おじたん。的ぶろぐ生活。

おじたん。である。語るんである。

やられた…6。

2013-07-03 21:20:42 | 我思う、故に書くなりよ。
4日目はステントを入れるPCI治療が行われたので、また両腕があれこれと動かすのに不自由になり…あまり明確に記録を残しておりませんが…。

ERで処置を受けた際のPCI治療と違い、改めての事ですので、あれこれと見聞きしておいたつもりですが…スマホ片手に…って事も出来ませんでね…。

まぁ、穴あけてあれこれしてもらいましたが、あれこれするのに何か痛いかと言えば、全く判らないんですね。むしろ、その最中に、穴のあたりを…左手首の少し胴体よりですけれど、ここを強く圧迫されながら事が進むんです。

でまぁ、穴を開けるに麻酔を塗ったり打ったりしているので、それ自体は痛くないんですが、強い圧迫が地味に痛くなって来てですね…まぁ、我慢出来ないワケではないんですが、相当に地味に長く痛いものなのです。

相変わらず、メガネが無いままなので、何をやってるのか見ても見えませんから、見ませんでしたが、複数のモニター画面の一部を見る限りは極めて順調に進みまして…小一時間で終了。ちょっと確認してませんが、ステントを2つ入れた模様で、バルーン自体は4つかな…な感じ。

これ、自分の心臓の上を這っている血管に行われているわけで…かと言って、心臓が何か感じている事も無いんで、とても不思議な感覚でした。あれこれ、痛い? とか、簡単な状況説明とかドクターが語ってくれるので、こちらは返事するだけですけれど、まぁあんまり口挟むのもアレでしょうから黙ってましたけど、しゃべってもいい感じにリラックスしながらでした。

まぁ無事に終わったものの、止血のための圧迫はまたそれだけで鈍く重く痛いんでしてね…しばらくは添え木と一緒にがっちり押さえ込まれるのですな。しっかりとテコの原理を用いたベルト的なモノを巻かれて。

もう、後は部屋に戻って寝るだけ…で、楽しみは食事くらいなものですが、スマホの充電ケーブルが届いたので、ツイートも盛んに出来るし、ワンセグも見られるし、ラジオも聴ける…ってブラボーな事に。

スマホのラジコから、InterFMのLHRが聴こえて来たときは、泣きました…。

もう、2度と聴けないと…そう思ったもんですから…。あのまま、三途の川を渡る事があったら、間違いなく聴けなくなると思ったんですね…。その後、デイブ フロム ショー。泣きました…。また、あの声が聴ける。そうした実感がこみ上げて、泣きました…。三途の川の手前で、それら全てを諦めないといけないのか…と、ちょっと悔しくも思ったんですね。

それでも、あの気持ちいい世界なら、それでもいいかと…思った事も事実です。だけれど、おじたん。はこちらの世界に戻りました…。だから、余計にうれしくて。

病棟は思いの他、ワンセグの電波の入りが良好で、観たい番組はほぼ観ることが出来ました。まぁ、大部屋ですので基本、イヤホン・ヘッドホン装着が義務なんですけれど、電源取ると装着できないし、持って来てないし、コンビニで売ってもいないタイプなので…。

とまぁ、大きな山は越えましたので、後はクスリを飲んで、安静に…って事ですけれど、実際にはうろうろしちゃってですねぇ…と言うのも、相変わらず部屋が暑いんですな…かくかくしかじかで…。そうした治療の後も、様子見って事には変わりなく、処置室への行き帰りは車椅子でしたけれど、つけっぱの心電モニターが異常を発する事も無かったみたいで、まぁ自重しながら涼しい場所を求めてうろうろと…。

そうこうしていると、あれやこれや周りを見る余裕ってのが出て来て、自分の知っている大きな病院とは違った面が見えて来ました。

幸い、自分を担当してくれた看護士さんはとても優秀な方ばかりなので、何か大きな不満を抱いたり、実際に困った事には遭いませんでしたけれど、他の患者さんとのやり取りを聴いたり、見たりしていると、結構困った事が見えても来るんですね…。

新しく出来たばかりの病院ですので、スタッフも比較的若い人が多いんですが…見るからにベテラン…って看護士を見掛ける事が無かったのです。これはちょっと組織的には珍しいかなと思っているのですが…病棟って単位で中ボスや大ボス、ラスボスに相当する様な人間が見当たらないのですな…。

