おじたん。的ぶろぐ生活。

おじたん。である。語るんである。

おいらが来たりておおいに語り合う。

2005-08-11 08:28:00 | 我思う、故に書くなりよ。
久々に「おいら」氏が来た…。(2月5日の記事参照)

「妄想の貴公子」とも「ダースオイラー」とも呼ばれる「おいら」氏がうっかりやって来たので、クソ暑い中ろくなおもてなしもせずに、あれやこれや語り合うハメになった。

これじゃあまるで「迷惑な来訪者」扱いだが、実はそうでもない。マルチ・クリエーター(当社比とか自称)として活躍するおいら氏はなかなかセンスの良い感覚の持ち主で、かつて「地獄の番犬」とか「狂犬の牙」と呼ばれていた頃が想像も付かないほどに、

「大人になったな…アイツも…フッ…」

と、うならせるモノがある。

後輩のこうした成長振りを見るのは実に楽しくもあるし、こちらも勉強になる。

さて、クソ暑い中語り合った中で「次世代のクリエーター」について語り合った件ではお互いの意見の一致を見た。彼もクリエーター(自称とか詐称とか)として日々精進しているワケで、やはり気になるトコロはあるのだろう。

今の子供の「面倒くさがり」が創造心を生むコト無く、受身のみの現実を憂いているのである。かつて、おじたん。達の「夏休み」は与えられた宿題以外に、与えられもしない「工作」に勤しむのが常であった。与えられた宿題は提出しなくとも、与えられていない「工作」は必ず学校に持っていくのが「始業式」でもある。

「マブチのモーター」と「タミヤの工作セット」はそれらの「工作」の必需品でもあり、欠かせないアイテムとして必ず夏には「文具店」に足を運び、得体の知れない「工作」に時間を忘れて勤しんでいたワケだ。

誰よりも速い車や船を作ったり、誰よりも「カッコイイ!」を目指して「オリジナル」のデザインを追求するのは当然のコトで、親や兄ちゃんの手を借りるのは「ご法度」。上級生の技術をそれとなく盗むのはアリだが、明らかな「パクリ」は罵倒の末の「村八分」が待っていたりもしたキビシイ世界でもあった。

また、工作には怪我も付き物で、やれ彫刻刀をブッ刺しただの、キリで穴あけただの、トンカチで指潰して爪が真っ黒だの…そんなスプラッターは当たり前でもあり、「男の勲章」として暫くの間は輝くモノでもあったのだ。

これが、今の子供にはあまり見られない。プラモデルさえ面倒だと…敬遠されるそうだから無理も無いが、簡単なキットを親が与えてそれを提出すると言う、ていたらくな現実が蔓延していると言う。親が作った「ガンプラ」を堂々と持っていく子供もいると言う。

そんなこんなが、次世代の「クリエーターになりえるのか?」と言う疑問と懸念をおいら氏は投げ掛けている。お説ごもっとも。技術大国・日本の将来は危うい。

そもそも、それらの「子供」の親がダメなんじゃないのか? と、おじたん。は思っている。私と同世代か、それ以下と言う事になるが、そう言う経験は持っている世代だと思うが、その子供達にそうした経験をさせるコト無く育てているのではないかと。子供の中での「流行」ってモノもあるので、そうしたトレンドに合わせて親が買って与えると言う場合もあるが、何か「安易な方向」へ向かっているだけで、その修正が見られないのではないだろうか? また、そうした事への危惧も感じていないのではないだろうか?

ゲームだけ与えておけば、怪我もしないし部屋も汚れない、友達同士の話題にはぐれる事が無いのは確かだけれど、それで終わってしまったら、何かを生み出す、生み出すために考えてみる…と言う「心」の成長する機会が無い。そうした機会に恵まれないままに成長し、社会の構成に一役買う立場になった時、そこはどうなるんだろう?

