ひとりっこのアルツハイマー介護

要介護5の父(2011他界)と人工透析でアルツハイマーの母のひとりっこ介護と、介護で自分の人生を犠牲にしないコツ

ひとりっこ男性が介護に直面したとき

2013-10-07 20:36:53 | よくある悩み

わたしの場合、パートの仕事がありながらも、会社の理解を得て介護のためのお休みをたびたび取らせていただくことが可能でした。

辞めることを考えたこともありましたが、「介護だけの生活になったら自分がまいってしまうよ」という励ましになんとか続けることができました。

けれど男性で働き盛りの場合は、介護問題はより深刻だと思います。

介護休暇という制度はあっても、まだまだそれを使うには壁があるように思います。

ですが、誰かが使い始めなければ、永久に「たてまえ」の制度だと思いませんか?

親を思うあまりに、制度を利用せずに仕事を辞めるという選択だけはどうかしないでください。

仕事をやめて経済的な基盤を失うということは、心を不安定にします。

不安定な心で介護をすれば、ちょっとしたつまづきにイライラします。

親孝行のためにと思った当初の思いと反比例するように、介護のせいで仕事を辞めざるを得なかった・・・と思ってしまう危険もあります。

どうか、つかえる制度で足りなければ、+αの民間サービスを利用してでも、その時間を働くことに使ってください。

働くママは幼い子を保育園に預けるではないですか!

ずっとそばにいることだけが親孝行ではないと思うのです。

介護と仕事のはざまで肉体的に疲れることもあるでしょう。

それでも、どっぷりと介護オンリーの生活に浸るのは、キケンだと思うのです。

もしも、平日役所に行く暇がない、仕事の都合で遠方に住んでいて、介護施設の見学も難しい というのであれば(神奈川・東京に限りますが)

メッセージいただければ場合によってはお手伝いできると思います

兄弟のいないハンデをご近所の力やひとりっこ同士の助けあいで乗り越えましょう!

 

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今日の母

2013-10-06 21:41:23 | 母のこの頃
毎週土日のどちらかは親孝行の日と決めています。

といっても母のホームは家から徒歩15分なので、実家に通っていたころよりはるかに楽ですが。

しかも最近の母は、昔のように優しく娘思いなので、よし!っと気合を入れていくこともありません。

いつまでこの穏やかさが続くでしょうか・・・・

今日は母とコスモスの咲く川沿いを散歩しました。

もともと目が不自由な上に、最近はすっかり耳も遠くなりました。

やはり脳も関係しているのでしょうか?

単純に耳が遠いのではなく、「聞いて理解する」という一連の作用が衰えたのかな?という感じもするこの頃です。

なぜなら、「○○」だよ、と言って「聞こえない」と返された後に、ゆっくり正面から「○○だよ」と言い直しても、

ぽかーんとしているんです。

そんなわけで散歩も大騒ぎ?

「ほらコスモスが咲いているよ!」と言っては手をとって、ものすごく接近し、大きな声で何度も話しかけ・・・・

幸いいまは 金木犀 のいい香りがそこらじゅうに漂っているので、母は目が見えなくても耳が遠くても

「いい匂いがするねえ~」と嬉しそうに何度も立ち止まります

今日の母はお散歩のあとに、ひさしぶりに2人の孫とランチも一緒に出来て とてもうれしそうでした

いつまでもこんな日が続くといいなと願う娘です


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親の家を片づける②

2013-10-06 17:46:23 | 実家の処分
一人暮らしの80代の男性のアパートの荷物を処分するには20万円はかかる

と新聞で読んだことがあります。

同居でない限り、いつかは親の家を片づける日はやってきます。

最終的には業者にお願いするとしても、とりあえず早めに大切なものとそうでないものを自分の目で確認することは娘の義務だと思いました。

もちろん、できるだけ費用も抑えられれば、という思いもありました。

しかし、なんといっても戦後の物の少ない時代に生きた母はモノを捨てるということが嫌い。

「いらないものも片づけようよ」などと言ったら怒り出す怒り出す・・・・

粗品でもらった懐中電灯がごろごろとそこらじゅうにあり、買いためた食器もいったい何人家族?というくらい。

父が残した仕事道具の数々(大量の文具や紙や写真)も、母は

「お母さんのものじゃないから勝手に捨てられない」と。

しかたがないので母が気付かないよう、ふだん家にいても開けない場所からこっそり物を処分することにしました。

ちょうど今頃(10月)から週に1度実家に通いました。

  すし飯用のおけや大きな鍋

  製菓用の道具

  昔懐かしいオレンジ色の象印の重たい魔法瓶

  わたしが幼稚園のころに使っていたお弁当箱

  がっちりとしてそれだけで重い荷物になる旅行カバン

幼いころの父と母と3人だけの生活を思い出して 涙で手元がかすみました

作業はなかなか進みません



  


