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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

「子ども見捨てるのか」

2011年04月22日 | フクシマ原発震災
 児童生徒 国 被曝限度通知
 ▼ 「子ども見捨てるのか」 福島
 市民団体猛反発 相次ぐ質問に政府無回答


 東京電力福島第一原発の事故を受け、文部科学省は19日、福島県内の児童生徒の年間被ばく線量の暫定基準を20ミリシーベルトと通知した。だが、こうした高いレベルの基準で子どもは守れるのか。この通知に猛反発する市民団体などは21日、撤回を求め、参議院議員会館で政府と交渉した。(鈴木伸幸)
 この基準は、同県からの要請を受けた文科省などが検討。国際放射線防護委員会(ICRP)の基準を踏まえ、年二〇ミリシーベルトの暫定基準を通知した。ICRPは原発事故などの緊急時には、周切住民らに対し、年二〇~一〇〇ミリシーベルト、事故収束後は一~二〇ミリシーベルトの基準適用を認めている。
 すでに同県内の学校では、新学年が始まっている。基準の適用対象は第一原発から二十キロ以上離れ、計画的避難区域にも入らない区域。
 年二〇ミリシーベルトは屋外での放射線量が一時間当たり三・八ミリシーベルトに相当する。暫定基準を上回れば、屋外活動を一日一時間に制限する。
 適用の可能性があるのは福島、郡山、伊達三市にある十三の小中学校と保育園や幼稚園。暫定基準は八月下旬に見直しをする予定だという。
 この通知に対して「福島老朽原発を考える会」(東京※)など三団体が「一般人の被ばく基準は年一ミリシーベルト。二〇ミリシーベルトでは子どもは守れない」「暫定基準の決定プロセスが不透明」などと抗議。文科省など政府側に事前に質問状を提出していた。
 交渉には、市民団体側が同県からの参加者を含めて、三団体などの約百二十人が出席。文科省はスポーツ・青少年局健康教育企画室の田島博樹企画・健康教育係長ら、文科省と内閣府原子力安全委員会事務局の計四人が対応した。
 交渉では、市民団体が「年五・ニミリシーベルトを超える区域は『放射線管理区域』とされ、法的に立ち入りが制限されている」
 「労働基準法では、暫定基準より放射線量が少ない『放射線管理区域』で十八歳未満の作業を禁止している」などと指摘。
 放射線の影響は一般的に子どもの方が強いとされ、原子力安全委の委員が先週、「子どもは、成人の半分の年一〇ミリシーベルト以下の被ばくに抑えるべきだ」と発言したことも引き合いに出された。
 市民団体側は「福島県内の小中学校などの75・9%が管理区域基準を上回っていた」とする同県の調査結果についての見解もただした。
 政府側は「ICRPの基準」を盾にほとんどの質問に回答を避けた。
 暫定基準の決定プロセスについては、助言要請された原子力安全委が会議も開かずに、要請からわずか二時間後に総意として「年二〇ミリシーベルトを妥当」と決めていたことが明らかになり、参加者が「子どもの命に関するのに、それでいいのか」と詰め寄る場面もあった。
 暫定基準が「空間線量だけの積算で、食料などからの内部被ばくは考慮していない」ということも判明。
 政府側は「シミュレーションで寄与するものがなかったから」と釈明し、市民団体はシユレーションの内容について説明を求めたが、これにも答えなかった。
 結局、暫定基準の根拠についての明確な説明はなく、市民団体側は交渉の継続を要求。しかし、政府側が即答を避けたため、会場では「福島の子どもを見捨てるのか」と怒号が上がった。
『東京新聞』(2011/4/22【ニュースの追跡】)
 ※映像もあります。
『OurPlanet-TV』
「子どもの安全基準、根拠不透明?市民の追及で明らかに」
投稿者: ourplanet 投稿日時: 木, 04/21/2011 - 07:04

http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/1012

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