なにか、若い人ばかりでワイワイやっている…って感じが拭えず、そうした事から来ているのではなかろうかな事が目立ってきます。

その1つは…病棟は静か…ってのがどこでも基本なのですが…あまりそうでない。話し声にしても、機材を移動する、棚を開け閉めする…そうした事に起因する音がやたらと大きいのです。まぁ、昼間ならまだねぇ、それほど気を気を使わなくても…な感じはありますけれど、夜間でもあまりそうした配慮をしているフシが無いみたいなんですね…。

まぁ、これは患者とて同じでしてね、他人に配慮して、息を潜めて…なんて事はもう無いに等しいんですな。夜中だろうがなんだろうが、大きな音を立てても気にしているフシがありませんけどね…。比較的、女性部屋ではそうしたモラル的な暗黙の了解がしっかりとあったりしますけれど、オヤジの集まる部屋はどこでも騒々しいワケで。

「お前はニワトリか…」

そう思ってしまう看護士が結構多くいる事も見受けられました。何の事かと言えば、患者さんがお願いしている事を、三歩歩いたら忘れてるだろう…って事です。お願いはちゃんと聞いているのですが、その応えが返って来るまでえらく時間が掛かったり、全く返って来なかったり…。

単純に人手の少ない時間帯もあったりするワケですから、全てが…ってのも難しい事は判りますけれど、無駄なお願いや無茶な要望をしているわけでは無いにも関わらず、その願いがどこかへ行ってしまうんです…。これは、動くのもままならない患者からしてみれば、ひどく悲しい事です。

そうした事が顕著に現れるのは、シフトの切り替えに伴う事が多く、患者の情報の伝達・共有が全くうまく行っていない事にあるみたいです。

まぁ、中ボスも大ボスもいないみたいだから諦めるか…って、患者仲間では話していたのですがね…。

でも、中にはしっかりした看護士さんもいて、他の患者さんに比べたら優先度が低いだろうお願いでもちゃんと覚えていて、しっかりと応えてくれるんですね。個人の力量って言うか、経験豊富なだけに対処能力も高いみたいで、誰からも、どこからも、声が掛かり、その先には笑顔があったりするんですよ。若いのに凄いなぁ…と、思ったら、しっかりとベテランなんですね。

「あなたは戴帽式をされた方?」

そう、伺うと、歳がバレそうだと恥ずかしがりながらも、そうだと応えてくれました。戴帽式ってのは、看護士になるにあたって行われるセレモニーなのですが、ナイチンゲールに誓いを立て、ナースキャップを戴く…ってモノです。

これ、ナースキャップが不衛生…って事で、ナースキャップと共にセレモニーそのものを辞めちゃったところがほとんどなのですね。まぁ、希望者が多かったらやる…ってところもあるみたいですが…、人の命に携わるプロになるためのファースト・ステージだったかと思うんです。

何のための看護なのか? 誰の為の看護なのか? どこに自身の立場を置いて、その仕事に身を捧げるのか? そうした基本をしっかりと身に付ける、あるいは身に付けた証としてのセレモニーが昔はあったのですが、今はそれが無い…。

女性ならまぁそうした点を大きく外さない感じではありましたけれど、昨今じゃ男性の看護士も増えています。

私が見た男性看護士は…非常に残念な者で、自身の仕事しか頭に無いんですね…。

一見すると、丁寧な受け答えで作業を進め、行うのですが、患者を主体に考えていないので、扱いが雑なのです。まさに『ニワトリ脳』な持ち主で、自身の都合で作業が終わればいいので、患者の都合は二の次になりますな。

そうしたのを目にしていたので、看護士じゃなく、コメディカルの人がやってんのかと思いましたが…看護士なんですな。基本すら出来ておらず、患者の氏名をフルネームで確認するのがデフォルトであるにも関わらず、やらない…。食事を配る際にも、誰もがやって当たり前の確認をやらない…。

「アンタ、名前の確認はよ? お?」

オレに言われてビビってるくらいですから…基本が全く出来ていないんですな…。

まぁ、病棟には看護士だけでなく、医者もたまにいるし、サポート専従の人もいるし、お掃除だけの人もいるんで、結構な人の数が昼間にはいるのですが…ユニフォームが明確な人は一部に限られている上に、似たり寄ったりなデザインなので、誰がどうなんだか一目で判別出来ないって問題もあります。単純に『色分け』でもされていれば、患者にとっても明確に判り、声も掛けやすくなると思うんですけれどねぇ…新しい病院にしてはちょいとお粗末な感じで…。

