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三線演奏 楽々と 山城さん那覇工3年が支援装置

2017-10-04 09:45:53 | ニュース

三線演奏支援装置を製作した那覇工業高校3年の山城慧音さん(左)と指導した上原英之教諭=2日、浦添市の同校

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全身の筋肉が徐々に萎縮する筋ジストロフィー患者の三線演奏を支援する装置を開発した高校生がいる。那覇工業高校グラフィックアーツ科3年の山城慧音(さとね)さん(17)だ。障がい者のバンド「ケントミファミリー」のメンバー、西平直樹さん(29)=沖縄市=のために、光センサーを組み込んだコントローラーに指をのせるだけで弦を押さえることができる装置を約2年かけて作り上げた。装置を試した西平さんは「今までよりもきっと楽になるだろう。演奏が楽しみだ」と話した。

障がいがある親族が身近にいた山城さんは、幼い頃から「障がいがある人の役に立つ物を作りたい」という思いを心に秘めていた。高校入学後、筋ジストロフィー患者のための三線演奏支援装置を製作していた上原英之教諭(34)と出会い、その研究を引き継いだ。

西平さんは、筋ジストロフィーの症状が進行し、上原教諭が製作した押しボタン型コントローラーでボタンを押すのが困難になっていた。山城さんは上原教諭と西平さんの元に通い、ボタン式に代わり、握力を必要としない光センサーを組み込んだコントローラーに改良した。コントローラーに指を軽くのせるだけで、機械が三線の弦を押さえる仕組みだ。


山城さんが製作した三線演奏支援装置(那覇工業高校提供)
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改良で苦労した点は、コントローラーの持ち手であるグリップ部分の形や、弦を支える機械の角度の調整だ。「(グリップ部分の)1ミリの違いで指が動かなかったり負担が大きくなったりする」。現在も微調整を繰り返し、改良を重ねているという。

山城さんの開発は、研究者の間でも話題になり、9月26日に琉球大学で開催された電子情報通信学会九州支部の学生会講演会で、高校生として初めて研究成果を発表した。

西平さんは、年間60回以上、各地で演奏会を行っている。西平さんは「今後は右手の弾く操作も難しくなるから、それも支援装置を作ってくれたら」と期待を寄せた。

山城さんは、11月下旬に恩納村の沖縄科学技術大学院大学で開かれる国際学会でも発表する。(新垣若菜)

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島の生活、体験を 空き家提供“お試し移住”希望者募る うるま市の5離島

2017-10-04 00:28:55 | ニュース

沖縄県うるま市は、島しょ地域の少子高齢化や過疎化を食い止める解決策の一つとして、ことしから「うるまのお試し移住」を試験的に実施している。「うるま市島しょ地域活性化事業」の一環で、市内の島しょ地域への移住希望者が、空き家で最大10日間移住体験をすることができる。同事業の活用により、移住後の生活が疑似体験できるほか、地域とのマッチングや双方の相互交流を図る。


移住希望者の世話役として活躍する(右から)「まあるの種」の荒城幸子さん、クックとき枝さん=うるま市与那城の宮城島(プロモーションうるま提供)

お試し移住は、うるま市が昨年度実施した伊計島や平安座島、浜比嘉島、宮城島、津堅島の空き家調査で、活用可能な家を選定して実施している。将来的に移住を検討している人が対象で、1~4人まで受け入れ可能。4~10泊まで体験でき、希望者は宿泊日数にかかわらず1人当たり2千円と住居費として1組4千円が必要。

事業を請け負う「プロモーションうるま」によると、ことし1、2月には伊計島の空き家に8組を受け入れた。そのうち、1組が同体験を通じ伊計島への移住を決めたという。今回は1日から12月末まで、2度目となるお試し移住の希望者を呼び掛けている。

プロモーションうるまの仲宗根多恵美さんは「『お試し移住』中に、地域の人との交流や文化体験などを通じて関係を構築することができる」と移住を考える人にとって前向きな体験になると語る。さらに、高齢化や人口流出などの課題がある島しょ地域にとっても「移住希望者との交流で、人柄を知ることができ、地域の魅力の再発見にもつながる」と地域にとってもメリットになると話した。

お試し移住に関する問い合わせは(電話)098(923)5995。

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