おせっちゃんの今日2

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ハコベ・ひよこ草

2023-03-08 13:36:12 | 新聞記事から

急に春めいてまいりました。例年より早めに花開いた梅花は「せたがや梅まつり」終了を待つように今年の華やぎを閉じたようです。
球界の大イベントWBCが人々を高揚させ、次は真打さくらさくらの出番ですね。

7日の朝日新聞・天声人語に石田波郷のハコベの歌が取り上げられていました。

私は「はこべ」というと思い出すのは島崎藤村の「千曲川旅情の歌」のはこべです。
この詩には・・・緑なすはこべは萌えず 若草も敷くによしなし とあります。
なおほかに・・・麦の色わづかに青し  のに満つる香も知らず
とか、春のわずかな気配を自然物に託して詠い、青春のどこか頼りない瑞々しさを美しく歌っている詩に感銘を受けます。

ところで、高校生の頃だったでしょうか、この詩を国語で習ったように覚えています。
友人が、笑いながら言ったものです。藤村は結局、はこべも若草も麦の緑も春の香りも見てはいないのよね。と。目の前にないものを歌っているのよね。と

う~ん、もうすぐ、それぞれが大きく力強く、たくましく、成長することを歌いたかったのでしょうか。