宇部市ピアノ教室ブログ♪Grazioso(グラツィオーソ)

ピアノレッスンやイベントの様子、講師が勉強していること、おすそ分けしたい感動体験等、自由に綴っています。

ソナタ形式ってなあに?

2015-10-18 | 音楽しつもん箱
「曲全体を3つに分けてみてね。」
少し弾けるようになった小さな生徒さんに
考えてもらいます。

横から見たサンドイッチみたいに
パン→ハム→パンってなってるかな?


ソナチネを弾けるようになった生徒さんには
「ソナタ形式」
これはぜひ解ってほしいです。


ムジカノーヴァより


提示部
テーマが2つあって、
第1テーマから第2テーマへいくときは
調が変わる(転調)んだね。

展開部
曲の雰囲気がどんなふうに変わるかな?

再現部
同じテーマが戻ってきたね。
最初の提示部とはどこが違うのかな?


曲がシンプルなうちに
今自分が曲全体のどこの部分を弾いているのか
理解して弾く習慣をつけましょう。

するとちょっと難しいあの曲も
地図を広げてどこか解って歩くように
なるほど、と挑戦できるように
なってきますよ。









ヘ音記号にはなぜ点が二つあるの?

2015-04-10 | 音楽しつもん箱
4月で1年生になったHくん、
教材も進んでこの春から「両手」に。

そこで登場したのがヘ音記号。
この記号を見て
「なんで点が二つあるの?」
と、いい質問をしてくれました。


この記号は、もとはアルファベットの「F」をデザイン化したもの。



二つの点は、もとは「F」の2本の横棒だったのですね。


ちなみに「F」はドレミの「ファ」の音にあたり、
この記号の書き始めの第4線が「ファ」だよ
と教えてくれる記号です。
(「ヘ音」も「ファ」のことです。)

 
2段の楽譜にも少しずつ慣れて
良い響きのハーモニーを楽しんでいこうね!







メトロノームは誰が発明したの?

2013-10-01 | 音楽しつもん箱
いつもお世話になっているメトロノーム。



考案したのはオランダのウィンケル、という人。
そして改良したのがドイツのメルツェル。
メルツェルさんは、
耳の悪くなったベートーベンの補聴器を作った人でもあるそうです。

ベートーベンは楽譜に初めてメトロノーム記号(=120、とか)を
表記した作曲家です。

それまで速度は、たとえばアンダンテ~歩く速さで~
といった言葉でしか表わせませんでしたが、
メトロノームの出現により、数字で表せるようになりました。

たくさん練習して
自分の中にメトロノームが持てるようになると良いな。
「ずっと同じテンポをキープする」
当たり前だけど大事な能力の一つですね。




広島友の会からいただいた
手作りクッキーです。
おいしくいただきました!

なぜピアノに調律は必要なの?

2013-06-25 | 音楽しつもん箱
ピアノにはおよそ230本もの弦が張られています。
1本にかかる力はおよそ90kg。
つまりピアノ全体では、
約20トンもの力で弦が引っ張られていることになります。
だから(たとえずっと弾かなくても)
だんだん弦が伸びて
時間とともに音がくるっていくのです。

調律師さんはまずこれを
正しい音程に直してくれます。
そしてさらに音量や音色のバランスを良くし(整音)、
タッチを整える(整調)という作業もあります。

おうちのピアノ、
ぜひ定期的に(年に1~2度は)調律してくださいね。
調律師さんはピアノのお医者さんですね。







シーボルトのピアノ

2012-10-03 | 音楽しつもん箱
先日の「音楽はともだち」のクイズで、
こんな問題を出しました。



わかりますか?
正解は・・・1の「山口県」です!!

萩市の熊谷美術館に残る「シーボルトのピアノ」が
日本最古のものだそうです。

ドイツ人医師シーボルトはピアノもたしなみ、
日本の文化にもとても興味があった、とのこと。
1828年にドイツに帰る時に熊谷家に贈ったこのピアノは
足を外すこともできる小型の四角いピアノ。
(「スクエア・ピアノ」と呼ばれています。)

私もずいぶん前に見せていただいたことがあるのですが
とってもかわいらしいですよ。
江戸時代の人たちは、どんな音色を聴いたのかな?



ミルクティー・ゼリーです。
すっかり秋らしくなりましたね。


なぜ楽譜は五線なの?