おいら氏もそこを危惧している。アートにしてもテクノロジーにしても、目の肥えた人間がいて、良い物を選ぶ、悪い物をはじく、そんな取捨択一の中で全体としての「レベル」は向上していくモノで、このままではそうした受け継がれて来た世界が「瓦解」してしまうのでは無いだろうか。

すでにそれらの兆候は、全ての分野で始まっていると、おじたん。は思う。写真や映画、絵画、音楽でもそうだし、文学でもそうだ。「似た様なモノ」の氾濫の中で、取り敢えず何かを選んでいるだけに過ぎないと言う気が、自分の生活の中でも感じるコトが多い。

また、ヒドク心配しなくても秀でた人材はいる…とも言える。中には「おおおっ!」ってモノもある。だが、数える位にしかいないし、後を追う者も見当たらないのも事実じゃないかと。いたとしても、そのレベルはどうなのか…。

そうした「創造心」すら萎えさせる、余裕の無い社会になってしまったんだろうか…。

話は「解散総選挙」に及ぶ。

おいら氏にとってもエポックメイキングな出来事と映ったらしい。政治の話が彼の口から出るとは思ってもいなかった。かつては「アナーキスト」を自他共に認めさせるほどのアバンギャルドな行動力の持ち主で、その頃から持ち合わせた「妄想癖」も相まって「話20%の男」として異名を馳せた彼である。社会に揉まれてそうした「持ち味」がマイルドになってしまったコトは、先輩として「ふがいない…」とは思うが、もう、彼も私も「中年」なのである。年相応…と。

「郵政民営化」では若干の意見の相違はあったみたいだが、首相のかつてない「やる気」に対しての評価は一致を見た。「なかなかやりおる…」と言う点においてだが、同時に、彼が持つ不満点も理解出来るトコロ。

「国民に対して説明不足である」
「議論が尽くされておらず、それすらも伝わらない」
「なぜ先に郵政改革なのか?」

まぁ、そんなトコロだが、お説ごもっとも。間違いない。

だが、反対派がそれを崩せるだけの「対案」を提示でき、国民への理解を努めたか? と言うと、残念ながら最大野党の民主党ですら出来ていない。反対のみに終始する姿勢が目立ち、改革阻止、現状維持と庇護にしか映らない。二言目は必ず「小泉政権の打倒」となり、「改革をどうしたいのか?」と言う肝心なトコロが聞こえて来ない。

個々の政治家の発言をTV番組で見ると、決して悪いモノでは無い。そうした意見のぶつかり合いは「TV番組」で行うのではなく、「国会」で行うべきものなのに、それが無い。国会議員の本分を忘れた政治家が「国会」に集まったトコロで、反対も賛成もヘッタクレも無い…。

自らの地位に固執してわめき立てているに過ぎない姿にしか、映らないんである。

そうした中で、自民党、小泉首相がベストなのか? と言えばそうとも限らない。おいら氏の抱く不満はもっともな事である。「国民不在」と言われても致し方ないだけの「頑なな姿勢」は見ての通りである。

だが、我々が期待している政治家の姿が、彼らには「見えている」「見えて来た」のは事実と言う点で意見は一致している。他の連中は「何してんの?」って事しか見えて来ないせいもある。そんなこんなの今までに辟易していたのは彼も私も同じだったんだろう。

民主党は「マニフェストうんちゃら…」と、報道を見たが、カタチに拘って肝心なコトが見えてない。相手は強固な「マニフェスト」を突きつけての解散総選挙であって、その中身は一貫しており、至極シンプルだ。ゴチャゴチャしたマニフェストに時間を割いている間など本来は無いハズ。日本の政治にスタイリッシュな物を求めるのも結構だが、政権政党を狙うにしては現実離れしている様にしか映らないのが悲しい。TVで良い事を言っている政治家が多く居る政党だけに、残念でもある。

そんなこんなを危惧するおいら氏とおじたん。ではあるが、自身の身を案じなくて良いのか? と話は変わる。無業無職なおじたん。の現状は深刻でもあり、それを案じるおいら氏とて、順風満帆では無いみたいだし。

