一昨日あたふたする事件が我が家に起こりました。1階のトイレが流れなくなってしまったのです。2階にもあるにはあるのですが、病の夫にいちいち階段を上らせるのも大変です。
前日に、流れはするけれども、水流の速度が遅く、便器に水が溜まるような気がし、流れの最後に「ぺこんぺこん」と聞き慣れぬ音が入るのでした。
これは夫が何か間違って流したな、まず犯人に仕立てておりました。間違えるとすれば、ペーパータオルの紙を、流してしまうことです。厳しく注意しました。僕は流していないよ、彼は彼で言い張ります。
言い争うよりは、とにかく修理しなければ。以前、台所の水道の蛇口が壊れて取り換えてもらった業者が親切で、人当たりの良い方だったとその名刺を探し当てました。ヤレヤレ。
ところが、返事は「急に言われても・・・」というものでした。早くて来週半ばになるとのこと。困った!!
トイレなんですけど・・・と重ねると、「それは待ったなしですね」と相手も真剣に。
結局、こうした時のために、メンテナンスセンターという組織が作ってあります。そこに電話をかけると組合に加入している人で、手が空いている方が、受け合ってくれますから。ということ。
わたしの頭には、悪徳業者で、清算の時、30万円ほども請求し、高いというとすごむ不都合者もいるというニュースが浮かびます。相手もそれが浮かんだのでしょう、この組合では、追加の仕事は説明して、予算を言って、約束の上やることになっているから、信用してくださいとのことでした。
2時間ほどで、若い男性が登場。てきぱきとポンプで吸引するところから始める。これが基本で、10000円の予定だと言います。ばあさんの家事費からは、高いなとは思うけれど、出張費もあることだし、と承諾。
これで取り除けるだろうという思いに反して吸い上がらない。「物を誤って吸い込ませたのではないようですよ」。
下水溝のつまりかもしれない。「追加料金が要ります。およそ10000円かな」。とにかくやってもらわなければ。
マンホール(と言うと大げさですが25センチばかりの丸い蓋のある排水溝。蓋を取る。)
「ああこれですよ。庭に大きな木があると思って見ていました。お宅だけでなく、お隣さんの庭にもありますね。木の根が細い隙間から排水溝に入り込み、そこで成長するんですよ。ほら、これ、根が網のようになって塞いでいるでしょう。バリケードを潜り抜けて紙が通り過ぎればいいのですが、」
「とりあえず、水の流れの邪魔をしているところは取りますが、奥の方まで入り込んでいると、ほりかえして・・・」。
兎に角応急処置は出来ましたからと22000円払って様子を見ることに。
ここ迄は、悪徳業者とは思えない人でした。でも婆さんには、もう少し木の根は取り除けるような気がしました。業者が帰ってから、頑張りました。固まりになっているようなところは、庭ばさみで切り分け、取り除きました。溝はきれいになりました。当分は、様子を見ることに。
その青年が帰り際、続きの工事が必要な時は、連絡ください。緊急なこうした仕事ではない仕事もやっていますから」と言ったのです。緊急の仕事で、客を増やすのが目的なのではないか、素人の婆さんでも、取り除ける根を、わざと残したような気がする。
今度息子が来たら、まだ蓋を取っていない他のマンホールも開けて確かめよう。きっと素人でもできることだと思う。
でも、なんだか悲しいね。騙されないように、人を見たら詐欺師だと思い、構えて付き合うなんて。