東方美人茶(とうほうびじん)は、台湾の代表的な烏龍茶で、別名 白毫烏龍茶・香檳烏龍茶とも呼ばれています。
このお茶は、ウンカ(害虫)に樹液を吸われた茶葉で偶然に出来たという面白いエピソードがあります。
言い換えると害虫で痛んだ葉っぱ(虫食い)でないと完成しないので、もちろん農薬は使えません!
ここで豆知識! お茶は加工の仕方が違うだけで、品種はいろいろありますが 同じ「茶」という植物から作られています。
緑茶(不発酵:発酵度0%) 烏龍茶(半発酵:発酵度20~75%) 紅茶(完全発酵:発酵度100%)
今回の 東方美人 は、烏龍茶の中でも発酵の度合い強く(75%ほど)紅茶と中間ぐらいです。
せっかくの烏龍茶なので、面倒でもちゃんと 茶壺(ちゃふう)で淹れます。
テレビなんかで見たことがあるこの淹れ方は、お茶の魅力を最大限に引き出せるよう ちゃんと考えてあります。
茶器の素材も 紫砂 と言って、その一つです。
そのお味は発酵が高いこともあって紅茶に近いのですが、渋みがなく蜜のように甘く果実のような芳醇な香りが口の中に広がります。
害虫の恩恵? にあった茶葉からしか、この独特な香りが生まれないそうです。
う~ん・・・ それにしても優雅だ。 同じお茶でも、日本茶とはまた一味違った時間が流れます。
台湾の烏龍茶がヨーロッパに輸出されていた時代、このお茶に感動し オリエンタルビューティー(東方美人)と名がつきました。
英国の紅茶文化のきっかけになったり、 害虫 だったりと、掘り下げていくと何かと話題の多いお茶の一つです。(キモト)