まぁ、そんな男性看護士が夜勤に就いた晩に事件は起きましたよ…。

点滴の交換に失敗した挙句、患者に無断でドタバタと取り繕う始末…夜間なので寝ていると思ったんでしょうかねぇ…ただ歩くだけでもドタバタなのに、女性看護士なら必ず患者が寝ていてもやさしく声を掛けて起してから作業を行うのですけれど、何を慌てて飛び込んで来てやってんだか…。短い点滴だから、その始末に来たそうなのですけれど…。患者さんはしっかりと起きていたんですな…。

そりゃ、普段なら了解の下で行われる作業を何の声掛けもせずにドタバタとやって来てバタバタと帰って行かれたら、何されたんだか不安でしょうがありませんわな…。

翌朝、患者さんは怒り心頭で問い詰めてましたよ…。まぁ、患者さんが問い質したんで、概ねそうだろう答えを返してましたが…本来なら言い訳を説明するんじゃなく頭下げて謝るんだろう事ですけれど、それすら薄い…。もちろん、言葉では謝罪してましたよ…。でも、薄いのなんの…。

医療過誤でも起きやしないかと…ハラハラなケースでしたが…そんなためにも患者の名前、生年月日の確認が行われてもいるんです。

ところが逆に…彼ら彼女らのぶら下げているIDカードなのか名札なのか、写真付ではありますが、名前が極端に小さく細い字体なんですな…。メガネを失くした私には提示されたって読めないし…。中には、これ旧姓です…なんてのもいて、その役目すらキチンと判っていない感じ…。フルネームはさておき、苗字だけでも大きくハッキリと視認できる大きさにしないとぶら下げている意味がありませんな…。

安心できるベテランが夜勤を勤める夜ってのはね、患者さんも安らかに眠れるんでしょう。たまにアラート音は響きますが、概ね静かな夜なんですよ…。

さて、そのベテランにもいろいろいるワケで…。

やはり、必ず患者と接するのが看護士なワケでね、さりげなく患者を気遣う姿勢ってのは経験と技量にも裏打ちされてくるものでしょうか。

ところが…そうした自身の経験や技量をあたかもひけらかす様に患者と接する看護士がいたりするんです。それはそれで、患者さんにしてみれば安心材料の1つである情報ではありますが…じゃあ、アンタ以外の看護士はどうなの? ダメなの? って事にもなるんです。そうした看護士が1回でも『ニワトリ脳』を披露しちゃったら…全滅になっちゃうワケですよね…アンタが言うとおりなら…。

これ、結構ダメなんですよ。ただでさえ患者の情報の共有・伝達がうまく行ってないんだから。病棟が病棟なだけに、そんなんで大丈夫か? って不安になりますが…そうしたのを実際に見て、やはり不安には思いますな…。

ひょっとして…これが新しい病院のスタイル? って、患者仲間と話してたりもしましたが、基本、それはないだろう…って事でね、各々がここを退院して行く時に、目安箱に書き残しておこう…って事になりました。幸か不幸か、私が先に退院出来ましたので、まとめたモノを病院に残しておく事に…。ブログでは先行公開ですが、これは匿名で書いているブログですので、どこのどの病院ってのは書きません。病院に残す方には堂々と本名で。

そりゃそうです。実際に救急車で運ばれ、入院していたし、大変お世話になった病院で、お世話になった方々がたくさんいます。その病院を少しでも良い方向に動いてもらいたいってのは決してうがった気持ちじゃないんです。これからも通う必要があるわけだし、人に勧めたい病院でもあって欲しいしね…。

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やられた…5。

2013-07-03 19:20:26 | 我思う、故に書くなりよ。
そんなこんなで3日目あたりに突入します。

最初からスマホが手元に残れば、もう少し明確に記録できたのですが、電池の無いスマホじゃあねぇ…何も出来ないしねぇ…。

次の日に本格的なPCI治療でステントを入れる…って事ですんで、検査とかあったかと思うのですが、記録してませんし、記憶もおぼろげ…。

倒れる前日に風呂には入ってますんで、2~3日入らなくても大差は無いハズですけれど、輸液の投入と排尿の関係からと、やたらと蒸し暑い大部屋な環境で、おきんきんの辺りが痒くなってきちゃったんですな…。ところが…これまたおいそれとボリボリ掻く事もままならないので、我慢するしかないワケで、シャワーなんてのは当分先の話にもなるワケです。

なんで空調が効かないのか? 完備されているのに、空調がわずかな時間しか稼動せず、概ね蒸し暑いワケで、下手に布団など掛けられようものなら大変な事になります。それなのになぜ?

