おせっちゃんの今日2

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見える所・見えない所

2023-03-28 13:29:18 | 言葉

今朝の「折々のことば」は勝海舟のこんな言葉でした。江戸っ子の海舟はきっと巻き舌で歯切れよく話したのでしょう。

「昔の人は・・・・人目に見えるやうなところに頓着しない。その代りに誰にも見えない地底へ、イクラ力を籠めたかしれないよ」

鷲田清一氏は解説しています。
明治29年に各地で起こった津波や洪水に触れて語った言葉だとのこと。
堤防を作るにもとにかく地下を深く掘り下げ、固めてから始めた。
炊き出し用に御蔵米をしかと囲い、急場が凌げるようにし、いざという時は年貢も緩めた。人々が住み慣れた土地にちゃんと居続けられるようにしておくのが「仁政」

見栄えよりは、実力というのであろう。政治の世界に身を置くかたがた、選挙目当てのバラマキを疑われる政策を通すより、もっと力を注ぐところがありませんか。目先のことでなく、本当に人々に必要な物を見極めてください。
海舟の言葉を書きながらメモしたままに使わないでいる言葉を思い出しました。
美輪明宏さんがテレビ番組で言っていた言葉です。

「人を見極める時、見えるものを見ず、見えないものを見る」

海舟の言葉と似ているように思います。こちらは人品・心を問題にしているような気がします。表面だけの人、着飾っていても、美しさにならない場合もあるという考え方。見かけは貧しくても、芯に潔さを秘め、暖かさを抱いている人もある。口では厳しく言うようでも、その戒めは人間として必要なことという人。様々な見えないものがあると思うのです。ここを磨きたいですね。