これからも路の途中

市民ランナーの日々の出来事

父 ②

2016年11月10日 22時48分36秒 | 日記
ICUの前に着くと母と妹家族が来ていた。
とにかく、医者からの説明待ちとのことだった。
ショックを受けている母と妹の気を紛らわせるように
世間話をするのがやっとで、それはとても長く感じた。

呼ばれてICUに入っていくと沢山のベッドが並んでいて驚いた。
その先に管につながれた父が横たわっていた。
バイタルは安定していた。

脳のCT画像を見せられて説明を受けた。


近所の家から植木を切ってくれと頼まれ3~4mの高さの梯子から落下。(したらしい)
その家の人がしばらくして発見。(つまり、発見が遅れた。)
頭を強く打った。

運ばれてきたときの画像としばらくたってからの画像を見た。
脳の出血が進んでいることがわかる。
言語をつかさどる部分に大きな血の塊が認められる。

横たわる父は時々手足を動かす。
手足の運動をつかさどる部分の脳は大丈夫らしい。
もし、意識が戻っても言葉の意味は分からないだろう。
社会復帰は不可能。

それでも、生きていてくれるだけで救いだった。

いざ、その時になって初めて
現実を突きつけられてようやく、実感できることがある。

寝たきり 植物人間 脳死などの問題。
他人事ならばいくらでもいえる。
いざ肉親がその状態にならなければ、その苦しさはわからない。

「あなたの気持ちはよくわかる」なんて気軽には言えないのだなぁと思う。

母を見ていてもそう思う。
話しかけても「瞼が動いたような気がする。」「うなずいたように見えた。」
返事をするわけでも無いのに
それがどれだけうれしいか。救いになるか。

いずれにしろ、これは長い戦いになる。
短距離走ではなくウルトラマラソンのように。
気を張り詰めていては、全力で考えすぎては疲れ切ってしまう。

淡々と そう 淡々と 毎日の日常を生きていくほかはない。
うまくは説明できないけれど今、そう感じている。
その中でこの日常と突然お別れを告げなくてはならない時が来ても
決して後悔の無いように、日々を過ごしていけたらと思っている。
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3 コメント

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Unknown (Unknown)
2016-11-11 07:42:16
不謹慎かもしれませんが、バイタルが安定して何よりです。
励ます言葉が見当たりません。
暫くお見舞いと日常生活で大変だと思いますが、お身体を大切にしてください。
返信する
Unknown (事務局A)
2016-11-11 08:50:39
お父様、親切な方ですね。
少しでも良い方向に向かわれますようお祈りします。
また、ご自身もお疲れでしょうから、きちんとお食事してくださいね。ウルトラは食べないとはしれませんから。
返信する
コメントありがとうございます。 (路の途中)
2016-11-12 00:02:59
残念ながら平日は毎日お見舞いに行くことはできません。
母や妹が行ってくれているので、電話で様子を聞いています。面会に行っている家族に言葉をかけることしかできません。
明日は夜にお見舞いに行く予定です。
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