◆ 釜山で「日本における『歴史偽造』についての報告」をしました
皆様
こんばんは。増田です。これはBCCでお知らせしています。重複・超長文、ご容赦を!
久保井規夫先生の『図説 竹島=独島問題の解決 独島=竹島は領土問題ではなく、歴史問題である』(柘植書房新社)という本の「韓国語翻訳出版記念会」が釜山市長&釜山市教育長&独島学堂理事長の主催で開かれ、
http://japanese.yonhapnews.co.kr/pgm/9810000000.html?cid=AJP20170820000200882
私もオマケで(笑)お招きいただき、下記のような報告をしてきました。
久保井先生のこの著作は、竹島=独島問題について、聯合ニュースにあるように今まで日本政府が隠していたため「公表されていない古地図や日本海軍の1級資料など」の証拠のブツ(笑)をこれでもかっ!?というくらい、豊富に掲載してあり、この問題を考える場合の必読文献だと思います。ご関心のある方は、ぜひ、ご購読を!
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2017年8月22日 釜山「『図説 竹島=独島問題の解決』(久保井規夫著)韓国語翻訳出版記念会」
◆ 日本における「歴史偽造」についての報告
増田都子
皆さま、こんばんは。久保井規夫先生のご高著の出版記念会に私までお招きいただき、たいへん、ありがとうございます。
私は扶桑社歴史教科書批判の授業をしたために、2006年3月31日、レイシスト・石原慎太郎配下の都教委によって免職された中学校教員です。表向きの理由は「公務員不適格」というものでした。約33年間、教員をしていました。そんなに長く「公務員不適格者」を教壇に立たせておいて何が不適格だったのでしょうか?
2005年のノ・ムヒョン大統領の3・1演説は素晴らしいものでした。大統領は日本国民に訴えられました、「私は、今再び、日本人の知性に訴えたいのです。私は、日本が、誠実な自己反省に基づき、韓日間の感情的なしこりをなくし、傷を癒すことにイニシアティブを取って欲しいと思います。それこそが、先進国として誇り高い日本が、知性的国家としての存在を示すことです。」と…。それまで、直接に日本国民に対して、そのような呼びかけをなさった韓国大統領はいらっしゃらなかったのではないでしょうか。
そこで、私は大統領のこの演説を教材にして授業を行い、「扶桑社教科書は…この教科書はあまりにも右翼的過ぎて採択率が低かったため、今は『育鵬社教科書』がその後継となっています…扶桑社教科書は侵略戦争を『アジア解放の戦争』とする歴史偽造の教科書です」と真実を教えました。
それで、右翼的保護者から『偏向教育』と教育委員会に密告されました。そして東京都教育委員会は、自国の「過去の『侵略と植民地支配』の過ちの真実を教えたこと、それを歪める教科書を歴史義偽造主義と批判して教えたことを反省せよ」と現場を外して強要しましたが、私は拒否したため、「公務員不適格」と断定しました。
日本は韓国のように裁判所が政府から独立していません。「三権分立」とは名ばかりの非民主主義国家ですので…稀には真っ当に、行政の悪を断罪する判決もありますが…裁判所は私の免職撤回裁判に対して「免職正当」としました。なぜなら「文科省検定済教科書を『歴史偽造教科書』と教えることは、公務員不適格であることは明らかだ」と言うのです。
そして、日本のマスメディアは極右の宣伝紙である産経新聞が「偏向教師」として私について大々的に何度も報道した以外は、子どもたちに「侵略と植民地支配の真実を教え、それを否定するものを批判すること」を教えた私への弾圧を全く無視しました。リベラルと言われている朝日新聞・毎日新聞・東京新聞なども無視でした。
その時、歴史の真実を教えただけの私への弾圧は「大きな問題だ」として報道してくれたのは韓国のマスメディアと中国の環球時報でした。そして、ここにいらっしゃる独島学堂理事長の?晞魯先生は、私を釜山まで呼んでくださり、大きく励ましてくださいました。それは、どれだけ、私の支えになりましたことか…その後も折に触れ、私を励ましてくださいました。今、ここで、改めて心からの感謝を申し上げたいと思います。ありがとうございました。