「てめえの心配の方が先だろっ!!」

って事だ。だが、そういう諸般の危惧を憂い、語り合う中から新たな「創造」も生まれる。お互いの見聞を広めあう事で、同じ意見も違う意見もそこに生まれ、それを創造へと昇華させるだけのエネルギーも生まれるんだろうと思う。小さな異文化交流であっても、そこから何かしなければいけない扇動に駆り立てられると言うのも「アリ」だ。

眺めているだけの文化や社会、受身だけの文化や社会を危惧する身ならば、何かしておかないのも「話20%」で終わる。成長著しい「おいら」氏と何かセッションを組めたら面白いと思う。

そんな「おいら」氏のブログはここ…。

男の買い物日記(物欲がとまらない)
http://blog.livedoor.jp/oceanslowwalker1/

彼のブログは面白いが「毒」が無い。何か「軟弱な無難さ…」が漂い、そういうスタイルで通しているのだろうが、実にもったいない。

「スレッジハンマー」「トーキングヘッズ」とさえ謳われた暴言卑語の数々には、鋭く社会を抉ってトドメを刺すだけのインパクトと緻密さ、相手を立ち直らせる事さえ断じて許さない完膚無きまでに叩きのめす絶大な打撃力さえあったハズだ。唐突に繰り出され吐かれるそれらの数々に、私らは驚嘆し、快楽さえ覚え歓喜の声と惜しみない賞賛の嵐で応えたモノだが、それが無い…。何に「迎合」する身に成り下がったのかしらんが、いつまでも羊の皮を被っている事が良い事では無いだろう。

「宣伝相ゲッベルスの再来」とも「ジャンキー大山の幽体離脱」とさえ言われ、絶賛されたかつての栄光を捨ててしまったのかと、丸みを帯びた事を悲しむ。再び「ダークフォース」に目覚めて辺り構わず斬りまくる事が「必要」だと、君自身が感じているハズだ。

「妄想の貴公子」もまだまだこんなもんじゃない。

あの「濃さ」と「深さ」はどこへ忘れてきた? 「作為的なワープ失敗による亜空間への放浪」とも「空間ロストワールドメッキ作製機」とも形容され、

「いや、こんなコトもあろうかと…」

と、地球防衛軍連合艦隊独立艦ヤマト所属の某真田技師長・工場長(のちに副長)バリに満を持して持ち出されるオーバーテクノロジーすら超越した最終兵器並みの威力さえ合わせ持った、並列2連装拡散波動砲の如く周囲を包み込む異様な雰囲気と共に繰り広げられる「パラダイス オブ ヘル」「神々の戦場」「美しい荒廃の大地」はどーした? 「グランドマイスター オブ パラノイア」の称号を我々が授けたのは間違いだったと言うのか? 否、そうでは無い。

君が熱く妄想を語るとき、その目には「マーガレット」の表紙を飾るが如く無数の星が輝き、意味も無く周囲に薔薇の花が咲き乱れ、その香りに酔いしれると共に味わう棘の鋭い痛さ…。ある時は重核子爆弾のキノコ雲が乱立し、黒い雨に打たれる心地よさと野戦服ごと爛れ溶解していく己の皮膚を見る恐怖感と絶望感に、我々が「耽美なるトラウマ」にじんわりと、そしてこんがりと侵されて行く様を私は知っている。

我らをある時は悦楽の境地に、そしてまたある時は恐怖と絶望の小山ゆうえんちに誘う君の姿に、

「神を見た…」

と、低く呻く様につぶやきながら失神した多くの受難者とも被災者とも呼ぶべき先輩や同級や後輩の、ヒクヒク悶え苦しむ姿の優美なる光景と失禁の芳しい芳香の眩暈を忘れてはいまい…。そして無常にも君が彼らに畳み掛けトドメ刺す、

