妻の病状、一時光明が見えたが、その後骨髄抑制と吐き気の副作用で、苦しんでいる。
白血球は200台まで落ち、Hbも血小板もいよいよ低下し、微熱が続くようになった。
食欲もなくなり、何か食べたいものがあれば買ってくるといっても、何も欲しくないし食べられないと言う。この一週間何も口にできていない。点滴のみである。
肩が凝るというので揉んでやった。足を擦ってやった。毎日のテニスで鍛えていた腕もふくらはぎも、筋肉が落ちてぽよぽよになっていて、涙が出た。
それでも気丈さは変わらない。「あなたが泣いてどうするのよ、大丈夫だからしっかりしてよ・・・」
と叱咤激励される始末である。厳しい・・・
・・・
午後8時、病院を後にする。振り返るとかすんだ月が出ていた。