さて、前置きが長くなりました。その後の日本政府は文科省が先頭に立って、ますますの歴史偽造を学校の教員たちに強制しています。
なぜなら、1995年の村山首相談話が大日本帝国の敗戦後50年たって、やっと「植民地支配と侵略によって、多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えました。私は、未来に誤ち無からしめんとするが故に、疑うべくもないこの歴史の事実を謙虚に受け止め、ここにあらためて痛切な反省の意を表し、心からのお詫びの気持ちを表明いたします。」と明確に述べたことを憎悪する安倍晋三氏が首相となっているからです。
現在の日本政府は、天皇主権で基本的人権が無く、日本国民全て臣民に貶めた反民主主義の『大日本帝国憲法』の復活を目指す「日本会議」という極右組織と結合しています。
安部晋三氏は、ことあるごとに日本の「『戦後レジューム』からの脱却」、つまり「民主主義からの脱却」を公言してきました。たとえば、2012年2月26日の日本教育再生機構…歴史偽造の育鵬社教科書を編集しています…が大阪で開催した民間教育タウンミーティングで以下のように述べています。
「日本の子どもたちが学校において日本という国を貶められていたら、日本人であることに誇りが持てなかったら、自分自身に自信が持てない。当たり前じゃないか。これを変えていかなければならない。教育の現場を変えていく。」
つまり、学校で大日本帝国の犯した「『侵略と植民地支配犯罪の真実』を教える」ことは「日本という国を貶め」ることであり、子どもたちが「日本人であることに誇りが持てな」くなるから…私が教えた日本の子どもたちは「日本人であることに誇りを持てな」くなることはありませんでしたが…領土問題を含めて学校では「歴史を偽造して教えよ」というわけです。
そして、資料1のように、政権政党である自民党は「子どもたちを戦場に送るな」というような教員は見つけ次第「密告せよ」という密告フォームを公式HPに掲載しました。私を免職するきっかけを作った「保護者による密告」の日本全国化です。
政府批判や領土問題、『慰安婦』問題について真実を教えた教員は密告されるでしょう。さすがに批判が多く、現在は自民党公式HPからは削除されているようですが、こんな恥知らずなものを公式HPに載せた政権政党の影響は大きく、教員は委縮するでしょう。
資料2は文科省が竹島=独島問題、尖閣諸島問題、北方領土問題については「『日本の固有領土で韓国・中国・ロシアが不法占拠している』ということしか教えるな。中国や韓国の主張は教えるな」と明確に命じていることが分かる朝日新聞による文科省課長に対するインタビュー記事です。
そして、資料3は文科省指導要領に「『竹島=独島、尖閣諸島、北方領土は日本の固有領土』として教えよ」と掲載される前から、島根県隠岐の中学校で教員がどのような授業をしたか、という例です。
久保井規夫先生と正反対の「基本的に私は植民地支配と竹島問題は別問題だという捉え方ですすめています。」という致命的に誤った教師の指導で、当然、子どもたちは「日本に返してほしいと強く思うことができました。」「日本の人々が昔から、漁を行っていたりという物的証拠があるのに領土が返還されないのはとても許せないと思いました」「元はと言えば日本の領土だから日本に返してほしい」と主張するようになります。
本当に悔しく悲しいのですが、今、日本政府(文科省)は、ノ・ムヒョン大統領の「日本が、誠実な自己反省に基づき…知性的国家としての存在を示すこと」をしてほしいと望まれた逆方向に向かっています。この方向に行けば、韓国をはじめとする近隣諸国の方々と真の和解はできず、民主主義の日本国憲法を持つ日本国の国益に反すると私は考えます。
時々、無力感に襲われますが、でも、諦めません。日本の子どもたちのためにも、日本政府による「歴史偽造」と立ち向かい、過去の大日本帝国による『侵略と植民地支配』犯罪に対して「日本が、誠実な自己反省に基づき、韓日間の感情的なしこりをなくし、傷を癒すこと」ができるように、これからも努力していきたいと思います。
皆様
こんばんは。増田です。これはBCCでお知らせしています。重複・超長文、ご容赦を!
