メトロポリタン美術館に作品が収められた石川真生さん=26日、那覇市泉崎の琉球新報社
写真家の石川真生さん(65)の写真「赤花 アカバナー 沖縄の女」シリーズの10点が、米ニューヨーク市のメトロポリタン美術館に収蔵されることが決まった。同美術館のホームページ上で先月公表された。石川さんが27日、自身の会員制交流サイト(SNS)で伝えた。
2017年11月に、写真専門の見本市「パリフォト」に参加した際、メトロポリタン美術館の学芸員が訪れ、その場で収蔵の話になったという。
石川さんは「メイドインオキナワを“見れ見れ攻撃”したい私としては、とてもうれしい。沖縄の写真を米国の美術館が未来永劫(えいごう)管理して、見せてくれるのはありがたい」と話した。
作品は1975~77年にかけて、コザや金武で撮影した基地の町で働く女性が中心の写真。黒人を相手に働く女性を見下す人が多かった当時、「何が悪いの」と強くたくましく、とても明るく生きる女性たちに石川さんは大きな影響を受けたという。
「作品に対し、政治的背景などを考える人が日本には多いが、外国では純粋に明るい表情の彼女たちへの評価が高かった」と語った。
石川さんの作品が海外の美術館に収蔵されるのは、米ヒューストン美術館に次いで2館目。
現在、沖縄の歴史を写真に収める「大琉球写真絵巻」に取り組んでおり、8月21から26日まで、那覇市民ギャラリーで最新作パート5を含む全パートの展示会を開催する。
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