2012-05-02 | 音楽しつもん箱
楽譜の始まりは1本の線。
それより上か下かで音程を表しました。
昔は口伝えで音楽を伝承していたので、
楽譜は記憶を呼び起こすためのきっかけのようなもの。

でもこれでは正確な音の高さがわかりませんから、
次第に線が増え、
グレゴリオ聖歌の楽譜で知られる四線が一時定着しました。
人の声の高さを記すのには、これで用が足りていたのでしょうね。

しかしその後器楽が発達し、
幅広い音域を記譜できるよう、最大13本までになりましたが、
それでは一目で音程が分かりづらい、ということで減っていき、
現在の五線に落ち着きました。
人間にとって「5」という数は感知しやすいようです。




イチゴがおいしい季節。
そのままいただくのももちろんですが、
たまにはおしゃれしてタルトで…

なぜオーケストラは「ラ」で音合わせするの?

2011-12-03 | 音楽しつもん箱
「ラ」はアルファベットの「A」が当てられているぐらいなので、
元々西洋音楽の基準の音なのですね。

すべての弦楽器の解放弦(弦そのものの音)に「ラ」があるから、
という理由もあります。
(ちなみに吹奏楽のチューニングは「シ♭」)
そういえば時報も「ラ」、
そしてなんと赤ちゃんの産声も「ラ」あたりの音の高さだそうです。

ところでこの「ラ」の音、
モーツァルトの時代は
今より半音くらい低かったそうですよ。
時代とともに音程基準は高くなってきており、
それは様々なストレスをかかえる現代社会を
象徴しているかのようですね。



今年もあと1カ月となりました。

ピアノの鍵盤はどうして88鍵?

2011-08-25 | 音楽しつもん箱
ハイ、それは人間の耳が聴き分けられるぎりぎりの音域だからです。
これより高い音、低い音は何の音だか区別しにくい、ということですね。

もっとも今から300年ほど前、発明された当初のピアノは54鍵。
きっとかわいらしいサイズだったことでしょう。
モーツァルトやハイドンが活躍したころは61鍵、
ベートーヴェンの時代が61~73鍵、ショパンが82鍵だったらしく、
今と同じ88鍵で作曲したのはドビュッシーやラヴェル。
ラヴェルの曲には、88鍵をフルに使った「左手のための協奏曲」があります。

子供にとって、ピアノの鍵盤はとっても長く、
その中に「ド」がいくつもある、というのは驚きみたいです。
同じ教材でも、低い音域で「ぞうさん」を表現し、
高い鍵盤で「ありさん」を弾く・・・
聴いているとピアノが表情豊かにおしゃべりしているようで、
今更ながら、ピアノって本当に表現力の豊かな楽器だなあ・・・
と、実感するこの頃です。



写真はある日のブランチ。
朝晩、だいぶ涼しくなりましたね。

なぜ四分音符というの?

2011-03-01 | 音楽しつもん箱
一拍の長さなのになぜ「四分音符」?
ふと疑問に思うことですが、この名前は全音符を「1」として付けられています。
「二分音符」が全音符の二分の一の長さ、「四分音符」が四分の一、「八分音符」が八分の一・・・といった具合です。

まっ赤なりんごを用意して、生徒さんたちの目の前で切って説明したことがあります。
二つに切ると二分音符、四つに切ると四分音符、八つに切ると・・・?
みんな納得の楽しいおやつタイムとなりました!



ずいぶん暖かくなりましたね。

どうしてト音記号はあんな形・・・?

2011-01-13 | 音楽しつもん箱
なかなかオシャレな形ですね、ト音記号って。
ト音とは「ソ」のことで、ト音記号を書き始めるところ(ぐるぐるうずまきの中心)が「ソ」の場所だよ、
と教える記号です。
「ソ」は英語やドイツ語では「G」
あのデザインはアルファベットの「G」からきたものだそうですよ。
同じようにヘ音記号の形は、アルファベットの「F」からきています。



小さい生徒さんにとって、ト音記号は難しいかたちと思うのですが、
ジェットコースターのようにぐるぐるシュル~ン、とみんな書き方をすぐ憶えられます。

ピアノはどうしてピアノというの?

2010-12-20 | 音楽しつもん箱
ピアノが発明されたのは、今から300年ぐらい前。
その時はなんと「クラヴィ・チェンバロ・コル・ピアノ・エ・フォルテ」
(弱い音から強い音まで出せるチェンバロ)という長い名前!
それが省略されて「ピアノ」と呼ばれるようになりました。

当時は、みんな同じ強さの音しかでないチェンバロが全盛。
弦を鳥の羽根の軸でできたツメではじく構造でした。
イタリア人クリストフォリが、弦をハンマーでたたく構造にしたところ、
音の強弱が出るようになりました。
それで、「弱い音から強い音まで出せる」という名前に。

今はあたりまえのようですが、
実は大変な発明だったのですね。

レッスンの時、ピアノの譜面台の下から見える弦やダンパー(弦の振動をおさえるもの)が気になる
小さい生徒さんたち・・・
ピアノの中ってどうなってるの? 好奇心いっぱい!