久保井規夫先生の『図説 竹島=独島問題の解決 独島=竹島は領土問題ではなく、歴史問題である』(柘植書房新社)という本の「韓国語翻訳出版記念会」が釜山市長&釜山市教育長&独島学堂理事長の主催で開かれ、
http://japanese.yonhapnews.co.kr/pgm/9810000000.html?cid=AJP20170820000200882
私もオマケで(笑)お招きいただき、下記のような報告をしてきました。
久保井先生のこの著作は、竹島=独島問題について、聯合ニュースにあるように今まで日本政府が隠していたため「公表されていない古地図や日本海軍の1級資料など」の証拠のブツ(笑)をこれでもかっ!?というくらい、豊富に掲載してあり、この問題を考える場合の必読文献だと思います。ご関心のある方は、ぜひ、ご購読を!
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2017年8月22日 釜山「『図説 竹島=独島問題の解決』(久保井規夫著)韓国語翻訳出版記念会」
於:釜山コモドホテル
◆ 日本における「歴史偽造」についての報告
増田都子
皆さま、こんばんは。久保井規夫先生のご高著の出版記念会に私までお招きいただき、たいへん、ありがとうございます。
私は扶桑社歴史教科書批判の授業をしたために、2006年3月31日、レイシスト・石原慎太郎配下の都教委によって免職された中学校教員です。表向きの理由は「公務員不適格」というものでした。約33年間、教員をしていました。そんなに長く「公務員不適格者」を教壇に立たせておいて何が不適格だったのでしょうか?
2005年のノ・ムヒョン大統領の3・1演説は素晴らしいものでした。大統領は日本国民に訴えられました、「私は、今再び、日本人の知性に訴えたいのです。私は、日本が、誠実な自己反省に基づき、韓日間の感情的なしこりをなくし、傷を癒すことにイニシアティブを取って欲しいと思います。それこそが、先進国として誇り高い日本が、知性的国家としての存在を示すことです。」と…。それまで、直接に日本国民に対して、そのような呼びかけをなさった韓国大統領はいらっしゃらなかったのではないでしょうか。
そこで、私は大統領のこの演説を教材にして授業を行い、「扶桑社教科書は…この教科書はあまりにも右翼的過ぎて採択率が低かったため、今は『育鵬社教科書』がその後継となっています…扶桑社教科書は侵略戦争を『アジア解放の戦争』とする歴史偽造の教科書です」と真実を教えました。
それで、右翼的保護者から『偏向教育』と教育委員会に密告されました。そして東京都教育委員会は、自国の「過去の『侵略と植民地支配』の過ちの真実を教えたこと、それを歪める教科書を歴史義偽造主義と批判して教えたことを反省せよ」と現場を外して強要しましたが、私は拒否したため、「公務員不適格」と断定しました。
日本は韓国のように裁判所が政府から独立していません。「三権分立」とは名ばかりの非民主主義国家ですので…稀には真っ当に、行政の悪を断罪する判決もありますが…裁判所は私の免職撤回裁判に対して「免職正当」としました。なぜなら「文科省検定済教科書を『歴史偽造教科書』と教えることは、公務員不適格であることは明らかだ」と言うのです。
そして、日本のマスメディアは極右の宣伝紙である産経新聞が「偏向教師」として私について大々的に何度も報道した以外は、子どもたちに「侵略と植民地支配の真実を教え、それを否定するものを批判すること」を教えた私への弾圧を全く無視しました。リベラルと言われている朝日新聞・毎日新聞・東京新聞なども無視でした。
その時、歴史の真実を教えただけの私への弾圧は「大きな問題だ」として報道してくれたのは韓国のマスメディアと中国の環球時報でした。そして、ここにいらっしゃる独島学堂理事長の?晞魯先生は、私を釜山まで呼んでくださり、大きく励ましてくださいました。それは、どれだけ、私の支えになりましたことか…その後も折に触れ、私を励ましてくださいました。今、ここで、改めて心からの感謝を申し上げたいと思います。ありがとうございました。
