さて、7日目。
数少ない友人が見舞いに来まして…ちょっと苦労してもらい、アジトからメガネを探し出してもらいました…。
古くなったもので、度数が合っていないものの、あるとナシとじゃ雲泥の差ですから…大変に助かりました。
今まで見えなかったものが見えると、世界が変わって見えるワケでして…
「あのドクターはこんな顔してたのか…」
「あの看護士はこんなにカワイイ…」
「あの理学療法士はこんな顔で…」
それまでは鼻先から先がほとんど全くのボケボケにしか見えてなかったのですから、当たり前と言えば当たり前ですが。
この友人と顔を合わせるのは久々で…ネットじゃちょくちょく…なのですが、驚いた事に、体型が自分と同じ感じに太ましく変貌しているんですね…。結構な距離の散歩をしているので、そんな事になっているとは思っても見なかったので…。
うろうろするついでに、病棟にあるBMI値の表示される身長・体重計に載せると…自分とほぼ同じながら、体全体が脂に満ちている感じは私より強く感じるんです…。んなワケで…たっぷりと脅しておきましたよ…。
「いいか? オレはここで助かったが、お前が助かるとは限らないんだぞ…かみさんやウサギを残して逝っちまうかもしれないんだぞ…血液検査ぐらいちゃんとやれよ…」
んまぁ、本人も自覚していたみたいですから…検査ぐらいするでしょうけれど、太ましさの感じが危険レベルにあった事は他人の目から見ても間違いなかったみたいで、よく話をする看護士さんが…
「おじたん。のお友達もダメダメだねぇ…」
と、言っておりました。中年ですからね、お腹が出てるくらいはカワイイもんだそうで、体全体に脂が満ちている感じはかなりヤバイ…と、職業柄すぐに判るそうで…。言われてみれば、太り方がデブとも違うし、巨漢とも違うのでして…顔、頭、上半身、下半身問わずに脂が…って感じだったですからね…。
…ほぼ同じ身長・体重って事は…やはり彼も17kgは減量しないと健康体と言われる標準にはならないワケで…。
彼には、時計のオマケが付いた雑誌を差し入れてもらい、これが重宝しました。スマホがあれば時間が判らない事もないのですが、スマホの持込が制限される場所もあったりするんで…。肩を痛めてから腕時計やめちゃいましてね…、助かりました。
病室には時計もないし、TVも見ていなかったので時間がねぇ…。特に夜は消灯が21時なんて時間ですので…。
この日はもう病室を移っており、比較的軽度な患者さんが集まる病室で、検査の為の短時間な入院な方がおられたり、他の病棟で空きが無かったので…って患者さんと一緒でした。
まぁ、重篤な患者さんはナースステーションのそば…ってのは基本ですので、端っこはそんなもんでしょう。お陰でリハビリルームの目の前になれたので、ちょっと楽しかったですけど。
2泊3日の検査で入院された方が、夜になり、急変しちゃったのもこの日でしたかねぇ…。やってる事は自分と変わらないと思うんですが…夜中にドタバタと…。カーテン越しに話が聞こえますから…それとなく事情も判るんですけれどね。
「カテーテルなんか何度もやってるのに、なんで今回は…」
なんて言ってましたが、何度もやってちゃマズイだろう…って突っ込み入れたくなりましたけどね…。大事には至らずに済んだみたいですが…。こうした病気のリピーターって感じでしょうかね…摂生ってのは難しいんだな。
自身の体調はと言うと…すこぶる調子いいと言うか、これと言って痛いなんて事も腕以外にはありませんで、それでいても胸に何か入ってるんじゃ…いや間違いなく入れて…って感じくらいですかね。リハビリしても苦しいとか、重苦しいって事もありませんし…。定期的な検温とか血圧とか酸素濃度とか、そうした用事以外に看護士も来なくなったし…少々の寂しさってものがありましたが…。
1週間前は…特に異常も判らなかったんだよねぇ…翌日には倒れちゃったんだけど、何か異常でもあったかと考えると…1年と半年位前に、撮影に出掛けて、階段を登るのにやたらとハァハァと…。何度も途中で休まねばならず、変だな…とは思ったのだけれど、運動不足だろうと思っていたんだなぁ…。もしかしたら、もうその時には潜在的に心臓がダメージを受けていたのではと、今になっては考えるけれどね、あの時はそうとも考えなかったし。
心臓が…って感じよりも、肺って感じだったし、肺よりもひざから下…って感じだったんだよね…。
ドクターに尋ねると…そうした心臓以外に症状が現れる事はよくあって、頭が痛いとか、歯が痛いとか…おおよそ心臓と関係ないところで症状が強くなり、調べると心臓だった…って事も実際にあると。そうした人達は、真っ当な会社員で、検診とかちゃんと受けていたにも関わらず、判らなかったりねぇ…。
