J1規格スタジアムのイメージ図(沖縄県提供)
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沖縄県はこのほど、2023年度開業を目指すサッカーJ1規格スタジアムの整備基本計画をまとめた。那覇市の奥武山公園陸上競技場に2万人を収容でき、オリンピック代表戦やラグビーにも対応する。
コンサート会場などにも幅広く活用し、飲食店なども入る複合施設として検討する。試合がない日でも人が集まるよう周辺を含めて整備することで、施設の採算性確保を目指す。
スタジアムは延べ床面積4万7500平方メートル、地上6階建て。総事業費は178億円で、沖縄振興特別推進交付金(一括交付金)活用を含めた財源の確保を検討している。大型映像装置やVIPルームも備え、フットサルコートや立体駐車場も新たに設ける。
外壁にはサイネージ(電子看板)を備え、照明やそばを流れる国場川と一体的な景観を演出する。周辺一帯を県民だけでなく、観光客が訪れるような場所にする。
サッカー、ラグビーの試合やその他イベント開催による年間の観客消費額は30億3400万円、波及効果は45億4800万円と試算した。628人の新規雇用が誘発されると県は予想している。
スタジアムで得られる年間収入は、8934万~1億5千万円と試算した。芝の管理など施設維持のためには年間2億6344万~3億1344万円の支出を見込み、年間1億1316万~2億2410万円の赤字が生じる。
収支差をなくすため、飲食店が入る複合施設として検討する。モノレール2駅に近い利便性や周辺に宿泊・商業施設も多い地理的特性を生かした整備を計画中だ。
県スポーツ振興課は「県内からJ1チームを出すためにもスタジアムは必要だ。市街地に造ることで周辺への集客に寄与したい」と意義を語った。