看護士すら蒸し暑い…って感じると、当然空調のスイッチを入れるのですが…、糖尿の重い患者さんがいるとですね…寒い…って事に直ぐになり、他の看護士に頼んでオフにしちゃうんです…。相当に蒸し暑く、寝苦しいなんてもんじゃないのですが…

「…寒いんで靴下持って来てくれ…」

なんて電話しちゃってるんですよ…。概ね、そうした感じの患者さんが半数いると、蒸し風呂地獄なんです、こっちにしてみれば…。

んでまた、これらのみなさん、なぜだか夜間にごそごそし始めて、おかまいなしな状態なんですな…。そうした騒音に加えて、もう病的な「いびき」。明らかに無呼吸な方もいらっしゃいまして…こっちが心配になるくらいに豪快ないびきが続いたかと思うと、ぱったりと止む…数分って言っても、呼吸しないには長すぎるだろう時間が流れたかと思うと、絶叫に近い様な再呼吸の喘ぎがこだましちゃうんです…。

なかには…糖尿なのに夜中に飴玉をボリボリむさぼり食う人も現れ…安眠なんか出来るわけ無いですな…。

そうした中にいたので、昼間、うつらうつらと寝てしまった際に、うっかり寝言を看護士の前で言ってしまったらしく…

「あーおきんきんかいい…」

翌朝、蒸しタオルをごっそりもったうら若き看護士さんが現れ、体をお拭きいたしますが…と。まぁ、通常のサービスと言うか、シャワーの恩恵に預かれない人にはそうした方法も提示されるのが普通なのですけれど、さすがにおきんきんを清めて頂くには忍びないし、頑張れば自分で出来ないワケじゃないくらいに回復はしていたので、自分で…って事にしましたけど…。

そんなこんなな最中、リハビリの士ってのが現れ…リハビリをしてもらいます…と。

ほぼ安静で寝たきりを強いられている身でありながら、何をリハビリするのかと不思議だったのですが…、私の様な患者を安静にしておくだけでなく、可能な限り運動させて、回復と予防に役立てると言う療法を取り入れている病院なのですな…。

説明を受けて、実際には何をするのかと尋ねると…

まずはベッドの脇に腰掛ける。その状態で血圧や心拍数の変動を見て、大きな危険が無ければ次のステップへ…。

で、次はと言えば…室内を立って歩く…。やはり心臓の様子とにらめっこしながら…って事ですが、問題が無ければ次へ…。

今度は、往復で100mくらいありそうな廊下を出来る範囲で往復する。ただ、歩くのではなく、やはり心臓とにらめっこしながら。そして事前に入念なストレッチを行った上で往復し、終わりにもストレッチ。散歩とは違い、可能な限り一定のテンポを保って歩く…って事で、散歩とは違う運動である事が重要。せいぜいで10分程度と言う制限が設けられています。これはその後の回復に伴い、伸びる事になるのですが…。

んで、じゃあ早速って事ですが…既に尿瓶とは言え立ちションしちゃってるし、歩いて検査行っちゃってるし、この人はなんだかなぁ…なスタートになりました。まぁ、PCI治療を終えて、その様子で始めましょう…って事だったのですが、簡単な付加の掛かる動作でも異常が出ていないので、概ねお咎めナシ…で済みましたが、本来はダメって事で。

自身も昔、大きな病院に身を置いていた事がありましたが…こうした循環器系の病気の治療に併せたリハビリってのは聞いた事が無く、非常に興味を抱きました。まぁ、本来はまだ『安静』が必要な時期ではあったのですが…従来なら運動など持っての他で、ほぼ安静のまま過ごして退院…って流れだと思うんですね。

そうした事が変わって来たのは、約10年ほど前で、アメリカから始まっているみたいです。それが日本に伝わって効果が期待できる物として認められ、実践に移ったのは定かじゃありませんが、5年ほど前からじゃなかろうかな話だと言います。

幸い、付き添ってくださった理学療法士の方々は…気さくな方ばかりで…おじたん。の超てきとーな与太話にも付き合ってくださり、逆にそうした方々が親身に付き添ってレクチャーして下さる姿勢を目の前にすると、真面目に取り組まないと失礼に当たるんだと…勝手に動き回っておりましたが…ある種の期間は安静が基本なワケで…。

そりゃまぁ、そうです。心室細動×2なワケですんで…本来なら腫れ物に触るかの様な扱いが必須なんでしょう。立派に心筋梗塞ですから…。

んじゃ、自身何か不都合な事があるかと言えば…輸液の点滴が3つも刺さったままの右腕と、カテーテル入れて圧迫して止血してる左腕がどん痛で痛ぇのなんの…。ま、これは動脈に穴を開けている以上は仕方ないんですけれどね、両腕がこうじゃ…。