「岡…エースを狙え…」

の、その一言に絶命の悲しみと再生の至福を与えられたではないか。

「ジーク! おいらー!」
「おいらーは我々と共にっ!」

の歓喜と深い忠誠の声と共に…。

あの頃、遠い将来の『オールナイトニッポン水曜日の2部』あたりから、彼の「妄想の福音」が届く事を頑なに信じ、それに夢と希望を託しながら現実との戦いに散っていった多くの「おいら武装親衛隊」の英霊をヴァルハラへ誘わずして何が「妄想の貴公子」なのか。オールナイトニッポン特別番組「さらば宇宙戦艦ヤマト~愛の戦士たち~」を4時間ブッ通しで聞きながら、完璧にCMをカットすべくカセットデッキのポーズボタンから離れない指先の震えと、涙と感動の嗚咽と鼻水にまみれ、得体の知れない汁と闘わなければならなかった己の姿に、

「ああ、いつの日か『妄想の福音』でもこれ以上の感動が味わえるのか…いいや、明日は学校休んじゃえ…」

と、無慈悲で残酷な現実に僅かな夢と希望を、寝不足とラジオなのに意味も無くあけ続けた目玉に充血と、コーヒー飲み過ぎたお腹にグルグル感を携えて、明け方の4時の時報と共に「最大の現実逃避」の大義名分として与えるハズではなかったのか?

君の胸に秘めた「ダイヤモンド及び剣付黄金柏葉騎士十字章」の輝きを取り戻し、英霊と、新たなる迷える小羊と共にカンプバタリオンを組み従え、

『嗚呼、栄光のおいら親衛隊がゆく』
『さぁ、おいらの旗を掲げよう!』
『おいら武装親衛隊は敵地を進む』
『おいら鋼鉄の処女挺身隊はおいらのかたわらに』

などを声高らかに口ずさみながら颯爽とこの電脳の世界をマーチで飾るべきでは無いのか? かつて「おいらーユーゲント」として君の勇姿に身悶え、輝かしい明日を信じて青春を邁進した若い世代も、今ではすっかり落ち着いた良い大人になったのだ。そうした者達が現実に打ちひしがれ、絶望のバンザイ・クリフへと疲れた足を引きずりながらも悲しみに満ちた目でうつむき、歩む姿を見ても、その者達への責任すらも怠惰の彼方へ忘れて来たと言うのか? 

ああ、整然と列を保ったまま「おいらー」の旗を掲げ、勇猛果敢に荒廃した都市を行進するおいら武装親衛隊とおいらーユーゲントの靴の音の響き渡ること! そしてその顔のどれもが自信に満ち溢れ、輝いてる様がなんと美しいこと! どこまでもこだまする『おいら親衛隊隊歌』に合わせておいらーの小旗を振って彼らの勇姿に応える民衆の波のなんたる高さ! なんたる厚さ! なんたる幸せに満ち溢れた顔! 君はこの素晴らしささえ妄想出来なくなったと言うのだろうか…。

写真の腕も確実に上がっているが、彼なりの「視点」の良さはこんなもんじゃ無いハズで、コメンターが度肝を抜かれるモノはまだ出ていない。より多くの名作に目を通せば、自分の技量とするだけの力があるので今後に期待が持てるし、多くのコメンターもそれを望んでいるハズだ。「完全なる美」の追求こそが民衆を虜にして止まないと、知っていると思う。

ライフタウン西部戦線の、無数の墓碑を果てしなく望む丘の上の要塞で、共に科学特車隊として現・某県立高校校長の若き日のいい加減さと横暴さに満ち溢れた顧問然としたその姿と闘った日々を思い出して欲しい…。我らがあの日の輝きを取り戻さずして、後に続く者達の明日への希望と歓喜は無いのだから…。

総統特例第2134-2「遥かなるおいらーのこだまは山々をめぐる」より抜粋。

Comments (2)
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