ、その中に設置してある土地鑑定委員会というところが、物件の買主宛に「その物件、いくらで買ったの?」とアンケート用紙を郵送で送りつける(実際に、わたしが物件を購入したときも送られてきた。送り返さないと合計で3度、同様のアンケートが送られてくる仕組みになっているようだ)。
で、回収されたアンケートが今度は鑑定協会に送られ、地価公示の分科会単位に配分され、さらに、分科会の幹事から各評価員に配分される。
末端の評価員は配分されたアンケート内容を調査・確認し、定型フォーマットに入力のうえ納品する。
納品されたその入力内容は後日、国土交通省のHPで公表される、と、こんなシステムだ(このシステム自体についてもいろいろとコメントしたいのだが、今回は割愛。また今度の機会にね)。
ここで当然のことながら、そのアンケートは不動産のプロの元にだけでなく、素人の方々にも送られてくるワケで、その返ってくるアンケートの内容は実に雑なモノから、切実に現状を語っているモノまで様々だ
「物件を購入したら建具の具合が悪いので不動産業者に問い合わせたところ『それは工務店に言ってください。ウチの責任ではありませんから』の一点張りで埒があきません。全くもってして、不動産業者に不信感を持つようになりました」とか、
「どうしてもこのマンションが欲しかったので、毎日のように業者に問い合わせをしてやっとのことで手に入れました。値段は少し高めで購入したような気もしますが、自分は満足しています」
などだ。
中でも、一番悩ましいのが
「通常の相場で購入したと思う」と答えておきながら、
「少し急いで購入した」というケースだ。
実はこのパターン、この制度が始まった当初からヒッジョーに多い。
「急いで購入」するということは、「早く買っておかないと、今後は今よりもどんどん値上がって買えなくなっちゃうし、イイ物件もなくなっちゃうかも」という危機感が働くということである。この行動自体についていえば、なんら特別な事情が介在しているワケではなく、むしろ自由競争市場なんだから歓迎されるべき行動かと思う。
ただ、一時が万事ではないにせよ、「高いカネ出してでもチョー買いたいわ」と大きく出ちゃうヒトも中には出てくる。つまり「買進んで」しまうこともあるのだ。
それでも、本人自身が「通常の相場で購入したと思う」と言っていればアンケート回答上「『買い進み』の事情はない」、ということになってしまう。
彼らの気持ちは気持ちとして尊重し、アンケート調査の範囲ではアンケート内容通りにわたしは答えるようにしている。
が、たとえば実際にわれわれ鑑定士が業務全般でデーターとして使用する場合、われわれプロの判断で「いや高いよ、それは」と一刀両断しちゃってヨイものなのか、いや、もしかしたら、われわれの「チョー高い」という判断自体が間違っているということもあるのではないのか。。などと考え出すとキリがなくなることもある。
昨今「地価は上がっている」とマスコミも不動産業者も、勿論、鑑定業者も当たり前のように語っているけれども、果たして、その実情は、意外に消費者の「買進み」心理が一役買ってるケースもあるんじゃないのかと思ったりもしている
今日は新スキームの入力作業をおこなう。
「新スキーム」ってなに?と業界人でない方は思うことであろう。
いや、不動産鑑定士のわたしでさえも、もうすでに制度はじまって3クルー目に入っているので「新」しい話じゃないし、大体「スキーム」っていうのも、そもそも本当に適当な言葉なのかさっぱりわかってないんだが。
かんたんに説明する。つっても、端折れない部分もあるんだけどね。
不動産の売買を行うと、所有権を移転することを記録する不動産登記というものがおこなわれる。
そして、その登記情報が国土交通省、つまり不動産鑑定士の管轄省に送られ、その中に設置してある土地鑑定委員会というところが、物件の買主宛に「その物件、いくらで買ったの?」とアンケート用紙を郵送で送りつける(実際に、わたしが物件を購入したときも送られてきた。送り返さないと合計で3度、同様のアンケートが送られてくる仕組みになっているようだ)。
で、回収されたアンケートが今度は鑑定協会に送られ、地価公示の分科会単位に配分され、さらに、分科会の幹事から各評価員に配分される。
末端の評価員は配分されたアンケート内容を調査・確認し、定型フォーマットに入力のうえ納品する。
納品されたその入力内容は後日、国土交通省のHPで公表される、と、こんなシステムだ(このシステム自体についてもいろいろとコメントしたいのだが、今回は割愛。また今度の機会にね)。
ここで当然のことながら、そのアンケートは不動産のプロの元にだけでなく、素人の方々にも送られてくるワケで、その返ってくるアンケートの内容は実に雑なモノから、切実に現状を語っているモノまで様々だ
「物件を購入したら建具の具合が悪いので不動産業者に問い合わせたところ『それは工務店に言ってください。ウチの責任ではありませんから』の一点張りで埒があきません。全くもってして、不動産業者に不信感を持つようになりました」とか、
「どうしてもこのマンションが欲しかったので、毎日のように業者に問い合わせをしてやっとのことで手に入れました。値段は少し高めで購入したような気もしますが、自分は満足しています」
などだ。
中でも、一番悩ましいのが
「通常の相場で購入したと思う」と答えておきながら、
「少し急いで購入した」というケースだ。
実はこのパターン、この制度が始まった当初からヒッジョーに多い。
「急いで購入」するということは、「早く買っておかないと、今後は今よりもどんどん値上がって買えなくなっちゃうし、イイ物件もなくなっちゃうかも」という危機感が働くということである。この行動自体についていえば、なんら特別な事情が介在しているワケではなく、むしろ自由競争市場なんだから歓迎されるべき行動かと思う。
ただ、一時が万事ではないにせよ、「高いカネ出してでもチョー買いたいわ」と大きく出ちゃうヒトも中には出てくる。つまり「買進んで」しまうこともあるのだ。
それでも、本人自身が「通常の相場で購入したと思う」と言っていればアンケート回答上「『買い進み』の事情はない」、ということになってしまう。
彼らの気持ちは気持ちとして尊重し、アンケート調査の範囲ではアンケート内容通りにわたしは答えるようにしている。
が、たとえば実際にわれわれ鑑定士が業務全般でデーターとして使用する場合、われわれプロの判断で「いや高いよ、それは」と一刀両断しちゃってヨイものなのか、いや、もしかしたら、われわれの「チョー高い」という判断自体が間違っているということもあるのではないのか。。などと考え出すとキリがなくなることもある。
昨今「地価は上がっている」とマスコミも不動産業者も、勿論、鑑定業者も当たり前のように語っているけれども、果たして、その実情は、意外に消費者の「買進み」心理が一役買ってるケースもあるんじゃないのかと思ったりもしている
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