自分は検診とか真っ平ごめんな人だったから、無理も無いんですが…そうした検診では見付からずにどーーんっ! って事になっちゃう人は気の毒なんだよねぇ…。ドックって感じのものを受けないとダメっぽいじゃんねぇ…。
これから手術を受ける患者仲間も、そうした1人だったみたいで、倒れてから…って事でしたな。まぁ、不摂生がたたっての事なので、比較的大きな手術をしないといけない事にもなってしまい、バイパス手術って事に。その割には顔色は良くてね…健康に見えるんだけれど、ダメなところはダメなわけで、血液も相当にダメだから、事前にそこを何とかしないと手術に進めなかったりで…。
自分でインシュリンを打たないと…って程度に進んだ糖尿病でもあるんで、自重すればいいんだけど…血糖値が下がってくるとヤバイと思うんでしょうな…夜中にアメをボリボリ喰うんです。あれ、いけないんだけれどなぁ…。
結構、そうした摂生が出来ない人が多くてですね…やれ、冷蔵庫の中からチョコレートが大量に見付かったとか…差し入れしてもらったプリンを配ってるとか…夜中にバリバリせんべいやスナックを食べてるとか…いるんですよねぇ…。入院している意味が判ってもいない風ですけれど…。
「…下がった血糖をココイチのカレーで戻そう…ロースカツのトッピングで…」
なんてマジで言って怒られてますからねぇ…。カレー自体がもうアウトなんですから…。
そんなのを目にしたり、耳にしたりが楽しくて…って夜が増えましたな。それまでは、なんとなく騒々しく、寝るに寝られない…って夜で良かったりもしたんです。
「また、すーーーっと暗くなって、お花畑のそばに行っちゃうんじゃなかろうか…」
そうした不安と言うか、恐怖ってものが漠然と就寝に付き纏っていたんですね…。完全には暗くはならないのですが、暗くなるのがちょっと怖かったりなぁ…。
オヤジってのは夜中になるとゴソゴソ、ガサガサと騒々しいもので…うるさいんで、病室を抜け出して夜景を見てたりしましたな。かつて、住んだ事のある街ですが、大きな工場が無くなったお陰で大きく開発しなおされ、全然変わってしまった感じでした。まぁ、それほど高い所に病棟があるわけでもないんで、夜景といっても大した事もないんですが…。
数少ない友人が見舞いに来まして…ちょっと苦労してもらい、アジトからメガネを探し出してもらいました…。
古くなったもので、度数が合っていないものの、あるとナシとじゃ雲泥の差ですから…大変に助かりました。
今まで見えなかったものが見えると、世界が変わって見えるワケでして…
「あのドクターはこんな顔してたのか…」
「あの看護士はこんなにカワイイ…」
「あの理学療法士はこんな顔で…」
それまでは鼻先から先がほとんど全くのボケボケにしか見えてなかったのですから、当たり前と言えば当たり前ですが。
この友人と顔を合わせるのは久々で…ネットじゃちょくちょく…なのですが、驚いた事に、体型が自分と同じ感じに太ましく変貌しているんですね…。結構な距離の散歩をしているので、そんな事になっているとは思っても見なかったので…。
うろうろするついでに、病棟にあるBMI値の表示される身長・体重計に載せると…自分とほぼ同じながら、体全体が脂に満ちている感じは私より強く感じるんです…。んなワケで…たっぷりと脅しておきましたよ…。
「いいか? オレはここで助かったが、お前が助かるとは限らないんだぞ…かみさんやウサギを残して逝っちまうかもしれないんだぞ…血液検査ぐらいちゃんとやれよ…」
んまぁ、本人も自覚していたみたいですから…検査ぐらいするでしょうけれど、太ましさの感じが危険レベルにあった事は他人の目から見ても間違いなかったみたいで、よく話をする看護士さんが…
「おじたん。のお友達もダメダメだねぇ…」
と、言っておりました。中年ですからね、お腹が出てるくらいはカワイイもんだそうで、体全体に脂が満ちている感じはかなりヤバイ…と、職業柄すぐに判るそうで…。言われてみれば、太り方がデブとも違うし、巨漢とも違うのでして…顔、頭、上半身、下半身問わずに脂が…って感じだったですからね…。
…ほぼ同じ身長・体重って事は…やはり彼も17kgは減量しないと健康体と言われる標準にはならないワケで…。
彼には、時計のオマケが付いた雑誌を差し入れてもらい、これが重宝しました。スマホがあれば時間が判らない事もないのですが、スマホの持込が制限される場所もあったりするんで…。肩を痛めてから腕時計やめちゃいましてね…、助かりました。