肝心な胸はどうかと言えば…痛いとか重苦しいとか早々に消えてしまい、不快な事は何も無い…。あるとすれば…

「…何か入れられちゃった感…」
「ショッカーに改造された本郷猛な気分…」

なだけで、ひどく困っているワケでもないんですな…。心筋がどの程度ダメージを受けているのかは説明がまだ無いのですが、おおよそ、そうそうひでぇ事にはなっていない感じだけれども、全くダメージが無かったとも言えないのでして、不整脈でもあればそうと判るみたいですが、それも無いみたいだし…。

夜になり、主治医からそこそこの現状と今後の方針、翌日のPCI治療の説明を受けました。

まぁ、血液が相当悪いんで、これを食事と投薬でなんとかしないといけないし、今は詰まったものを取り除いただけで、ここにステントを入れて再発を強固に防ぐ治療を明日行うって話ですな…。ここまでの治療をして、補強工事が完了…って事です。投薬で血液サラサラ状態になっているので、詰まりづらくはなっているものの、他の血管も悪影響が及んでいる可能性があるので、腹部や頸部の血管も調べるよ…って事も。

全ての説明はPCの画面で行われて、最初のPCI治療の時の造影映像を動画で見ましたが…すげぇんだな、電子カルテ…。詰まった場所がクッキリと言うか…すっぱりとその先の血管が映って無いワケで、見るからにヤバイ…。

まぁ、そこにステントと言われる金属の網みたいなトンネルを設けて血管を内側から保護、補強するんですけれどねぇ…TVで見たり聞いたりしていた事が実際に自分の体で行われるってのもねぇ…感慨深いと言うか…ヤバイだろ、お前…って事ですよね…。

そんなこんなをしている内に、この病院と言うか、この病棟の問題点が幾つか見えても来ました…。

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やられた…4。

2013-07-03 18:05:38 | 我思う、故に書くなりよ。
…まな板の上の鯉…って感じには近いですが、一般病棟に移り、ちんちんからカテーテルも抜けまして…。

その辺が入院2日目って事になります。左腕はPCI治療の為に止血ががっちりと圧迫、右腕は輸液だらけ…って感じで、ただ仰向けに寝てるだけ…。メガネが無いのでほとんど何も見えないし、胸には心電図のモニターが付けられてるし、移動すら出来ませんし…しちゃいけません。

んまぁ、両腕は気を使って注意すれば動かしても良い…って事ですが…どっちも痛ぇのなんの…。

その状態で、尿瓶を使って排尿をしろと…尿瓶をベッド脇に置いて行かれるわけですが…大病した事も無く、尿瓶は知っていても、使った事が無いんで、どうするのかは想像でクリアする他に無いわけです…。また、輸液が休まずに続けられており…飲まなくても体の水分は増えて行くのでして…。

んでまぁ、ちょっとチャレンジするワケですけれどね、両手が不自由な上に、紙おむつ履いてるのでして…寝たままなんてのは自分じゃ無理な事が判明するわけです…。

「え…ナース呼んで、介助してもらうって事か…」

まぁ、重病な患者なので、それは存分にアリなワケですが…いや、おじさんとしては存分に恥ずかしいワケで、カテーテル刺しっぱの方がまだ良かったと後悔するわけです…。

…他の用事でナースが来たついでに、質問してみました…。

「小用はともかくとして、大便をもよおした場合はどうなるんで?」
「おまる持ってきます。言って下さい。」

普通に当たり前のごとく、即答である…。個室ではなく、大部屋(4人だった)の間仕切りの中でおまるに…。

これも、おじたんとしては耐え難き恥辱である…。

おや? まてよ…。おまるはベッド脇に置かれるので、ベッドから起きる必要が出て来るハズである…。ならば、小用でも起きてしちゃえば良いではないか…。

…急性心筋梗塞で2回もあの世を覗きに行ってしまった身だと言う自覚が全く無い患者でして…2日目だって言うのにベッド脇に立って小用を尿瓶で行う暴挙に出ました…。

挙句…と、言いたいところでしたが、至って普通に行え、取り立てて体に異変も起きず、問題をクリア…。

重ねて言いますが…都合5日ほどは安静の身ですから、こんな事はしちゃいけません。大の方は、いろいろとびっくりしたせいか、お通じそのものが無く、それとて看護士には知られてしまうワケで、遠慮なく下剤が処方されるワケです。

もう、こうなると覚悟を決めないとダメだろうなぁ…と諦めていたのですが、それでもお通じが無いんですな…。

そうこうしていると、紛失したメガネの件で家族と直接連絡を取る必要に迫られ、そうと看護士に伝えるも、返事が一向に無いんです…。あくまでも「伝言」と言う形でしか対応できない…って事で、これはかなりマズイ状況になりましてね…。

