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主権者に「弁士中止」?高校生の政治参加届け出制

2016年02月24日 | 平和憲法
 ◆ 届け出制政治参加 (『東京新聞』【本音のコラム】)
鎌田 慧(ルポライター)

 「国営放送」NHKのニュースがはじまると、わが首相が東北の被災地を訪問し、マグロの刺し身を食べているシーンがいきなりあらわれたりする。まるで某社会主義国の第一書記が、地方で「指導」するようなお姿の映像がふえてきた。
 一方では放送を監督する大臣が、偏向番組は「電波停止する」とこわもてで強弁。政府批判に神経をとがらせている内気な大臣が多いようだ。
 と思いきや、こんどは文部科学大臣、高校生の集会やデモへの参加を届け出制にする方針。言わずと知れた、十八歳以上に選挙権を与えるのに伴う予防策だが、なんとわかりやすい政策なんだ。
 ひとくちに政治参加といっても、沿道で日の丸を振る行列なら奨励し、戦争や原発に反対する集会やデモなら届け出させる、ということにならないか。
 許可が時の政権に都合のいいようになるのは、いまから明らかだ。
 有権者がどんな思想をもとうが、どんな集会に参加しようが、いうまでもなく言論、表現、思想、集会、結社の自由だ。
 高校生はまだ未熟というなら、なぜ十八歳から選挙権を与えるのか。
 届け出制にしたなら、どんな集会にいったのか尾行監視し、政治的発言は、「弁士中止」と叫んで封じるのか。
 憲法無視の内閣は自分の違法行為におびえて、不安に戦(おのの)いているようだ。
 危険な内閣の危機が迫っているのかも。
『東京新聞』(2016年2月3日【本音のコラム】)

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