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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

都立中高一貫校の教科書問題

2005年07月18日 | 平和憲法
「都立中高一貫校の教科書問題を考えるつどい」

7月16日(土)台東区民会館で開かれた集会に行ってきました。
約140名参加だそうです。都立四校(都大附・小石川・白鴎・両国)で60名強(うち40名が白鴎関係者)、それ以外で80名弱と内訳のようです。
[白鴎高校が危ない!]

戦場カメラマン、海洋ジャーナリスト、児童文学者、大学教授、衆院議員、そして現元高校教諭など、さながら都立卒業の文化人のつどいで、様々興味深いお話を聞けました。
脈絡無く、印象に残った言葉を並べていきます。

「戦争が始まった時、大人たちは何をやっていたのか、と親を責めていたが、いま自分がその大人になっている。子供に責められないために、何が出来るか。」
[参考]ユネスコの学習権宣言

「戦争とは何か。簡単なこと、殺し合いです。」
自衛隊は今は殺人者ではないが、鳥やウサギを撃つ訓練をしているのではない、人間を殺す訓練をしている、戦争は人間を殺人者に変える。
見たら「靖国」には行けないはずの写真を、出来るだけ多くの人に見てもらいたい。
戦争を知らない若い人に伝えたいのは「命の大切さ」。

「アウシュビッツの写真展」をすると、こんな残酷な写真は子どもたちに見せられないという声が上がることがある。
白鴎伝統の「水泳合宿」が無くなったと聞いた。おそらく安全面への配慮なのだろうが、自然から遠ざけて、「無菌状態」で育てることは、もっと危険なのではないか。
実社会はバイ菌だらけで、バイ菌の方が元気がいいくらい。政治面でも「無菌状態」にしておくのは、とっても危険なこと。

世の中にはいろいろな見方、意見があるから、「つくる会」の教科書が出たことはさほど驚かない。驚くのは、それを採択する動きが強まっていること。
熊本県で自民党主催の「つくる会教科書採択集会」が開かれた。一政党が特定教科書の採択に関わる完全な教育基本法10条違反。
今、永田町では「偏狭なナショナリズム」がはびこっている。外国人の入国審査がきわめて厳重になり、地方参政権付与の議論は棚上げ、選択的夫婦別姓の法案化もパタッと止まってしまった。

天皇のサイパン訪問は、慰霊ではなく、謝罪であるべきだった。
万歳突撃の前の型どおりの打電、「われこれより突撃す、天皇陛下万歳」が、末期になると、「日本海軍バカヤロー、おかあさんさようなら」の類が混ざり始めたことが、最近の公開文書で明らかになってきた。そうなる前に、命の大切さをしっかり見据えなければ。
ある語り部の言葉「私は生き残った。死んだ人は語れない。辛い思い出をよくぞと言われるが、話すことは私のつとめ。話を聞いてくれてありがとう。」
[参考]日本児童文学者協会の声明文

…「平和教育」は、これまで体験を語り継ぎ風化させないという受け身のものが多かった気がしますが、これからは、戦争を食い止める積極的な活動として教師の生き方も含めて真価が問われていくのではないかと考えさせられました。

今、白鴎中学では、4月から「つくる会」の歴史教科書が使われています。
教えているのは、高校所属の世界史の先生(進路部主幹)だそうです。(中学所属の社会科の先生も一人いるのに)
どんな授業なのでしょうか。白鴎中学の授業公開日は、HPによると11月17日(木)、18日(金)、19日(土)の三日間のようです。小学生の親として、社会科の教師として、一都民として、いろいろな立場からぜひ見学したいものです。

「有志の会」では、四校同窓生有志で次の行動を行うそうです。
7月25日(月) 14:00~ 都教委へ共同要請行動
          15:00~ 記者会見(都庁記者クラブ)


このブログの都立四校の関連記事。
4月に行われた「中高一貫校の教科書採択に関する都高教の対都教委要請」(1)(2)(3)があります。

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