病室には時計もないし、TVも見ていなかったので時間がねぇ…。特に夜は消灯が21時なんて時間ですので…。
この日はもう病室を移っており、比較的軽度な患者さんが集まる病室で、検査の為の短時間な入院な方がおられたり、他の病棟で空きが無かったので…って患者さんと一緒でした。
まぁ、重篤な患者さんはナースステーションのそば…ってのは基本ですので、端っこはそんなもんでしょう。お陰でリハビリルームの目の前になれたので、ちょっと楽しかったですけど。
2泊3日の検査で入院された方が、夜になり、急変しちゃったのもこの日でしたかねぇ…。やってる事は自分と変わらないと思うんですが…夜中にドタバタと…。カーテン越しに話が聞こえますから…それとなく事情も判るんですけれどね。
「カテーテルなんか何度もやってるのに、なんで今回は…」
なんて言ってましたが、何度もやってちゃマズイだろう…って突っ込み入れたくなりましたけどね…。大事には至らずに済んだみたいですが…。こうした病気のリピーターって感じでしょうかね…摂生ってのは難しいんだな。
自身の体調はと言うと…すこぶる調子いいと言うか、これと言って痛いなんて事も腕以外にはありませんで、それでいても胸に何か入ってるんじゃ…いや間違いなく入れて…って感じくらいですかね。リハビリしても苦しいとか、重苦しいって事もありませんし…。定期的な検温とか血圧とか酸素濃度とか、そうした用事以外に看護士も来なくなったし…少々の寂しさってものがありましたが…。
1週間前は…特に異常も判らなかったんだよねぇ…翌日には倒れちゃったんだけど、何か異常でもあったかと考えると…1年と半年位前に、撮影に出掛けて、階段を登るのにやたらとハァハァと…。何度も途中で休まねばならず、変だな…とは思ったのだけれど、運動不足だろうと思っていたんだなぁ…。もしかしたら、もうその時には潜在的に心臓がダメージを受けていたのではと、今になっては考えるけれどね、あの時はそうとも考えなかったし。
心臓が…って感じよりも、肺って感じだったし、肺よりもひざから下…って感じだったんだよね…。
ドクターに尋ねると…そうした心臓以外に症状が現れる事はよくあって、頭が痛いとか、歯が痛いとか…おおよそ心臓と関係ないところで症状が強くなり、調べると心臓だった…って事も実際にあると。そうした人達は、真っ当な会社員で、検診とかちゃんと受けていたにも関わらず、判らなかったりねぇ…。
自分は検診とか真っ平ごめんな人だったから、無理も無いんですが…そうした検診では見付からずにどーーんっ! って事になっちゃう人は気の毒なんだよねぇ…。ドックって感じのものを受けないとダメっぽいじゃんねぇ…。
これから手術を受ける患者仲間も、そうした1人だったみたいで、倒れてから…って事でしたな。まぁ、不摂生がたたっての事なので、比較的大きな手術をしないといけない事にもなってしまい、バイパス手術って事に。その割には顔色は良くてね…健康に見えるんだけれど、ダメなところはダメなわけで、血液も相当にダメだから、事前にそこを何とかしないと手術に進めなかったりで…。
自分でインシュリンを打たないと…って程度に進んだ糖尿病でもあるんで、自重すればいいんだけど…血糖値が下がってくるとヤバイと思うんでしょうな…夜中にアメをボリボリ喰うんです。あれ、いけないんだけれどなぁ…。
結構、そうした摂生が出来ない人が多くてですね…やれ、冷蔵庫の中からチョコレートが大量に見付かったとか…差し入れしてもらったプリンを配ってるとか…夜中にバリバリせんべいやスナックを食べてるとか…いるんですよねぇ…。入院している意味が判ってもいない風ですけれど…。
「…下がった血糖をココイチのカレーで戻そう…ロースカツのトッピングで…」
なんてマジで言って怒られてますからねぇ…。カレー自体がもうアウトなんですから…。
そんなのを目にしたり、耳にしたりが楽しくて…って夜が増えましたな。それまでは、なんとなく騒々しく、寝るに寝られない…って夜で良かったりもしたんです。
「また、すーーーっと暗くなって、お花畑のそばに行っちゃうんじゃなかろうか…」
そうした不安と言うか、恐怖ってものが漠然と就寝に付き纏っていたんですね…。完全には暗くはならないのですが、暗くなるのがちょっと怖かったりなぁ…。
オヤジってのは夜中になるとゴソゴソ、ガサガサと騒々しいもので…うるさいんで、病室を抜け出して夜景を見てたりしましたな。かつて、住んだ事のある街ですが、大きな工場が無くなったお陰で大きく開発しなおされ、全然変わってしまった感じでした。まぁ、それほど高い所に病棟があるわけでもないんで、夜景といっても大した事もないんですが…。