それは、スマホを携帯電話と認識できずに、そのまま洗濯機に投入される恐れがあるためで、これだけはなんとか阻止して、無事な形で手元に戻さねばそれこそ大変な事になります。当初は「そんなもの無い…」って返事でしたから…。

まぁ、ナースステーションとしては、あの世へ2回も行き掛けた人を2日目でうろうろさせるワケにもいかない…って事だった思うのですが…一刻を争う事態ですので、返事を待つんではなく、ナースステーションに督促に出掛けましたよ…。

電動輸液装置の側面を見ると…AC接続の電源を抜いてもバッテリーで稼動している事が判ったので、ACを引っこ抜き、そろそろと起き上がって、スタスタと…。胸に付けた心電図のモニターも異常を発していなかったみたいで、ナースステーションで督促すると、返事は病室で待ってくれと…。

その帰りにトイレに寄り、大の方を済まそうと頑張ってみましたが…下剤を使っても出ないものは出ないんですな…。

…ふむ。トイレの問題はクリア出来たな…と、勝手にクリアしてましたが…大丈夫そうなので行っちゃダメかと尋ねたら…その時の担当の看護士がしばらく考え込んで…

「やっぱりダメです。コールで呼んでください。」

と、怒られちゃいました…。まぁ、以後なし崩しに勝手に行ってしまいましたが…PCI治療の本番とも言うべきステントの投入の為の事前検査に出掛ける際に、事情を良く知らない男性看護士が…

「歩けますか?」

って聞くもんだから、当然「はい…」って事で、一緒に歩いて行っちゃったし、帰りは一人でスタスタ歩いて帰ってきちゃったんですね。車椅子での移動が基本だったみたいですが…。誰か事情を知っている看護士が見ていれば速攻で阻止って事になったんでしょうけれど…ねぇ…。

このあたりまで、同じ部屋の他の患者さんとは会話も無く、カーテンで仕切られた中で静かに過ごしておりましたが…まぁ、その他のおじさんたちはなかなか騒がしく、夜でも昼でも安眠って事は難しいのです。

同じフロアだし、同じ部屋なので、似た様な病気の方かと思っていたのですが、微妙に違っていて、術後の合併症で長く留まっている方だったり、これからの手術に向けて体調を整える意味で入院されている方だったり、様々な方がいるって事をカーテン越しに知るワケです。

とはいえ…要警戒な患者は私だけだったみたいで、マークが結構厳しいんですな…。昼間はそうそううろうろ出来ないんで、深夜にうろうろして談話室から見える風景をスマホで撮ったり、ツイートしたり…トイレにももちろん。

まぁ、くどいようですが、安静の身です。それなりの病気で死に掛けてますんで…。

食事は3度、定期的に運ばれまして…心臓病プラス糖尿って事で、徹底した減塩食、減カロリー食が出ました。

これ、見た目が普通の食事と全く変わらず、量的に少ないかな…と思うだけですが、ご飯の量は普段家で食べている量よりも若干多かったりするんです。

ところが…見た目と違って、味が全くといっていいほどありません…。そのギャップに慣れるまでが大変で、口に運ぶまで頭が受理する、想定される味との違いがメチャクチャ大きいのです。まぁ、致し方無いんですけれど、スープは湯だし、魚は生臭いし…閉口の連続でしたが…必要とされるカロリーは摂取しないといけませんから、ただ流し込むだけ…って感じです。

そうした食事を口にして思ったのは…こんなの自宅じゃ作るのが無理だろうな…って事です。おおよそ、従来の食事じゃ全てがダメで…調理とか料理って事を超越した次元で望まないと…。また、それが出来ないならば、体調の改善も見られずに、再発の憂目が待っている…って事なんです。

当然、家族も同席しての栄養指導って事も行われましたが…お米と野菜と魚、若干の肉類って厳しい制限に加えて、塩分、糖分、脂質の限りなくゼロに近い実践って高いハードルが設けられてますんで…どうしたもんを作って食べたら良いんだか…。

…運動量に併せての摂取カロリーが高いためにこうにもなったワケですので、少量で済ませる事に尽きるんですけれどねぇ…。

こうした食事でしたが、最後の方は「こんなに塩気が効いていていいのかな?」ってモノも出て来ました。たまねぎの薄皮が4~5枚浮いたお湯スープは相変わらずでしたけれど…。

