パワー・トゥ・ザ・ピープル!!アーカイブ

東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

第5回全国学習・交流集会 参加団体資料から(4)

2015年08月14日 | 日の丸・君が代関連ニュース
 ◎ 東京都の学校現場で起こっていること
 都立高校で3回の処分(戒告、減給1/10・1月、減給1/10・6月)を受けた数学科教諭です。2回目は、校長が「国歌斉唱の際はビデオ係を!」と配慮したのに、都教委の横槍で処分強行。主任教諭合格も取り消され、甚大な経済的不利益を被った。3回目は、起立したのに姿勢が悪いからと難癖を付け、3月の卒業式では処分出来なかったのに、4月の入学式での同行動に対し、他にあれこれ難癖付けて処分強行。都教委は、何が何でも抵抗教員を処分したいのだ。
 更に都教委の姿勢はエスカレートし、勘違いも甚だしい教員弾圧の数々。私のことはさておき、私の身の回りで、トンデモナイ出来事が次々に起こっている東京都の学校現場の現状を全国の皆さんに御報告したい。都教委から反撃を受けたものの、職場は立ち上がったのです。
 1.不起立・不伴奏以外での教職員への弾圧
 ① 条件付き新規採用教員の正式採用拒否

 毎年毎年、新規採用教員のうちの3%前後が、1年後には学校現場から去っている。その数100名弱という東京の実態は、全国平均約1%の3倍にも昇る突出振りである。
 ② 冤罪による懲戒免職処分
 素晴らしい教育実践をしていても、一部分の小さな問題を大きく取り上げ、しかも杜撰な事実確認しかせず、事実誤認で若い教員の人生を破壊している。都教委は何でも有りの勘違い組織と化している。
 ③ 管理職を飛び越えた教育委員会による不当介入
 学校教育法にも違反する土曜授業の強制。学校経営支援センターの役人が、教育課程の編成権を持つ校長を恫喝し、土曜授業をやれと不当介入。
 ④ 良心的校長が都教委からの報復を受ける
 そんな「土曜授業の押し付けはまかりならん」と、当然の対応を取った校長は、「特任校長」の肩書を付けられ、職場から剥がされた
 ⑤ 管理職の胸先三寸で戦力外通告
 また6名の数学科教員全員が、一斉に異動という前代未聞の不当人事。強制異動の他は、都教委の指示により「戦力外通告」。校長の人事構想も、具申申請も形式的なもので、管理職を飛び越えて、都教委がやりたい放題の人事権乱用。大多数の都教委寄り管理職なら、気に入らない教員を胸先三寸で排除する構造。
 ⑥ 使えない主幹教諭・副校長…
 以上の現実と並行し、都教委側職員(役人・管理職・主幹教諭)には、甘過ぎる対応の数々。思考停止職員、都教委の言いなり職員には、どんなに指導力不足職員であろうと、セクハラ犯罪行為職員であろうと、我々とは比較にならない不公平で不平等な優遇扱いである。
 2.私が支援した2人の若年教員