介護を楽しめないから

2013-10-04 09:01:11 | 自分を守ること
介護で辛い時、迷った時こちらのサイトで思いを吐き出し、みなさんの温かさで励まされてきました

いろいろな立場の方がいます

いろいろな性格の方がいます

認知症介護を笑って楽しめる方もいます

でも、わたしは無理なんです

目の前に起きている問題を、どちらかというと「深刻に」考えてしまうタイプ

その先に起こる最悪の状態を考えて、 転ばぬ先の杖 が必要なタイプ


だから、母に新しいトラブル(行動や病気)が起こるたびに、全速力でシュミレーションします

母の老いを受け入れることが下手

介護を楽しむなんて到底無理

それでも

それだからこそ うつにはならないぞ! と自分に宣言しているのです

人間にストレスは必要です

たとえば、つらいトレーニングに耐えて結果を出した時の喜びと、何の努力もしないで結果を出したときの喜び はまったく別のものです

病気になってはじめて、平凡でなんでもない日のありがたさがわかります


ただ、ストレッサー(ストレスを与えるもの)がずーっと居座ると 心や体は壊れます

長引くストレスが、病気やうつを引き起こすことが知られています

そうだとしたら、意識してそのストレッサーから解放される状況を作らないといけません



だから、わたしは 転ばぬ先の杖 で 「だいじょうぶ」という安心感を手にすること

あえて外に出て<仕事>をすることで、介護に携われない時間をつくること

息抜きになる楽しみを要所要所にスケジュールとして組み込むこと

で自分を守っています


(ただ、いま不幸にも失業してしまったので、わたしの時間はいつでも介護に使うことができます。こうなると、空いている時間を「母のために使わなければ」という妙な拘束間 があって、ちょっとピンチです) 


介護者の4人にひとりだか3人にひとりだか の割合でうつを発症するというこの時代

どうか 自分を守ることも 賢い介護生活の一部だと 当事者も 世間も 気づいて欲しいです


全国の 介護を楽しめない介護者のみなさんと お茶でも飲みながら 息抜きしたいものです

東京、横浜、大阪、福岡 、札幌  あたりで どうでしょう?


って、わたしが何者かわからないのにコワいですよね

こちらであまりに赤裸々に書いているので、素性を明かすことがちょっと怖いのですが

こちらのサイトで 過去に”チームひとりっこ”(そんな名称は使ってませんが・・・)を呼びかけたわたしです

「あれ?もしかして?」と思ったら 

ぜひ 左のサイドバーになる メッセージを送る  から こちらのサイトでお使いのニックネームで話しかけてくださいね




親の家を片づける①

2013-10-03 21:58:09 | 実家の処分
実家をなくす  ということは 帰れる場所をなくす ということです

けれど、誰も住むあてのない空き家を持ち続けることは、ひとりっこの自分には重荷でした



母がグループホームに入ったあとも、母がいつでも自宅に帰れるように、家の中はそのままでした

毎週一度、自宅近くのデイサロンで馴染みの仲間に会うことを続けていたので、その帰りに自宅に寄って大好きな日本茶をいれて一息つくのが習慣となりました

使い慣れた湯飲みや急須が定位置におかれ、長年使い続けた台所にたつ母は、ホームにいる時とはちがって”ベテラン”主婦で、堂々としていました

箪笥のなかのものを畳み直し、カーテンを締め直すと、「さあ、ここは寂しいからあっち(ホーム)で寝るわ」と言うまで、わずか30分程度


あれだけ家がいいと言っていたのに・・・・

今いる場所が落ち着かない というのもアルツハイマー症のひとつだそうです


結局、ホームにいる時は「自宅でひとりで好きにやる方がずっといい」と言い

家に連れていくと、1時間ももたずに「さあ行きましょう」 となるのです


週に1度少し過ごすだけ、もう母が住むことは難しい家

それでも母にとっては大切な場所で、そこを奪うことは残酷です

ずっとそのままにしておくことが母に対する優しさだと思う一方で、現実的には毎月かさんでいく家賃が重荷になっていくのは目に見えていました

  母がこの家のことを忘れてしまう日まで待とうか

  それとも賃貸の家賃が払えなくなるまでは守ろうか

  もしくは更新をしない、という選択をするか


毎日悩み続けました


記入の終わった更新契約書を握り締め、提出時間ぎりぎりまで 心は行ったり来たり を繰り返しました


 続きはまた



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一人っ子だからこそひとりで頑張らない

2013-10-02 21:38:44 | 自分を守ること
一人っ子なうえに、付き合いのある親戚もない、仕事もしていてこどももいる

そんなわたしが介護に直面したのは30代の時だったので、友人知人に親の介護をしている人はいませんでした

みんなが芸能や流行りのスイーツの話題で盛り上がる中、話にのる元気もなく、まして40を過ぎて物忘れが多くなったといいながら「アルちゃん(アルツハイマー)だけにはなりたくないわー!!」と笑う知人に、心の中でこぶしを握り締めました・・・・

