最近では、「カメラマンさーん」と呼ばれても、『誰のことですかい?』と知らんぷりしなくなりました。もうお金を頂いて写真を撮影するようになってから、既に10年弱という月日が経っているのです。いつまでも、「私は元銀行員なんですよ~。プロだなんて、とてもとても~。」と言って許される時期は過ぎたと思っています。
でも、慣れません。今でも、自分が写真の出来に『責任を負わなくてはならない』撮影の朝は食べ物がのどを通らない。終了後に、お腹いっぱい食事をすると、必ず胃腸がストライキを起こす。もしかすると、その症状は年を重ねるにつれてキツくなってきているかもしれません。自分にある程度生じてきた自信が、逆に大きなプレッシャーになるのかもしれないなぁ。今年は何だか特にひどいんだ。このままじゃ体力を失うよ!まずいよ、まだ2ヶ月頑張らなきゃならないのに!と思っていました。
土曜日の朝。結婚式撮影で会場入りしたところ、1時間早かったことが判明。後から入ることになっていた二代目を待つ間、「せっかく時間が出来たんだから、何か胃に入れなきゃ。このまま夜まで食べられないんだぞ。」と自分に言い聞かせて、駅のコンビニでどら焼きを買いました。ホテルの屋上に上がり、青空を眺めながら、「今日は先生と友だちの大事なコンサートを聴きに行く予定だったのになぁ。お天気いいなぁ。くー。」なんて、ちょっと泣きそうになってどら焼きを無理矢理、咀嚼していました。「でも、それは有難いことなんだぞ。頑張れ、あたし!」なんて内心、カッコつけた矢先・・・
ホテルの営業の方:「今日は外でお弁当日和ですよねーーー!」
若女将:「あ!すいません!あの!新婦さんの入りが遅れてですね!えっと!すいません!!!!」
ホテルの営業の方:「え?全然いいんですよ。ゆっくりどら焼き食べてくださいねー。」
若女将:「いやー、参ったな。あはは、あはは。」
かっこつけるのが、似合わない人生です。とほほ。いっぱい食べて、元気に頑張ります、はい。