さて、前置きが長くなりました。その後の日本政府は文科省が先頭に立って、ますますの歴史偽造を学校の教員たちに強制しています。
なぜなら、1995年の村山首相談話が大日本帝国の敗戦後50年たって、やっと「植民地支配と侵略によって、多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えました。私は、未来に誤ち無からしめんとするが故に、疑うべくもないこの歴史の事実を謙虚に受け止め、ここにあらためて痛切な反省の意を表し、心からのお詫びの気持ちを表明いたします。」と明確に述べたことを憎悪する安倍晋三氏が首相となっているからです。
現在の日本政府は、天皇主権で基本的人権が無く、日本国民全て臣民に貶めた反民主主義の『大日本帝国憲法』の復活を目指す「日本会議」という極右組織と結合しています。
安部晋三氏は、ことあるごとに日本の「『戦後レジューム』からの脱却」、つまり「民主主義からの脱却」を公言してきました。たとえば、2012年2月26日の日本教育再生機構…歴史偽造の育鵬社教科書を編集しています…が大阪で開催した民間教育タウンミーティングで以下のように述べています。
「日本の子どもたちが学校において日本という国を貶められていたら、日本人であることに誇りが持てなかったら、自分自身に自信が持てない。当たり前じゃないか。これを変えていかなければならない。教育の現場を変えていく。」
つまり、学校で大日本帝国の犯した「『侵略と植民地支配犯罪の真実』を教える」ことは「日本という国を貶め」ることであり、子どもたちが「日本人であることに誇りが持てな」くなるから…私が教えた日本の子どもたちは「日本人であることに誇りを持てな」くなることはありませんでしたが…領土問題を含めて学校では「歴史を偽造して教えよ」というわけです。
そして、資料1のように、政権政党である自民党は「子どもたちを戦場に送るな」というような教員は見つけ次第「密告せよ」という密告フォームを公式HPに掲載しました。私を免職するきっかけを作った「保護者による密告」の日本全国化です。
政府批判や領土問題、『慰安婦』問題について真実を教えた教員は密告されるでしょう。さすがに批判が多く、現在は自民党公式HPからは削除されているようですが、こんな恥知らずなものを公式HPに載せた政権政党の影響は大きく、教員は委縮するでしょう。
資料2は文科省が竹島=独島問題、尖閣諸島問題、北方領土問題については「『日本の固有領土で韓国・中国・ロシアが不法占拠している』ということしか教えるな。中国や韓国の主張は教えるな」と明確に命じていることが分かる朝日新聞による文科省課長に対するインタビュー記事です。
そして、資料3は文科省指導要領に「『竹島=独島、尖閣諸島、北方領土は日本の固有領土』として教えよ」と掲載される前から、島根県隠岐の中学校で教員がどのような授業をしたか、という例です。
久保井規夫先生と正反対の「基本的に私は植民地支配と竹島問題は別問題だという捉え方ですすめています。」という致命的に誤った教師の指導で、当然、子どもたちは「日本に返してほしいと強く思うことができました。」「日本の人々が昔から、漁を行っていたりという物的証拠があるのに領土が返還されないのはとても許せないと思いました」「元はと言えば日本の領土だから日本に返してほしい」と主張するようになります。
本当に悔しく悲しいのですが、今、日本政府(文科省)は、ノ・ムヒョン大統領の「日本が、誠実な自己反省に基づき…知性的国家としての存在を示すこと」をしてほしいと望まれた逆方向に向かっています。この方向に行けば、韓国をはじめとする近隣諸国の方々と真の和解はできず、民主主義の日本国憲法を持つ日本国の国益に反すると私は考えます。
時々、無力感に襲われますが、でも、諦めません。日本の子どもたちのためにも、日本政府による「歴史偽造」と立ち向かい、過去の大日本帝国による『侵略と植民地支配』犯罪に対して「日本が、誠実な自己反省に基づき、韓日間の感情的なしこりをなくし、傷を癒すこと」ができるように、これからも努力していきたいと思います。
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