区で主宰された認知症勉強会も介護をする家族の会でもみなさんは60代前後の方で、場違いな感じをうけました。

同じ境遇で悩みを分かち合える人はいなかった・・・


そんなとき私の支えになってくれたのは、母の通うデイサロンのボランティアスタッフさんや区役所の方でした。

送迎のたびに「頑張ってるね」とか「いつでも愚痴は聞くからね」と気遣ってくれたのが支えになりました。

「なんとか一緒に方法を考えましょう」と担当外のことまで力になってくれた区の職員さんにもお世話になりました

そう、家族でなくても頼ればいいんです!


ひとりで全部頑張ろうとすると、パンクしてしまいます

たとえば母がアルツハイマーだということを隠している時よりも、カミングアウトしてしまったほうが 気がらくになりました

あの人の言動ちょっとおかしくない?

とさぐりを入れられるよりも、「病気だからそうなのね」と分かってもらった方が広い心で見守ってもらえるから


どんどん愚痴も吐き出して(ただし介護経験のない相手は お互いにとってマイナスの空気を生むのでだめです)

頼れるものは猫でも頼りましょう

自分で自分の心と体をまもることで、よりよい体制で介護ができる と 思います

「困っている」

「手助けしてほしい」

ひとりで頑張らない、を胸に いっしょに 乗り越えられたら と思います


心のもやもやがたまっていたら、どうぞ メッセージ欄で吐き出していただいてもかまいません


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グループホームもいろいろ

2013-10-01 18:15:25 | よくある悩み
特養や老健の場合は、待機の問題からあまり選択肢がないかもしれませんが、グループホームを選ぶ時はぜひ数多く見学することをお勧めします。

母のいるグループホームは、かなり大手で何十も施設を保有しているところですが、それぞれに全く違う個性を持っています。

たとえば、母のところは車椅子の方が多いこともあり、一日の中にほとんどレクリエーションはありません。

でも、すぐ近くにある姉妹ホームは、朝ごはんの前に散歩が日課で、地域の行事に参加したりとたいへん活発です。

その差は、入居者の平均介護度であるほかに、施設長のタイプ も影響しています。

  車椅子でも、曇り空でも「外にいって刺激を受けてきましょう!」「ファミレスにも行ってみましょう!」という施設長もいれば

  車いすやおむつの人と外出するのは負担が大きい・・・と、安全のためにはホームで出来ることにとどめましょう という方もいます

  

・毎日の日課にスケジュールがあるホームとまったく「自由」なホーム

・入居者とお買い物に行って、その日の食事の準備をするホームと、専門の方がすべてを担っているホーム

・家族会があるところ、ないところ 


見学に行く時は、みなさんの過ごし方、スタッフ同士のコミュニケーションの様子を観察してみてください。

わたしもついつい外観の新しさなどに目がいってしまいましたが、 結局のところ満足度は 中身 で決まるんですよね

家族会があるところは、家族同士が顔見知りになることで施設への改善要望が通りやすいなどのメリットがあります


老健や特養など規模の大きい施設を選ぶ時も、 スタッフが笑顔で「こんにちは」と言ってくれるところと、忙しそうで全く無視 のところなど、空気がさまざまなのでパンフレットにかかれていることを鵜呑みにしない方がよいと思います。


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ご訪問ありがとうございます

2013-10-01 18:15:18 | 略歴
現在40代半ばのひとりっこです。

数年前、自営業だった父が、仕事上のストレスからお酒におぼれるようになり、その後痛風、多発性脳梗塞を発症。
財布を落としたり、銀行に行っても肝心の支払い手続きを忘れてしまったりして、電気やガスを止められることたびたび。
現金があるのになぜ?と思い病院に行くと、認知症であることが発覚しました。

その後当然仕事がままならなくなり、ついに貯金も底をついて・・・・

母は慢性腎不全(透析患者)で、父の会社にはまったく関わっておらず、ただ「どうしよう」とおろおろするばかり

当の父は、会社をたたむと決めても行動に移すことができず、わたしが後始末に追われることになりました


父が介護施設にはいり、さまざまな支払いも終わり、ホッとしたのも束の間、今度は母がアルツハイマーを発症

父の施設への面会と、母の住む自宅への通い介護生活が始まりました。

このブログでは、父の介護からお墓探しまでの記録と、母のアルツハイマーについて思いつくままに書いています

順不動なので、読みにくい点も多々あるかと思いますが、

なにかしら参考になれば幸いです