おじたん。的ぶろぐ生活。

おじたん。である。語るんである。

めざせ! プリキュアっ!

2007-02-12 01:34:29 | 我思う、故に書くなりよ。
4歳になった姪は、幼稚園とか保育園とか、そうした類の園に縁が無く、ようやく保育園に入園できた次第…。

少子化のお陰で、近所にマブ達もおらず、集団で生活するとか、徒党を組んで学習する機会が少ないまま小学校入学を迎えてしまうのか…と、少なからず心配はしていたのだが、今ではたくさんのお友達が出来てうれしそうである。

おじたんも彼女のお友達の1人なのだが、一緒に遊んでいても、幼稚園や保育園にはもっとたくさんのお友達がいる事を知っており、

「いっぱいのお友達と遊びたいなー…」

と、語っていた。そんな彼女の将来の夢は、「お花屋さん」を世を忍ぶ仮の姿にしつつ、本業は「プリキュア」なのである。なかなか戦略的思想が誠によろしい…。

でまぁ、4歳の女の子といえば「ちっちゃい…」ってのが誰にでもイメージとしてあるんだが、実物は「デカイ」「まるまるとしている」と、要するに「デブ」。

「おー。Cちゃん丸々としてお腹ぷよぷよだねぇ~?」
「おじたん。Cのおねえちゃんも足はぷよぷよなんだよ…ハァ…(何故かため息…)」

大きいおねえちゃんが2人もいるCちゃんいわく、最近のじょしこーせーのフトモモがぷよぷよらしい…。それはともかくとして、4歳で早くもメタボリックな心配をせにゃならんコトは大問題でもある。小児糖尿病にでもなってしまったら、えらい苦労しなけりゃならなくなる…。

そんなワケで、メタボリック化の阻止と、運動能力の向上と、将来のオリンピック出場と金メダルの獲得を兼ねて、母親はCちゃんをスイミング・スクールに入校させるコトにしたのである。

でまぁ、先日、おじたんもそのスクールでの様子を伺い知るために一緒に行ってみた。

おじたんは小学生の時には普通に泳いでいたので、そうしたスクールに足を運んだ事も、運ぶ事を強制された事も無い。泳ぐのは1年で夏の間に限られるか、不慮の事故で海に落ちた時以外である。そんなもんだから、生まれて始めてスイミングスクールってもんを「知る」ワケである。

いつもなら、姪には母が付き添って、プールの外から様子を見守っているが、この日は母は所用で席を外さねばならず、代わりにお兄ちゃんである甥とおじたんが見守るコトになった。

そんな、いつもと違う…って事態からなのか、入念に行われる準備体操の時から、姪は泣き出してしまった。ガラス越しに観ていると、運動はほとんどしておらず、涙を拭いながら「ヒク…ヒック…」しているだけである。30分掛けて行われる体操の間、ずっとそうであったので、ちょいと心配になってきてしまった…。

やがて、先生に連れられて、本馬場入場…いや…プールサイドに…。

腰には万一に備えて、浮力のための発泡材が巻きつけられており、金魚のフンよろしく連なっててくてく歩いていく…。ちょうど、おじたんとお兄ちゃんの前を通ると、泣き腫らしながらも手を振っている…。

母が言うには、Cちゃんは「一番泳げないコース」なのだそうで、「水に親しむ…」ってだけの授業らしい。大きなプールの1コースの1画を浅瀬にして、そこを歩くなり、ちょいと浮くなりして何やらイゴイゴしている…。

「やはり、Cちゃんはデブだなぁ…」

ほぼ同じ年齢らしき子供の集団であるハズなのだが、1人だけでかくて、丸々としている…。

あまりイゴイゴに変化が無いので、他のコースに目をやると、Cちゃんとあまり変わらないか、それ以下って歳に見える子供が15mくらいをバリバリ泳いでいたりする…。まだ「息継ぎ」があまり上手くは見えないが、大人でもこれくらいならたくさんいるんじゃないか…ってレベルだ。意識してクロールに勤しむので、ぎこちないが、あの歳であの泳ぎは立派である。さしづめ、「シシャモ」か「ワカサギ」が泳いでいる感じ…。さすがスイミング・スクール…。

さて、スイミング・スクールと言えば、やはり美人の先生がつきもので、男子なら憧れのトップ3には確実に入れるべきモノである。

てなワケで、スモーク越しのメガネの奥からキョロキョロと探してみたが、イメージとしてここに居て欲しいナイス・バディーな美人の先生は見当たらぬ…。ぬ…!

ナイス・バディーはともかく、得てしてこの系統の達人は美人でも筋骨隆隆…ってのがセオリーだったりするのだが、例えれば「本マグロ」の様な方はおらず、どちらかと言えば「秋刀魚」系の、いかにも水の抵抗がほとんど無さそうな方が…。

「がっ、がっくしだよ…」

心の底ではマジでそう、叫んでいたが、若いお母さん方に混じっての見学である。まかり間違っても本当に叫んではマズ過ぎる…。

ガラス越しの一番手前でずーっと泳いでいた先生も、秋刀魚系ではあったが、さすがに先生だけあって泳ぎがキレイ。泳ぐとはまさにこのコトを言うのだな…と、痛く感心してしまった。オリンピックとか、競泳とかでみるパワフルな物では無いのだが、素人が泳ぐのとは違い、ゆったり泳いでいる姿は無駄が全く無い。空気の中を飛んでいるかのように、すーーーっと…。

秋刀魚が競泳水着を着ている…と表現するよりも、ヤリイカが…って感じで、流れると言うか、そこに水など無い…かの様に進んでは折り返し、また進んでいく…。イメージとしてそこにいて欲しいのは「本マグロ」なのだが、本当に美しいのは「秋刀魚」なのであると齢40にして悟った…。美し過ぎるよ…秋刀魚…。

甥のピアノも驚いたが、姪の水泳も続ければスゴイコトになりそうだ。少なくとも、こうした先生に教わり、泳ぎを身に着けるというコトは、何もしていないよりも大きなアドバンテージになる。確実に…。

と、同時に、メタボリックなども心配しなくても良くなるだろう。今はまだ、ボンレスハムが洗い桶で浮いている感じだが、いつの日にかシシャモとなり、秋刀魚になるのかマグロになるのか、正しく美しく泳げると言う技術を身につける日も来るんだろう。

ほどなくして、授業が終わり、先に戻った母と一緒にCちゃんは戻ってきた。始まりから暫くは泣いていたが、戻った顔に涙は無い。まだ泳ぎには程遠いが、充実感で溢れている。

「Cちゃん。一生懸命泳ぎを勉強して、あの先生みたいにスマートにならないと『プリキュア』にはなれないと思うゾ…。」

「おじたん、Cちゃんは頑張るよ。プリキュアにならないとね。」

ボンレスハムは競泳水着の秋刀魚の夢をみるのである…。

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