 ① 条件付き新規採用教員の免職事件
(ア) 2014年4月、別の学校での新採教員免職事件を知る。
 初任校のパワハラ校長から、年度当初より1年間酷い扱いを受け、最終的に年度末評価が不採用の『否』、2年目の4月から失職。調べると毎年100人弱の新採教員が職場を去っている。大多数は年度途中の自己退職。
(イ) 裁判提訴と支援者の会発足
 都高教は事実認識後も動かず、理由は当該分会が動かないから。該当者は個人で裁判提訴の準備。そこで有志支援者が集まって、支援の会(すずかけ会)を立ち上げ、月に1度のペースで本人を含めた対策会議を開催。
(ウ) 明らかになっていく都教委の実態
 副校長もパワハラ校長の被害者だった。多数派の職場同僚は校長の鞄持ち。些細な問題を大袈裟に扱いダメ教員のレッテル貼り。初任研義務を果たさない指導教諭解任と不補充。指導主事に相談するも無改善で、寧ろ2次パワハラ。自己退職に応じないと「免職」扱い。
(エ) 事件の顛末は…
 校長・副校長・4名の同僚に対する証人尋問を通じ、学校現場が助け合う職員集団ではなく、足の引っ張り合いをする無残な集団であることが露呈した。3年弱の地裁・高裁法廷闘争の後、勝訴が確定、3年1ヶ月振りに職場復帰。
 ② 同僚の懲戒免職処分事件
(ア) 2012年12月に、父親から都教委への苦情通報
 3人目の義父は娘を怒鳴り散らし、「高校なんか行かなくて良い」「大学などもってのほか」「家にいて家事・育児をしろ」と精神的虐待母はネグレクト。そんな父が、娘と担任の親密なメール交換を都教委に訴えた。
(イ) 都教委による不当な扱い
 一部に不適切メールがあったとしても、苦境に立たされた女子生徒を支援し続けた担任教員の教育実践は評価されるべきものだ。しかし元都庁勤務の塩崎智之学年主幹や、人事部職員課の相賀直管理主事などの主導により、法的根拠もないまま応接室軟禁等の実質謹慎状態を課せられる。
(ウ) 人権侵害の事情聴取と違法な退職強要
 更に2013年12月には、相賀直管理主事による7時間に及ぶ事情聴取という名の退職強要。この1年前には塩崎智之学年主幹による、学校内化学室に軟禁しての退職強要があった。
(エ) 校長も擁護、職場も立ち上がるが、結論ありきの都教委
 当該教員の人の良さや人一倍仕事の出来る実態を知る校長や職場の同僚も、都教委の酷い対応に立ち上がり、校長からは都教委に職場要請書を提出した。また校内委員会を中心に支援体制を作り、裁判闘争の準備に入った。管理職を除く全教職員の署名捺印も集め、要請書を裁判所に提出した。
 しかし、処分ありきの都教委は、強引に長期研修命令を発出し、当該教員を職場から剥がした。研修中も地下室に連れ込み、不当な事情聴取を繰り返し、自認書を強要した。ついに7月14日、校長にとっても突然の「懲戒免職処分」発令!
(オ) 職場への猛攻撃
 その後、分会への攻撃が始まる。
 夏休み中に校長への連絡があり、9月職会で「来春からの土曜授業実施」が校長決定で発表される。議論の末、白紙撤回。更に再提案と白紙撤回の繰り返しで、最後は直前の2月にも提案。裏では東部学校経営支援センターの小塩明伸課長による校長に対する執拗な不当圧力が存在していた。「文句言う教員は飛ばせば良い」「導入出来なければ校長の進退問題だ」「教育長も関心持って見てる」等々の恫喝と同時に、副校長に職員会議を録音・提出させていた。最終的に都教委は、校長を含め何人もの職員を職場から追放し、抵抗する職場の解体を貫徹した。
(カ) 懲戒免職処分執行停止申立
 東京地裁に提訴した免職処分撤回裁判では、地裁判決までの執行停止を引き出した。半年振りに身分は戻ったが、職場には戻れず研修センターでの軟禁状態。この研修命令の不当性を訴えて再提訴。司法判断に従わない行政との面倒な闘いを乗り越え、遂に免職処分から1年を前に、職場復帰に漕ぎ着けました。
(キ) 法廷で明らかになったこと
 裁判長には、迅速な法廷指揮と早期判決を求め、理解を得ている。山場の証人尋問では、相賀直管理主事・塩崎智之主幹教諭・当該教員・メール相手の元生徒の尋問があり、様々な事実が明らかになった。元生徒が担任に感謝してることは勿論、相賀が校長に虚偽陳述書を書かせたことや、塩崎の不倫疑惑事件。「免職すべき」はおまえ達だ! と渾身の怒りをぶちまけたい。
(ク) 事件の顛末は…
 現在、8月17日の結審と地裁判決を待つ状態。裁判所は免職処分撤回を前提に考え、この夏に和解案提示の可能性も。簡単に和解に応じる訳にはいかないが、都教委は負けている。
 3.まとめ(安倍政権と同体質の東京都教育委員会)
 7月15日の衆議院特別委員会強行採決場面を見ると、組合の運動方針案採決場面や、都議会のやりとり、都教委定例会の姿が思い浮かんでくる。
 安倍の理屈も筋も通らぬ訳の分からぬ答弁を聞いていると、管理職や都教委役人の苦しい乍らも威張り腐った対応と姿が重なる。
 違憲が合憲になり、立憲主義や民主主義を否定する安倍の、「俺様の言うことが正しいのだ」という姿勢に怒らない市民の存在が恐ろしい。
 安倍政権の手法も都教委の手法も、体質は全く同じなのだ。
   ① 国民の意見を聞かない・・・・・・・・・・・・教職員の意見を聞かない
   ② 平気で大嘘をつく・・・・・・・・・・・・・・平気で大嘘をつく
   ③ 質問に真正面から答えない・・・・・・・・・・説明責任を果たさない
   ④ 情報を開示しない・・・・・・・・・・・・・・都合悪いことは一切出さない
   ⑤ 結論ありきで反省しない・・・・・・・・・・・結論ありきで反省しない
2015年8月2日(日)
都立高校教諭:井黒 豊


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