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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

10.3都教委要請(3)予防ひきつぐ会

2014年10月06日 | 日の丸・君が代関連ニュース
 ◎ 東京都の教育行政の民主化を求める要請
予防訴訟をひきつぐ会

 2003年の10・23通達から10年以上が経過しました。
 教職員への「日の丸・君が代」の強制の究極のねらいが、ただ教職員の管理強化だけではなく、教育内容の統制と生徒自身に対する管理統制の強化であることがいよいよもって明らかになってきました。
 都教委が2012年から進めている「新たな都立高校改革推進計画」及び2013年に公表された「第3次教育ビジョン」はそのことを明確に示しています。
 「学力スタンダード」導入によって、学校間格差が固定化し、授業の下請け化・マニュアル化が進行し、教科の専門的自律性は完全に失われてしまいました。教師はただ言われことを実行するだけの、まるで機械になってしまいます。
 「生活指導統一基準」は、指導を画一化するだけでなく、生徒指導に「懲戒処分」を加えようとするものです。これは、生徒の自主的活動の規制や生活全般の全面的な管理統制に通じるものであるだけでなく,「チャイムとともに授業開始」などは生徒に無用の負担と教職員に労働過重を強いています。
 また、「道徳」の教育として行われているという「宿泊防災訓練」はついに自衛隊宿舎での隊内生活体験にまで及んでいます。
 さらに、検定に合格している教科書を一部の記述を口実にして学校での選択から外させるなどの採択妨害を平然と行っています。
 以上のことは、東京都の教育行政による教育破壊のほんの一部です。

 他府県の人や他の一般市民に東京都の教育行政の実態について話すと、皆驚きます。「東京都の教育はどうなってしまうのか」と真顔で心配されます。本当です。
 東京都の教育行政がこのような惨状になってしまうことの入り口がまさしく10・23通達でした。それから10年以上たっても、これに行動をもって異議を唱える教職員はなくなりません。何故ならばそれが道理に反しているからです。
 「日の丸・君が代」の強制は国際的にも問題になりつつあります。国連自由権規約委員会では「国旗・国歌の強制」を日本における人権侵害のひとつとしてとりあげました。2014年7月に出された勧告では「公共の福祉」を口実に思想・良心・表現の自由が制約されることを懸念しています。
 教職員だけでなく生徒の思想・表現の自由を奪い、学校そのものを管理体制でしめあげようとすることは、教育行政の本来あるべき姿から大きくはずれています。私たちは、東京都教育委員会が教育への不当な支配、介入をただちにやめ、教育諸条件の整備を旨とする教育行政本来の姿にたちかえること強く願い、以下の諸点を要請します。
1.「10・23通達」を撤回し、職務命令違反を理由とする懲戒処分を行わないこと。
2.「10・23通達」に起因する一切の処分、および再雇用取消し等の不利益な取扱いをただちに撤回し、その損害を賠償すること。
3.思想・良心の内容にまで踏み込む、被処分者に対する再発防止研修を中止すること。
4.生徒を懲戒処分で威嚇する「生活指導統一基準」及び学校間格差を固定し、教育内容の管理統制を強める「学カスタンダード」を廃止すること。
5.特定の教科書を学校選定から排除しないこと。

6.定例教育委員会の傍聴制限・傍聴監視を行わず、要請者に対しては担当の責任者が対応すること。
7.「宿泊防災訓練」における自衛隊との連携を中止し、「宿泊防災訓練」そのものを見直すこと。

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