9.11について

2001年の9.11事件や、その他色々な感想、思い、などを書いていけたらなと、思っています。

9.11について 天野統康 著<詐欺 経済学原論>

2016年11月25日 | 日記
とあるスナックで

コー
この際に、銀行の、銀行だけが持っている<信用創造機能>を徹底的に勉強したいな。天野統康のこの本の p-178

「銀行は預かったお金を貸し付けている」という誤解は、広く市民の間で共有されている。その誤解を生じさせている一つの原因が預貸率という言葉だ。
預貸率というのは、銀行の資産の側の貸出金と、負債の側の預金の比率のことである。世間一般では、銀行が預かったお金を貸し出していると思われている。そのため預貸率は、銀行が預かったお金をどれだけ貸出したのかを測る基準と認識されている。
しかし、これは大いなる誤解である。
銀行が実際に預かったお金を貸出しているわけではないことは前述した。実際は無から貸出金を作り出し、同時に預金が会計上で無から発生する。そのため、銀行がいくら貸出しても、預かっている預金は一円も減らないのである。

この単純な信用創造の現実を理解していないために、人類は様々なペテンにかけられてきた

まさに経済の詐欺学の第一の原理なのである。
この誤解が世間に中央銀行の金融政策の意味や景気変動が起こる原因を理解できないようにさせている。その誤解のさせ方については詐欺学のポイント3で後述する。

ところで、銀行が自ら貸し出すことで、無から現金を作れるならば、なぜ、市場から預金をしてもらおうと一生懸命に営業するのだろうか?多くの人が思う疑問である。その主な理由は次のとおりである。
* 銀行は預金を引き落とされる時に決済として現金を必要とする
* 銀行は預金準備率分の現金を確保しなければならない
* 銀行は国債や株などの資産性商品を購入するために現金が必要である


市場から現金を預かると、銀行の帳簿には「資産の現金」、「負債の預金」が計上されるが、その資産の現金が様々な形で活用できるために銀行は現金を預けてもらおうと営業するのである。
以上で、資本主義経済を操作する詐欺学のポイント2の説明を終了する。


貸出金は無から作れるからといって、無限に融資をすることが出来るわけではない。いくつもの規制がかかっている。一つは、預金準備率である。中央銀行に預ける現金(中銀預金)と預金の比率である。銀行が貸し出すと、必然的に負債の側に預金が創造される。そのため、貸出金は、預金準備率の範囲に制限されている。もう一つは、貸出金が引き落とされる時に必要とされる現金によって規制される。
貸出金は融資を受けた側に預金が発生する。使うから借りるわけで、借りた預金はその口座から引き出される。そのため、貸出を行った銀行は預金の引き出し分に対処するために、現金を用意しなくてはならない。つまり自らが保有するハイパワードマネーに規制される。また自己資本比率のように会計の規制も受けている。
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