今のところ、間違いなく糖尿病には違いないものの、意外にもその度合いは比較的軽いって事で、腎臓に問題が出ていたり、インシュリンを自ら打たなきゃダメとか、そうした状況には無く、食事と投薬でなんとかしていこうって話ですけれどね、やはり普段の食事から…って要因は大きいですから、課題も山積みです。

そうした血液の持ち主なので、他の重大な血管もえらいこっちゃになっていると恐れられ、検査をされたのですが、これが意外にも健康な様子で、動脈硬化とか血栓とかそうした恐れが全く見付からなかったのは幸い。さんざんに前置きで脅されていたので、こりゃひでえ事が見付かるんだろうな…って覚悟はしていたのですが、血管自体は相当に若いままだったみたいで…なんじゃこりゃ…な話になってもいますが…。

ま、糖尿を進行させるワケには行きませんので、しっかりと自重して…。測ればそこそこ高い数字で安定しているし、さりとて突出して高い数値でもないところを見ると、改善するには今がチャンスでしょう。

都合、10日の入院でしたが…タバコをほとんど吸っていない状態がここ数年続いていたので、吸いたくなるとか特に困ったりもしませんでした。長年、吸い続けていたタバコで肺がやられたんだろうと思っていたのですが、肺自体は問題もないし、だからと言って吸っていい訳ではありませんから、さようなら…って事ですかね。

スマホは2日目にして回収に成功はしたのですが…回収出来たのは電池残量が少ない状態でして…心筋梗塞なう。ってつぶやくに留まりました…。少々のメールのやり取りが出来たので、そうした状態を知らせる事は出来ましたが…世の中の様子を知るには電池が…。



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やられた…3。

2013-07-03 15:53:30 | 我思う、故に書くなりよ。
いやぁ…。やっとアジトに帰ってまいりやした…。

既に書いている通り、急性心筋梗塞って事で倒れ、救急車で運び込まれて早10日…。

死の淵から帰ってまいりやした…。

まぁ、かくかくしかじかな話をこれからつらつらと書きますけれど…当分、ブログねたには困らない感じに、あれこれとありまして…なんせ、大病って事と無縁だっただけに、心臓がヤバイ事になっていると自覚したのは病院のERで『お花畑』と『三途の川』ってのを見た時で、それまで心臓が原因だとは考えても無かったのですよ…。

都合、2回もこのセットを見てしまう事になり…医者に言わせれば『ほぼ死んでいたに近い状態…』って事で、えらい目に遭ったワケです…。

んまぁ、日々の散歩がてらに所用を足してアジトに戻ると、なんだか息苦しい…。尋常じゃない息苦しさと、変な汗が出て来たので、ヤバそうだ…とは思いましたが、心臓は痛くもないし、何か脈がおかしいって事も無かったのですけれど、あれよあれよと苦しさが積もり、ちょいと動くと…すぅー…っと、目の前が暗くなるんですな。

さすがにヤバイので親族に連絡して、当初はその親族が車で病院へ…って話をしていたのですが、その途中でいよいよな感じになったので、自分で119番しました…。

救急車に乗せられて、あれやこれや聞かれて応えていたそうですが…あまりハッキリと記憶になく、ともかくどこでもいいから病院へ運んでくれや…と、思ってました。なんせ、口の中がカラカラに乾燥して、応えるにもうまく話すことが出来ないんです。

病院が決まり、そこまでの道中の記憶も残ってまして、ERに到着したあたりの記憶はあるんです。

ここでもまた同じ様な事を根堀葉堀聞かれるのですが…相変わらず口の中はカラカラで話せないし、その最中に、すぅーーーっと音と視覚が消えて、真っ暗な世界に行ってしまうんです。

そこは…黒地にキレイな花が一面に咲いていまして、実は本当の花ではなく、幼稚園児が工作で作る、色折り紙を切り抜いてぺたぺたと貼り付けた様なお花がいっぱい…。

その先に、そこそこ大きな灰色の石ころが広がっていて、ああ、川原なんだと…。その真ん中辺りに、亡き親父が足を組んで座っていて、タバコ吹かしてるんです…。こっちを見るでもなく、ただ、そう座っている…。

「うわぁ…マジなんだ…」

そう思うと、急に明るさと音が戻って、ERのドクターが覗き込んでいる…。

「おじたんさん! 聞こえますかぁ!」

ERに運ばれているのですから、そうした光景は当然のことなのですが、三途の川のこっち側の情景との落差に、理解がなかなか出来ないんです。

「あ。オレ、運ばれてたんだ…」
「うわぁ…お花畑キレイだったなぁ…見ちまったよぉ…」

数秒の間をおいて、その場の理解を終えると、また、あれこれ聞かれたり、説明をされたり…。

この時には、心臓がどうした状態なのか把握されており、考えうる症状、病気などの説明が始まって…カテーテルで治療をする旨の説明の途中で2度目の三途の川の川原まで行く事に…。

