一期一会の日々

日々のあれこれ

本と私

2015-11-11 01:21:04 | 本と雑誌

「私の人生に影響を与えた本をテーマに数冊紹介します。」

奇遇。私はそう語って、前の職場を後にしたのでした。
その時紹介したのは3冊。

1冊目は、黒柳徹子さんの『窓ぎわのトットちゃん』。
私が小6の頃、ベストセラーになった本です。
黒柳さん自身が過ごしたユニークな小学校時代を描いた作品は、
違いを認める姿を描いた、私のバイブルのような1冊です。

2冊目は、遠藤周作さんの『彼の生き方』。
中学・高校時代は遠藤周作さんの本を手当たり次第に読んでいました。
私が最も好きな作家さんです。
遠藤さんの作品は『沈黙』、『海と毒薬』などが有名ですが、
私が特に心惹かれるのが『彼の生き方』です。
生まれつきのどもりから人と接するのが苦手ですが、
動物には心を開いてきた主人公、一平。
弱い人として描かれている彼ですが、
不器用でひたむきなその生き方に胸を打たれ、
自分が正しいと思った道を進む彼こそが
真に強い人なのではと、自分の生き方を考えさせられます。
   人が真に幸せなのは、自分の信念を貫けることかもしれません。

そして最後の1冊は、サン・テグジュペリの『星の王子さま』。
私の好きなシーンは、なんといってもキツネと王子さまのやり取りです。
関わりを持つ前は何でもなかった麦畑。
でも、王子さまと友達になったキツネにとっては、その黄金色の麦畑を見るたびに、
王子様の美しい金髪と重なって、キツネに王子様を思い出させるという場面。
有名な「心で見なくちゃ、ものごとはよく見えない」
「めんどうをみたあいてには、いつまでも責任がある」というフレーズが出てくる場面です。

このキツネの通り、本を手に取るたびに、
前職で過ごした日々をあれこれを思い出しています。
色々迷ったときは、トットちゃんを見つめる小林先生の姿をお手本にしてきました。
また、今は一平のように自分で決めた新しい道を
選び歩いていることに後悔はありません。

たくさん好きな本はあるけれど、
人生に影響を与えたと言えば、この3冊。

これから先、また新しい本との出会いで
いい人生が送れたらいいなと思います。 



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