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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

民意を無視して12月14日から強行された辺野古の海への土砂投入

2018年12月19日 | 平和憲法
 ◆ バベルの塔 (東京新聞【本音のコラム】)
鎌田 慧(かまたさとし・ルポライター)

 とにかく力ずく。道理も情愛も思いやりの一滴(ひとしずく)もない。無表情で命令するだけ。辺野古の海に土砂が投入されるのを目の当たりにして玉城デニー沖縄県知事「胸をかきむしられる」と表現した。
 あの海の色を知る人たちの共通感覚である。ジュゴンウミガメなどさまざまな生き物が棲(す)む手つかずの海に、汚れた土砂を投げ込むのは神を恐れぬ行為だ。百六十ヘクタールもの海域を埋め立て、米軍の戦争用の軍事基地をつくるという。
 「悪魔とは他の人間の犠牲の上に生きる人間のことである。そして殺し合い、奪い合い、だまし合って生きる人間のことだ」(『米軍と農民』)とは戦後、伊江島で米軍の土地収用に、非暴力抵抗をつづけた阿波根昌鴻さんの言葉だ。
 伊江島は玉城知事の母親の里である。
 玉城知事は土砂投入に抵抗して座りこんでいる人びとに「勝つことは難しいかもしれないが絶対に諦めない」と激励した。負けるというのではない。諦めないでがんばればかならず道は拓(ひら)かれる。
 「耐え難い日を迎えた。が、打つべき手は絶対ある」。
 玉城知事の言葉は、自信に満ちている。埋め立て予定地の東側海底はマヨネーズ状態。活断層もある工事は無理なのだ
 百六十ヘクタールもの海を埋め立てる行為は「バベルの塔」のように神々の怒りを買おう。ましてパワハラは国際的な恥である。(ルポライター)
『東京新聞』(2018年12月18日【本音のコラム】)


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