…すぅーーーーっと音と視覚が消え、また、あの川原に…。

ところが、今度は親父じゃなく、昔、お世話になった病理の教授が白衣着てこっちをにらんでるんです。無言で。

頭の大きな教授で、ひと目でそうと判ると、なんで教授が…と、考えるんですが、川の流れとかは見てないし、その後ろの景色も記憶に無いんですね…。

と、突然、またこっちに戻されて…ドクターの顔が…。

「おじたんさん! びっくりしましたねぇ!」

…あまり、びっくりした覚えは無いんですが、実は電気ショックなアレを行い、心室細動から復帰してたワケです…。あっちに行ってる間の感覚は、そりゃもうすげー気持ちいい感じで、雑音すら無く、苦しさとかそうしたモノも無いんです。

もう、この時には身包み剥がされて、ちんちんにはカテーテル入れられてるし、おむつ1枚な姿なんで、そうと理解するととても恥ずかしいのですけれど、もう、まな板の上の鯉の気分ですから…。

んでまぁ、すかさず左腕からカテーテルが入れられて、いわゆるPCIって治療が行われ、心臓に血が巡る状態になったみたいです…。

そこまで済むと、心臓が安定した様子になったので、ICUに移動…。冠状動脈を塞いでいた血栓は除去、溶かされて詰まりが解消したので、まぁ、なんとなく安定。ただ、相変わらず口の中は超乾燥状態で、舌が痛い…。

「このまま安定しているのなら、明日には病棟に移動して、問題が他に見付からなければ1週間程度の入院…」

って事をドクターが家族に説明しているのを聞いてました。そんなに早いのかな…と、疑問を持ちましたが、両手に点滴だらけでなす術も無く、黙って寝る他にすることも無いし…。

カテーテルを入れた左腕が痛かったと言うか、動脈に穴あけて…って事ですんで、圧迫する痛み以外に痛い事も無く、小便ダダ漏れシステムのお陰でそこそこ快適に寝る…って事は出来ましたが…ICUって場所は1日中賑やかなところで、安眠できる環境じゃあありません。悲鳴とも雄叫びとも付かない苦痛の叫びはあちこちから聞こえるし、それに伴って看護士はバタバタするし…。

安定したとは言え、いつまたあっちの世界に行ってしまうか…。そうした不安はありました。

「おー。これから始まるラジオの番組はもう聴けないのか…」
「ずっと聴き貯めて来たあのラジオ番組はもう2度と聴けなくなるのか…」

なぜか、ラジオばかりでしたが、そうした残念な事はつらつらと出て来るんですね。それでもまぁ、あの静かな気持ちいい世界にって事なら、仕方ないか…とも考えました。

まぁ、2回もあっちの世界に行ってますんで、要警戒のまま1晩をICUで過ごしましたが、もっとひでぇのが運ばれてくる…って事で、翌朝には病棟へ移動となります…。

この晩、私を見てくれたのは若い男性の看護士で、私はうなづくだけでしたが、とてもキメ細かく対応してくれて、若いのに偉いなぁ…と感心したもんです。なんやかやで常にドタバタしている感じのICUの中ですからね…。

このドタバタの最中、メガネを失くしてしまい、以後大変に困った事に…。まぁ、身包み剥がされた時に、スマホも含めて家族に返しちゃったそうなので、スマホは戻るものの、メガネが戻らず、誰が誰なんだかマジわからねぇ世界に…。

…元々、もう度が進んで意味を成さなくなっていたメガネですけれど、あると無いとじゃ雲泥の差なワケで、病棟じゃ誰かしらベッドに来るわけですけれど、誰が誰なんだか…マジでサッパリなワケで…。

とりあえず…医者は毎日だし、それも時折複数。看護士はシフトが変われば顔見せに来るワケですが…毎日、アンタ誰よ…って事に…。なんとなく声で聞き分けたりはしましたが…よほどの事でもない限り、目の先に顔が来るなんて事は無いんで、美人も美男子もみな一様に「よく見えない…」。

…ちゃんとしたスペアは誰にも判る場所にも1つ…って事でしょうね。そもそも、救急車に乗った時点でメガネをかけていたのかすら記憶があやふやなので、自分が悪いっちゃあ、悪いんですが…。

まだまだ続きます…。


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