パワー・トゥ・ザ・ピープル!!アーカイブ

東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

☆ 「パレスチナ国国連代表演説」より

2024年01月06日 | 平和憲法

 ☆ イスラエルの蛮行を糾弾する (週刊新社会)

ナダー・アブータルブッシ大使

 本稿は、今年11月17日ジュネーブ国連本部で、パレスチナ国国連代表が行った演説の抜粋です。見出し等は、編集部が付けました。

 ☆ ネタニヤフの妄言

 私たちの国名についてイスラエルにお伝えしたい。「パレスチナ自治政府」ではありません。正しくは「パレスチナ国」です
 今年イスラエルの財務大臣がパリでこう発言した。「パレスチナ人などという人々は存在しない」。
 ネタニヤフ首相は9月24日、国連総会に出て「新しい中東」と書かれた地図を広げた。その地図でパレスチナは消されていた。すべてがイスラエルになっていた。イスラエルが領土拡大や差別を国是としていたとしてもここでは通用しません。
 事実上こう言ったのです。「私はガザのあらゆる人間を一人残らず殺すことができる。ガザにいる230万人はテロリストか、テロリストの支持者か、人間の盾のどれかだ。だから標的にするのは合法なのだ」と。
 ガザのすべての人間がこれらの3つのいずれかに分類されるのです。子ども、ジャーナリスト、医師、国連職員、保育器の中の未熟児も。
 それゆえイスラエルは入々を殺した後で、大胆にもこの議会に出席し、何食わぬ顔で世界にこう言います。
 「我々は国際法に準じて行動している」と。

 ☆ イスラエルの数々の蛮行

 このーヵ月の犠牲者は1万1350人以上になりました。それが子ども、ジャーナリスト、国運職員、病める人、高齢者であれ、イスラエルばそれぞれの死を正当化しました。
 いいですか?どれほど悲惨な無差別攻撃をしても非難の声までは破壊できません。人はそう馬鹿ではありません。
 会場の出席者はベテラン外交官です。博識で歴史の知識を持ち、多くの方々はこの15年間、ガザに6回軍事侵攻した際にイスラエルが同じ主張をしたことも見てきました。
 次の事実も見てきました。イスラエルが集団的懲罰を行いパレスチナの子どもたち、ジャーナりストと医療関係者、援助関係者を標的としてきました。
 次のような行いも見てきました。私たちの民を強制移住させ、私たちの土地を占領し、私たちの家を破壊し、家族をその土地から追い出しました。

 10月7日以降だけでなく、それ以前の75年間にわたって見てきた事実です。
 イスラエルが国を挙げて行っている情報操作も見てきました。
 「国際法に従って行動している」という彼らの主張は次のように言い換えられます。
 国連事務総長も、国連人権高等弁務官も、世界保健機関も、ユニセフも、国連の特別報告者も、国連の独立国際調査委員会も、世界中の人権団体も、世界中の軍縮NGOも、世界中の人権NGOも、無数の法律専門家も、全員が間違っていると言っているのです。
 しかし、イスラエルは、皆が言うイスラエルの国際法違反はすべて嘘だというのです。イスラエルの方こそ正しいと言うのです。
 無差別な殺戮を実際に行っている国を信じろと言うのです。
 とても興味深いことに「戦争でさえルールがある」と言って、イスラエルが引用しているのは国連事務総長の言葉ですが、その総長に同国は辞任要求を出しています。
 それは彼が果敢にもこう発言したからです。「イスラエルはパレスチナの土地を占領してきた歴史がある」と。
 イスラエル代表の語る大きな矛盾は、戦争にはルールがあると言いながらもまさに今ジェノサイドを起こし、生放送のカメラが現場を捉えているなかで全てのルールを踏みにじっていることです。

 ☆ イスラエル政府に伝えます!

 こう考えていませんか?人々を煽り立てる言葉を並べれば、イスラエルを代表する高官たちの扇情的な発言や行動を私たちがすべて忘れるだろうと。

「ガザを消してしまえ」
「パレスチナの人々の上に核爆弾を落とそう」
「ヒューマン・アニマルと邪悪な子どもを殺せ」

 と煽っても。
 こう考えてはいませんか?
 威嚇や脅迫的な言葉を続けることで、世界の目を事実からそらせると。イスラエルは今この瞬間も、赤ん坊、子ども、男女、高齢者まで殺しています。幼くても年老いてレても、重病であつても攻撃対象からは外れません。

 こう考えてはいませんか?ガザの通信手収を断ったり何度も停電させたりすることでジェノサイドを続けら孔るはずだと。現地の人々が、スマホやパソコンを使って、世界に究信できないその隙を狙つて。

 こう考えていませんか?殺戮に酔う兵士たちが、世界の目を盗んで、ジャーナリストを殺害してくれると。すでに41人です。4週聞で殺害されたジャーナリストの人数です。週去30年、あらゆる紛争で最多の記録です。戦争犯罪を暴く者は、もういないと高をくくっています。

 こう考えていませんか?戦争犯罪を告発する人々や反対者の口を封じられると。国家による国際法違反を追及する人々に、反ユダヤ主義やテロ賛同者のレッテルを貼れば人々の口を塞げると。


 ☆ パレスチナの人々は消え去らない

 私たちは平和を愛する全ての国々とともに、良心ある全世界の人々とともに、声を上げ続けます。
 イスラエルが犯した犯罪を白日のもとに晒し、国際法違反の責任を問い続けます。
 停戦を拒否して、パンスチナの人々を虐殺し、植民地主義的な占領とアパルトヘイトを進めるイスラエルに制裁を求めます。
 イスラエルがこの75年間に学ぶべきだったどとがあります。パレスチナの人々が、「消え去るのを拒否する人々だ」ということです。
 私たちを核で脅かし、爆弾を落とし、戦車とブルドーザーで破壊しようと、パレス千ナの人々の自由、尊厳、平和への意志をくじくことはできません。それは誰もが手にすべきものなのです。

『週刊新社会』(2023年12月27日)

 


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